9月28日。4年教室では新美南吉の代表作「ごんぎつね」を使い、場面に沿いながらグループごとに内容を大まかに捉える学習をしていました。
グループでまとまれば、その文を黒板に書いていきます。
モニターに映し出されているのは、この前の場面の内容です。
「ごんぎつね」は日本の小学4年生全員が学習する教材です。特に決まっているわけではありませんが、小学校の国語科教科書を作っている全ての教科書会社が、この作品を収載しているからです。子どもたちは、いったいどういうイメージで主人公のごんを捉えるのでしょうか。おそらく、ごんは「やさしい」とか「親切だ」と捉える子どもが最も多いと思われます。しかし、このレベルで留まっていては、いつまで経っても子どもの鑑賞力は伸びません。ごんを「やさしい」「親切だ」と捉える浅い読みから、つぐないという善行をするにさえ常に自分の「死」と隣り合わせであったというところ(深い読み)まで迫らなければなりません。ごんは痛々しいほどかわいそうで、いじらしいのです。
4年生の子どもたちも、これからそういう読みの段階へと進んでいくと思います。