教師の役目

4月27日。教師の役目は何かと聞かれると、わたし(校長)は「すべての子どもが一人前の大人として生きていけるように、そして幸せな人生を送れるようにする手助けをすることだ。」と答えます。変化の激しい世にあっては困難なことではありますが、それがわたしたちの責務でもあります。

先ほどの答えは木でいうと「」にあたります。この幹から人間形成・学力形成・体力形成の三つの太い「」が出ていて、さらにそこから大小さまざまな枝が四方八方に伸びている。しかも枝によっては隣の枝と絡み合ったり交差したりしながら、全体として一人の教師という木が大地から生えている…わたしが考えているのはそんなイメージです。もし「」の数を数えるとしたら、それはもう途方もない数になります。教師の役目はそれほど多いということです。

前置きが長くなりましたが、この日、6年教室前を通ると、1組・2組とも算数科の学習をしていました。「分数と整数のかけ算・わり算」の単元です。まずは計算の原理・方法を理解し、途中で約分するところが出てきたら約分しながら計算していきます。両組とも教師が子どもたちの間を回りながら個別指導をしたりアドバイスをしたりしていました。

これをわたしたちの間では、机間(きかん)巡視、あるいは机間指導と呼んでいます。机の間を回りながら、一瞥(いちべつ)して、つまりちょっと覗いて子どものつまづきを察知する…それもの一つです。

なお、冒頭のイメージで言うと、幹を支える「」は太ければ太い方が、広ければ広い方がいいです。根はその人の根幹を成す人間性や見識の部分だと思っていますので。

登録日: 2022年4月27日 /  更新日: 2022年4月27日