Pain Lab

Labでは運動器疼痛の克服を目指し、遅発性筋痛や線維筋痛症、筋・筋膜性疼痛、不活動性疼痛を主たる研究テーマに、そのメカニズム解明と治療・予防法の確立に向けたオンリーワンの基礎研究を展開しています
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◆ 現在、大学院生を募集しています。 研究室見学は随時対応します。
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e-ラーニング問題集   
痛みに関する問題集を2種類用意しました。ぜひチャレンジして、痛みの理解度向上にお役立て下さい!

患者やその家族の方を対象とした問題集です。問題を解く中で、痛みに対する知識と理解を深めることができます。

理学療法等に携わる病院スタッフの方や教育機関で学んでいる学生の方を対象とした問題集です。

TOPICS & NEWS

◯ 太田大樹、大井理史(理学療法学科18期生)らの論文が『Pain Research』に掲載されました 2024/2/7

太田大樹(理学療法学科助教)、大井理史(庄内余目病院リハビリテーションセンター、理学療法学科18期生)、田口徹(理学療法学科教授)らの研究論文が、2024年2月7日付でオープンアクセス雑誌 「Pain Research」 に掲載されました


Tmem120A (別名TACAN) は近年、擦る・押す・引っ張るなどの機械刺激で生じる痛み(※機械痛覚過敏という)への関与が注目されている細胞膜貫通タンパク質分子の1つです。今回の研究では、Tmem120Aの遺伝子発現が、遅発性筋痛(いわゆる運動後の筋肉痛)および筋炎を発症した痛覚過敏モデルラットの筋で増大することをはじめて明らかにしました。研究成果は罹患者の多い 「筋痛疾患」 の分子メカニズム解明や治療に繋がる可能性があり、今後の展開が期待されます。本研究は、中部大学生命健康科学部および日本大学歯学部との国内共同研究として行われました。

Hiroki Ota, Rihito Oi, Kimiaki Katanosaka, Kazue Mizumura, Toru Taguchi. Expression profiles of Tmem120A/TACAN in rat skeletal muscle subjected to exercise and inflammation. Pain Research, 39(1): 35-39, 2024.  DOI: https://doi.org/10.11154/pain.39.35

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◯ 田口徹が高校出張講義を行いました! 2024/1/24

タイトル: 痛みに打ち克つ

田口徹らの総説が『The Journal of Physiological Sciences』に掲載されました! 2024/1/24


本総説は、遅発性筋痛を中心とした筋痛に関する総説となります。
日本生理学会創立100周年を記念した特集"100 Years Progress of Physiological Research in Japan"の第5報の総説です。
筋の痛みに興味のある人はぜひ目を通してください!


Kazue Mizumura, Toru Taguchi. Neurochemical mechanism of muscular pain: Insight from the study on delayed onset muscle soreness. The Journal of Physiological Sciences, 2024, 74: 4.


https://doi.org/10.1186/s12576-023-00896-y (オープンアクセス)

◯ 田口徹が国際疼痛学会・日本疼痛学会:共同事業最終報告会においてプロジェクト成果を報告しました! 2023/12/10

国際疼痛学会・日本疼痛学会:共同事業~ファイザー製薬助成金「日本における疼痛治療の抜本的改革を支援する教育プログラム」最終報告会

タイトル: 慢性運動器疼痛の理学療法のための教育モデルおよび教育拠点の構築

◯ 田口徹が第45回日本疼痛学会のシンポジウムにおいて講演を行いました! 2023/12/8

シンポジウム:病態特異的動物モデルを用いて慢性痛の機序にせまる

講演タイトル: モデル動物を用いた痛覚変調性疼痛の脊髄機構の探索

◯ 田口徹、太田大樹が、第28回日本基礎理学療法学会学術大会のシンポジウムにおいて発表を行いました! 2023/12/3

シンポジウム10 「理学療法士が知っておきたい運動器疼痛の基礎・臨床」

◯ 犬束歩先生(自治医科大学・ 医学部 生理学講座) によるセミナーを行いました! 2023/11/17

タイトル:  アデノ随伴ウイルスベクターの基礎と神経科学への応用

特定ニューロンの活動操作に不可欠な「アデノ随伴ウイルス (AAV) ベクター」の基礎知識や、これを利用した光遺伝学/化学遺伝学への応用などを、最新知見を交えてわかりやすく紹介して頂きました。聴講からは熱心な質問が多数飛び交い、とても充実したセミナーとなりました

