神戸アイセンター設立5周年!
記念イベント
人生の意味を探る対話 Part3.
医療を軸にした
“自分ごと”コミュニティへ
2022/11/30
12月18日(日) 午前10:00-13:00 開催!
今年12月、お陰様で神戸アイセンターは設立5周年を迎えます!
この節目にあたり、これからの新しい構想の具現化、そしてビジョンパークの次のステップに向けて、過去2回の対話イベントを振り返りながら、新たなゲストを交えて対話を重ねていきます。
高齢化や個人化が進む時代に、医療について多面的に知ることによって、私たち一人ひとりがもっと主体的に自分の生き方や、医療との関りについて選択していくことができるでしょう。新しい医療を軸に多様な人たちとのコミュニティが生まれています。
どなたでもお気軽にご参加ください。心よりお待ちしております。
◆開催日時:
2022年12月18日(日)10:00ー13:00
◆開催方法:
オンライン・無料(zoomウェビナー)
神戸アイセンター・ビジョンパークより生配信!
◆プログラム:
10:00 ビジョンパーク紹介
10:30 開会
10:45 落語&トーク
11:05 対話パート1
11:40 休憩
11:50 対話パート2
12:20 総括
12:25 閉会
12:30 フリートーク
13:00 お開き
※プログラムは予告なく変更する場合がありますので予めご了承ください。
◆参加方法:
事前申し込みは不要です。
ウェビナー接続のためのリンクをこのページでご案内します。当日、そのリンクをクリックしてご参加ください。
登壇者
桂 福点 (Fukuten katsura)
1968年生まれ。中学生の頃に視力を失いましたが、子どもの頃から音楽に親しみ、1986年、大阪芸術大学に入学。音楽療法を研究し、卒業後にバンド「お気楽一座おきらくいちざ」を結成。
1996年、桂福団治かつらふくだんじ師匠に弟子入り。古典落語を始め、独自の音や音楽、映像を交えた創作落語や、障がい者の理解を深めてもらう講演に取り組んでいる。
現在、上記の活動に加え、笑いを交えた音楽療法や、障がい者の生活介護事業所「お気楽島おきらくじま」所長としての活動も行うほか、『毎日新聞』大阪夕刊と『点字毎日』にて、エッセイ「桂福点 指先のエロス」を連載中。
カール・ベッカー(Carl Bradley Becker)
医療倫理・宗教哲学者。京都大学 学際融合教育研究推進センター 政策のための科学ユニット 特任教授。世の中を変えるのは、科学技術そのものよりも、人間の願望(=価値観)であろう。金銭的利益の追求ばかりよりも、誇りに思えるものの見方や生きがい感に見合う物を作る方が納得行く未来の生き方につながる。先見の明を持てば、リスクが高い危険性をもたらすものを事前に認識し、避けることもできるであろう。生老病死の苦を痛感して初めて、有効な対策を選択・実践し、持続可能な健康維持をめざせる。持続可能という発想から生まれる価値観こそ、世の中を変えると期待する。日本人の循環的な死生観、死と共に生きる医療と福祉における経験知、医療やケアを支える他者への尊厳、という3つの切り口から医療の在り方を考慮する。
武田 志津(Shizu Takeda)
(株)日立製作所 専門理事 兼 研究開発グループ技師長 兼 基礎研究センタ日立神戸ラボ長。 バイオテクノロジーを通じて社会貢献することが自身のミッションと捉えている。米国ならびに国内のアカデ ミアでの研究員を経て2001年(株)日立製作所に入社。タンパク質間相互作用ネットワーク解析を経て、再生医 療分野での研究開発に従事。
2017年には日立神戸ラボを開設し、細胞の自動培養技術の社会実装に取り組 んでいる。再生医療と両輪で進める「ロービジョンケア」の活動においても、ワークショップや国際フォーラ ムを開催し、人のQoLとは何か、QoL向上にむけて何をすべきかを問い続けている。
髙橋 政代(Masayo Takahashi)
(株)ビジョンケア 代表取締役社長、医学者、眼科医。従来再生不可能とされていた網膜の再生医療技術の研究・開発に取り組む。2014年、自己由来のiPS細胞を患者へ移植する臨床研究を世界で初めて実施。その後、神戸アイセンターを創設し、再生医療の安全性を確認するとともに、患者のQoL向上、インクルーシブな社会実現に向けて積極的に各種活動を展開。
医学界では、視覚障害者のQoLをデータとして取っていく研究も始まっている。AI時代の全人的な医療として、米国は、AIによる在宅オンライン診療に舵を切った。医療は病院に閉じ込められず、一般家庭にまで広がっていく大きな転換点にいる。新しい医療の在り方を日本としてどう考えるか政策や制度にも提言していきたい。
三宅 琢(Taku Miyake)
