高等神事というようなものは、そういう神の言葉を受けるというかですね、その詔(みことのり)というふうな言い方ですね。
これも、大祓は天皇が神から受けたその言葉というものになるわけですね。それと同じように、天皇が詔を発してですね、大事にするということをされるわけですね。
それはどういう形で、今も行われているかというとですね、毎朝、宮中の賢所(けんしょ)というところですね、宮中三殿というのは、皇霊殿とか賢所(かしこどころ)とかありますけどもですね、その賢所ですね、同じ意味なんですけども、そこでされている行為はですね、実は詔をお守りしているんですね。
それは代々の天皇陛下が神から受けた取り決めというんですかね、あるいはこうしますという宣言文のような御告文というか、詔をですね。
ですから、古事記というのは、その詔の、すべてが詔と言ってもいいわけですよね。
それをですね、お守りして、確かにそうですということですね。それは、南朝と北朝が分かれたんですね、後醍醐天皇のときに分かれたときに、その詔の、賢所にあった保管箱もですね、二つあるんですね。
それを毎日ですね、十六の鈴ですね、内掌典(ないしょうてん)さんがですね、鳴らしていらっしゃってね、高谷朝子さんという方がそれを鳴らしていたんですね。
何度も何度も、そういうお話をお聞きしたんですけどもですね、そのなかなか、鈴がですね、十六も付いているんですね、だから、一人で、全部鳴らすのは、大変だったと言っていました。57年間、そういうお仕事をされてきた方がいるんですけども。
それは、まさに詔というかですね、それを、神の言葉、あるいは天皇の宣言の言葉をですね、大切にするという生き方ですね。
それはまさに、倫理の項目のお話ですね。人民を、平らけく、安らけく、清らけく、明らけくするというかですね。
「はふりめく」2019/08/03
「ありがとうございます」ということを表現するときに、40回、「とほかみえみため」を言われるわけですね。
それは、その周りを守る内掌典さんは、一回一回、鈴を引かれるのです。
「はふりめく」2019/03/01