7月14日。2年教室に行くと、国語科で『スイミー』(レオ=レオニ 作・絵/谷川 俊太郎 訳)の学習をしていました。
休んでいる子はオンラインで授業に参加できるよう、教卓の前にカメラを置いて板書が見られるようにしてあります。
前の時間には海の中の様子を読み取り、「海にはすばらしいものがいっぱいあった。」という表現にも目を向けていました。これから主人公であるスイミーの心情を想像したり、作品の主題に迫りながら作品を読み味わっていくことになるでしょう。
ところで、その主題をどう捉えるか、捉えた主題をもとにどう授業を組み立てていくかは簡単なことではありません。たとえばこの『スイミー』でも主題は、①協力 ②リーダーシップ ③知恵と、三つほど考えられます。現行の学習指導要領では「主体的・対話的で深い学び」が求められていて、学校で学んだことが今後どのように生かされていくのか、この学びがどこに向かっていくのかといったことも考えねばなりません。
そう考えると、たとえば、まぐろに怯え岩陰に潜んで出てこない小さな魚たちに、スイミーが、
「だけど、いつまでもそこにじっとしているわけにはいかないよ。なんとかかんがえなくちゃ。」
と言う場面では、
・問題が起きてもただ黙ってじっとしているのではなく、自ら進んで問題解決に進もうとする姿勢
・知恵を働かせて道を切り拓こうとする積極性
を感じとってほしいなあと思います。ただ、国語科の授業なので、いちばん大事なのは「言葉の力」を身に付けること。それを横に置くと道徳の授業になってしまいます。