医師、医学博士、眼科専門医、産業医、労働衛生コンサルタント、(株)Studio Gift Hands 代表取締役。ICTを患者に紹介しながら診察・治療を行う眼科医。神戸アイセンター「ビジョンパーク」を考案し、視覚障害者と共に、設計プロセスから検証を行い、数々の画期的なアイデアを実 現。疾病や障害を理由に自己実現ができないという社会の課題を探る。障害者向けのデジタルテクノロジー活用方法の普及活動や、対話と場づくりを通し、今後の医療や社会における「真善美」といった倫理観や哲学の重要性を考える。
東京大学未来ビジョン研究センター客員研究員、東京大学先端科学技術研究センター客員研究員、東京医科大学眼科学教室兼任助教、産業医科大学作業関連疾患予防学訪問研究員、公益社団法人NEXT VISION理事、一般社団法人産業医ラウンジ理事長。
モデレータ
(株)日立製作所 基礎研究センタ 日立京大ラボ 担当部長 沖田 京子
神戸アイセンターとは
神戸アイセンターの道のり:「目の病気で悩む人たちを支えたい」
目の病気から研究・治療、臨床応用、さらにはリハビリ・就労支援まで、目に関するトータルな支援を行う全国初の施設です。 研究だけでも、治療だけでも、福祉だけでも、産業だけでも、一人ひとりの意識だけでもなく、それらすべてが有機的に結合することで「あらゆる手段」で視覚障害の課題を解決することをめざしています。
2000年代初頭:「アイセンター」が高橋政代を中心に構想される。
2007年:京都大学・山中伸弥教授らが、ヒトのiPS細胞の作製に成功
2013年:理化学研究所にて、高橋政代率いるプロジェクトチームが「iPS細胞を用いた世界初の網膜再生の臨床研究」をスタート。「滲出型加齢黄斑変性」という難病の患者を対象に、iPS細胞を使う網膜再生の臨床研究の計画を申請、承認される。
2014年:患者に移植する最初の手術に成功。そのための法整備においても、眼科医の視点を踏まえ数々の提案を行う。
2017年:本構想を具現化した神戸アイセンターがOPEN。センター内に神戸市立神戸アイセンター病院OPEN。
2019年:研究成果を実用化し、最適な形で患者に届けるため、株式会社ビジョンケアを設立。高橋政代が社長に就任。
2020年:世界初の手術後5年の経過を経て、視細胞移植の手術が成功したことを実証。
2022年:神戸アイセンター設立5周年を迎える。新たな構想を発表する。
神戸アイセンターを構成する機関
神戸アイセンター病院、公益社団法人NEXT VISION、株式会社ビジョンケア。
日立製作所はじめ、様々な企業とも連携、共同研究を実施しています。
Vision Park(ビジョンパーク)について
象徴的なクライミングウォール:
光るホールドと荷重センサーによる音と光で誘導するユニークなもので、子供たちの参加も多く、見えない・見えにくい人のほか、市民や近隣の企業に勤務するビジネスパーソンなど、多くの人が立ち寄れる場所にしました。
「多くの人が集う『バリアありー』のビジョンパーク」
神戸アイセンターのエントランスと神戸アイセンター病院の待合室を兼ねたビジョンパークには、階段やベンチ、クライミングウオール、ライブラリー、キッチンまでが設置されています。
日本では、矯正視力で良いほうの眼が0.5未満のロービジョンの人が164万人といると言われており、ビジョンパークでは白杖や各種デバイス、ITの使い方、ドライビングシミュレーター、ナビゲーション・タグなどを体験できるようになっています。
あえて配置された「バリア」を通して、安全に配慮する意識を養うと同時に、チャレンジする気持ちや多様な人とのつながり、気づきや学びが生まれるようデザインされています。
リモートで受講できる様々なプログラムの他、ヨガやクライミングなど、さまざまなスポーツも楽しめます。
デザイン性だけでなく、機能性やそのコンセプトが注目されています。
・2018年度グッドデザイン賞
・2019年International Design Excellence Awards(IDEA) 環境部門銅賞
・2021年医療福祉建築賞(神戸アイセンターとして)
すべての人のWell-being向上をめざして!
医療と福祉そして社会をつなぎ、すべての人が豊かな生活を送り、Well-beingな状態であるために必要な情報、関係性等のあらゆるモノを発信します。
病気や困難があっても、年齢や性別、国籍などにも関係なく、自分らしくあり続けることができる社会。私たちは、そんな社会のピースのひとつとして、すべての人、企業、団体、考えや思いをつなげ、新しい幸せのカタチを作るお手伝いをしたいと考えています。
すべての人の心に希望のひかりを灯すために、ともに気づき、学び、成長する空間
Well-beingな人の姿や、ワクワク・ドキドキする「何か」に触れることで、訪れた人が自分の「好きな事」や「やりたかった」ことに挑戦できる勇気をもらって、何かを始めるきっかけが生まれる場です。