◯ 野村成美、野原菜々子、田口徹、太田大樹らが第23回新潟医療福祉学会学術集会でポスター発表を行いました! 2023/10/28

◯ 太田大樹が日本体力医学会特別大会 ー2023東京シンポジウムー において講演を行いました! 2023/09/17

一般公募シンポジウム3 骨格筋への機械・代謝刺激による循環調節メカニズムー疼痛生理学と運動生理学における研究手法とその接点から紐解くー

講演タイトル: in vivo単一細径神経記録による骨格筋侵害受容線維の電気生理学的解析

◯ 田口徹が第57回日本ペインクリニック学会において教育講演を行いました! 2023/07/15

教育講演10

講演タイトル: 筋・筋膜性疼痛の生理と病態

◯ 貝沼利矩(理学療法学科18期生)らの論文が『Neuroscience Research』に掲載されました 2023/6/27

貝沼利矩(社会福祉法人常陽会、理学療法学科18期生),田口徹教授(理学療法学科,Pain Lab)らの研究論文が2023年6月27日付で『Neuroscience Research』に掲載されました!!


今回の研究では、慢性難治性疼痛の1つである「線維筋痛症」のモデル動物において、痛み刺激に対する脊髄ニューロンの興奮性が増大することを明らかにしました。研究成果は、病態メカニズムの全容が未解明であり、有効な治療法が確立されていない「線維筋痛症」の治療や予防につながると期待できます。本研究は、中部大学生命健康科学部、日本大学歯学部との共同研究として行われました。


Teruaki Nasu, Riku Kainuma, Hiroki Ota, Kazue Mizumura, Toru Taguchi. Increased nociceptive behaviors and spinal c-Fos expression in the formalin test in a rat repeated cold stress model. Neuroscience Research, 2023. (in press)

doi: 10.1016/j.neures.2023.06.010


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◯ 田口徹が第60回日本リハビリテーション医学会のシンポジウムで講演を行いました! 2023/07/02

シンポジウム 「運動器慢性疼痛の基礎研究と臨床的問題点および展望」

講演タイトル: 運動器疼痛の発生源としての「筋膜」 の役割

◯ 水村和枝先生(名古屋大学・環境医学研究所・名誉教授) によるセミナーを行いました! 2023/5/19

タイトル:
侵害受容器の感作・脱感作 ―その細胞・分子機構を紐解く―

感作・脱感作のメカニズムについて、侵害受容器にフォーカスしながら、当研究の源流から最新の知見に至るまで、わかりやすく紹介して頂き、聴講からの質問にも丁寧に答えていただきました!

◯ 大学院生(博士後期課程1年)の井上創太さんらの論文が「基礎理学療法学」の2022年度最優秀論文賞を受賞しました! 2023/4/13

タイトル: 社会的敗北ストレスモデルラットでは侵害刺激に対する脊髄後角表層ニューロンの興奮性が増大する
基礎理学療法学 2022, 25(1):  pp. 35-42, DOI: https://doi.org/10.24780/jjptf.JJPTF_2022-03

一般社団法人日本基礎理学療法学会の記事

本学理学療法学科オリジナルホームページの記事

田口徹がとよさか中高年教養大学で講師を務めました 2023/2/9

田口徹の総説が痛みのペインクリニックに掲載されました 2022/12/1

タイトル: ストレス誘発性疼痛の末梢神経・脊髄機構.  Peripheral and spinal mechanisms of stress-induced pain. 

特集 「痛覚変調性疼痛」 ペインクリニック 43(12): 1319-1327, 2022_1201発刊 (総説、招待記事)

https://www.fujisan.co.jp/product/1281683089/b/2235037/

◯ 花田亘平(理学療法学科18期生)らの論文が『Scientific Reports』に掲載されました! 2022/9/23

花田亘平(会田病院勤務、理学療法学科18期生),田口徹教授(理学療法学科,Pain Lab)らの研究論文が2022年9月13日付で『Scientific Reports』に掲載されました!!


