1月24日。この日の前日に校区にお住いの乾さん(わたしの恩師です)が来校され、
「家にサンゴの標本と蛸壺があるんやが、いらんか?」とおっしゃったので、遠慮なく頂戴することにしました。サンゴの実物など、ほとんどの子は見たことがないだろうし、蛸壺は5年の社会科(水産業の学習)で教材にもなるからです。
「そうか、ほな持ってきたるわ。」と家に帰られた後、すぐに軽トラで持ってきてくださいました。大きいサンゴのほうは、マンホールの蓋ぐらいの大きさがあります。早速、職員玄関近くの陳列棚に飾りました。
陳列したあと教頭に、
「明日、教頭先生が朝礼で話をするので、そのときに紹介してもらえる?」
と持ち掛けると賛同してくれたので、次の日(この日)、オンラインで各教室にいる子どもたちに紹介をしてくれました。
それから半日後。陳列棚の前で教頭が4年生と、
「これがサンゴなんですね。あっ、蛸壺もある。」
「サンゴにはいろんな模様があるやろ。」
と話していました。そこにわたし(校長)が通りかかったので、ちょっととぼけて、
「この蛸壺に、蛸は二本の足をいれるんやなあ。」とつぶやきました。すると、
「えーっ、蛸の足は8本ですよ。」
「そっか~。犬の足は?」
「4本…じゃなくて2本。足が2本で、手が2本。」
「ほーっ。それじゃあ、蛸の足は何本?」
「ええっと…4本かなあ?」
と、たわいもない話になりました。
実は今から15年ほど前、「蛸の足のうち○本が足で、残りの△本は手」だということが分かっています。そういうことにも興味を持ってほしかったので、「とぼけた」わけです。
「素朴で清々しい疑問」が、いつかこの子たちの「学び」につながれば本望です。
※足と手がそれぞれ何本か…それはヒミツにしておきます。