今回の研究では、きわめて罹患率の高い「腰痛」メカニズム解明に向け、筋・筋膜性腰痛のヒト実験モデルを開発するため、健常人の腰背部へ伸張性収縮を反復負荷し、その前後での胸腰部脊柱起立筋群の筋圧痛閾値の経時変化を広範囲かつ体系的に計測し、圧痛閾値の変化を示すヒートマップを作製しました。これにより、伸張性収縮負荷が筋・筋膜性腰痛または腰部に生じる遅発性筋痛のメカニズム解明や治療法探索に有用なヒト基礎研究モデルになる可能性を示すことができました。


Kohei Hanada, Hiroki Ota, Kazue Mizumura, Toru Taguchi. Pressure pain threshold map of thoracolumbar paraspinal muscles after lengthening contractions in young male asymptomatic volunteers. Scientific Reports, 12(1): 15825, 2022.

doi:10.1038/s41598-022-20071-4 (オープンアクセス)


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◯ 山中博樹先生(兵庫医科大学医学部・解剖学講座神経科学部門・講師 によるセミナーを行いました! 2022/6/24

タイトル: 神経障害性疼痛のメカニズムを紐解く

基礎研究から得られた最新知見から、神経障害性疼痛の分子機構についてわかりやすく紹介して頂き、聴講からの質問にも丁寧に答えていただきました!

◯ 田口徹の総説(招待記事)が『ペインクリニックに掲載されました! 2022/5/25

タイトル: 筋・筋膜性疼痛の特徴とメカニズム. ペインクリニック 43(5): 505-513, 2022_0501発刊

◯ 江尻侑斗(理学療法学科16期生)らの論文が『Neuroscience Research』に掲載されました 2022/3/13

江尻侑斗(筑波記念病院勤務、理学療法学科16期生),田口徹教授(理学療法学科,Pain Lab)らの研究論文が2022年3月13日付で『Neuroscience Research』に掲載されました!!


今回の研究では、慢性難治性疼痛の1つである「線維筋痛症」のモデル動物において、痛み刺激に対する脊髄ニューロンの興奮性が増大することを明らかにしました。研究成果は、病態メカニズムの全容が未解明であり、有効な治療法が確立されていない「線維筋痛症」の治療や予防につながると期待できます。本研究は、富山大学学術研究部と日本大学歯学部との共同研究として行われました。


Yuto Ejiri, Daisuke Uta, Hiroki Ota, Kazue Mizumura, Toru Taguchi. Nociceptive chemical hypersensitivity in the spinal cord of a rat reserpine-induced fibromyalgia model. Neuroscience Research, 2022. (in press)

doi: 10.1016/j.neures.2022.03.005


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◯ 田口徹が第14回日本運動器疼痛学会のシンポジウムで講演を行いました! 2021/11/20

タイトル: 筋・筋膜性疼痛研究のアップデート

大学院生(修士課程1年)の井上創太さんらの一般演題が第21回新潟医療福祉学会学術集会において「奨励賞」を受賞しました! 2021/10/30

受賞演題名:「社会的敗北ストレスモデルラットへの化学的痛み刺激による脊髄後角ニューロンの興奮性増大」

学部生 梅津拓喜さん、大井理史さん、萩原拓海さん、花田亘平さんが第21回新潟医療福祉学会学術集会において演題発表(筆頭)を行いました! 2021/10/30

◯ 田口徹が第26回日本基礎理学療法学会のシンポジウムにおいて講演を行いました! 2021/10/24

タイトル: 運動器疼痛の基礎~皮膚の痛みとは似て非なるものなり~

田口徹が責任著者の論文が『Neuroscience』に掲載されました!2021/10/19

本研究では、線維筋痛症モデルにみられる痛みのメカニズムを、脊髄のニューロンおよびシナプスレベルで明らかにしました。富山大学との国内共同研究による成果です。

Uta D, Tsuboshima K, Nishijo H, Mizumura K, Taguchi T. “Neuronal sensitization and synaptic facilitation in the superficial dorsal horn of a rat reserpine-induced pain model”, Neuroscience. 2021.
doi: 10.1016/j.neuroscience.2021.10.010 (オープンアクセス)

◯ 太田大樹がTRP2021で演題発表(グループディスカッション)を行いました!2021/9/16

本研究では、機械痛覚に関わると考えられるTRPA1チャネルが遅発性筋痛に関与することを明らかにしました。中部大学・岡山大学・生理学研究所との国内共同研究による成果です。

Ota H, Washizawa L, Hayashi K, Katanosaka Y, Katanosaka K, Kashio M, Tominaga M, Taguchi T, Mizumura K. “TRPA1 contributes to lengthening contraction-induced muscular mechanical hyperalgesia”, TRP2021 Meeting, ルーヴェン (ベルギー) 開催(オンライン参加)

◯ 田口徹が新潟リハビリテーション研究会(9月定例勉強会)の招待講演において講師を務めました! 2021/9/13

タイトル: 筋・筋膜性疼痛研究の最新トピックス

田口徹が第55回日本ペインクリニック学会にて開催された日本専門医機構麻酔科領域講習の講師を務めました! 2021/7/24

タイトル: 筋・筋膜性疼痛研究の最新トピックス

太田大樹、竹部陽菜(理学療法学科17期生)らの研究論文が『The Journal of Physiological Sciences』に掲載されました! 2021/8/16

太田大樹助教、竹部陽菜 (新津医療センター病院勤務、理学療法学科17期生)、水村和枝教授 (名古屋大学名誉教授)、田口徹教授の研究論文がThe Journal of Physiological Sciencesに掲載されました。

今回の研究では、4週間のギプス固定により下肢に痛みを生じる「不活動性疼痛」モデルラットを用い、痛みの受容に関わる痛覚神経や脊髄ミクログリア細胞の動態変化を明らかにしました。研究成果は、ケガや生活習慣など、身体の不活動にともなう痛みの治療や予防に役立つと期待されます。

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田口徹が共著の論文が『Frontiers in Pain Research』に掲載されました 2021/2/26

本研究では、線維筋痛症モデルマウスの痛みにおけるパルブアルブミン陽性神経の関与を明らかにしました。富山大学との国内共同研究による成果です。


Miyahara K, Nishimaru H, Matsumoto J, Setogawa T, Taguchi T, Ono T, Nishijo H. “Involvement of parvalbumin-positive neurons in the development of hyperalgesia in a mouse model of fibromyalgia”, Frontiers in Pain Research. 2021. 


doi: 10.3389/fpain.2021.627860 (オープンアクセス)

田口徹が共著の論文が『Journal of Physiology』に掲載されました 2021/1/21

本研究では、遅発性筋痛(いわゆる運動後の筋肉痛)の発症における神経成長因子(NGF)とグリア細胞由来神経栄養因子(GDNF)の協同作用を明らかにしました。中部大学・兵庫医科大学・日本大学との国内共同研究による成果です。


Murase S, Kobayashi K, Nasu T, Kihara C, Taguchi T, Mizumura K. “Synergistic interaction of nerve growth factor and glial cell-line derived neurotrophic factor in muscular mechanical hyperalgesia in rats”, Journal of Physiology (London). 2021. 


doi: 10.1113/JP280683


参考記事:

Murase S, Kobayashi K, Nasu T, Kihara C, Taguchi T, Mizumura K. 

Reply from Shiori Murase, Kimiko Kobayashi, Teruaki Nasu, Chiaki Kihara, Toru Taguchi and Kazue Mizumura.

J Physiol. 2021 Sep;599(17):4227-4229.

 
doi: 10.1113/JP281903. Epub 2021 Aug 12.

田口徹が責任著者の論文が『Neuroscience Research』に掲載されました 2021/1/16

本研究では、痛覚神経のリアルタイム活動記録により、線維筋痛症モデルの痛みのメカニズムを明らかにしました。名古屋大学・中部大学・日本大学との国内共同研究による成果です。


Wakatsuki K, Takeda-Uchimura Y, Matsubara T, Nasu T, Mizumura K, Taguchi T. “Peripheral nociceptive mechanisms in an experimental rat model of fibromyalgia induced by repeated cold stress”, Neuroscience Research 162: 22-30, 2021. 


doi: 10.1016/j.neures.2019.12.015

TEACHERS

田口  徹

担当科目: 生理学Ⅰ・Ⅱ、生理学実習Ⅰ・Ⅱ、理学療法学特論、疼痛管理特論、運動機能解析学演習、生体機能学特殊講義、生体機能学特殊演習、生体機能学特殊研究、連携基礎ゼミ

専門分野: 疼痛生理学、神経科学、理学療法学

研究領域: 遅発性筋痛(DOMS)の神経機構解明、遅発性筋痛(DOMS)の神経機構解明・筋、筋膜性疼痛(MPS)の動物モデル開発とメカニズム解明

Researchmap: https://researchmap.jp/tagu-t

太田  大樹

担当科目: 生理学Ⅰ、臨床実習Ⅱ、生理学実習Ⅰ・Ⅱ、痛み学、疼痛管理特論

専門分野: 基礎理学療法学、疼痛学、神経科学

研究領域: 遅発性筋痛の発症機構の解明、痛みに関わる新規神経群の機能解明

Researchmap: https://researchmap.jp/hirokiota