ジムニーを大切に永く乗る為の

お手伝いをさせていただきます

(地域限定)

JA11/JA12/JA22/JB23/JB31/JB32/JB33/JB43/JB64/JB74

MUU Communicationsは1993年よりジムニーのチューニング、ドレスアップ、カスタマイズをはじめメンテナンスや修理に携わってまいりました。

弊社の長年の経験を活かすことで、地域のジムニーオーナー様が大切に長くお乗りいただくお手伝いをさせていただいております。


誠に恐縮ではありますが、当社は地域密着営業のため、サービスの提供を下記の地域内のお客様に限らせていただいておりますことをご容赦ください。

※当社より約半径40㎞圏内の松本ナンバー・諏訪ナンバー地域(塩尻市、松本市、安曇野市、山形村、朝日村、木祖村、木曽町、岡谷市、下諏訪町、諏訪市、辰野町、箕輪村、南箕輪村くらいまで)


対象の車両

ジムニーJA11以降(JA11、JA12、JA22、JB23、JB31、JB32、JB33、JB43、JB64、JB74)

よくあるご相談の内容

  まずはお気軽にお問い合わせください。

  ご来店いただく際は、ご予約をいただければ幸いです。

新着情報  & コラム(随時更新中!)

経年劣化したエンジンホースによるトラブル

ゴム製品は劣化すると弾性がなくなり亀裂や破損が起こります。 

エンジンルーム内に使われているゴムホースも同様で、エンジンの熱や振動などで劣化が進みます。ホース内は、水、オイル、加圧/負圧の空気が通っており必要な役割をしています。

 オイルや水は、ホースの劣化で漏れ出るものは目で確認することができますが、空気の場合は目には見えないためなかなか気づくことがありません。ホースが劣化して必要な圧力が維持できなくなるとエンジンの不調に繋がります。また、ブレーキの倍力装置にも使用されていますので、場合によっては、ブレーキの制動力にも影響し危険です。

 傷み方としては、ホース断面に亀裂が入り圧力漏れを起こしたり、ホース自体の弾性が無くなり硬化し外れてしまったりします。

 点検方法は、ホースを外して断面を見ながら指で端をつまみながら点検します。硬くなっていたり、亀裂がある場合は、新品のホースに交換することをお勧めします。

 同系統のホースは、傷んだホースだけではなく、同時に別のホースも点検し、できればすべてのホースを交換することをお勧めします。

 交換していない他のホースの不良により、同じような症状や故障で、何度も作業をすると時間も費用もかさみます。一度で済ませられれば結果的にコストを抑えられて安心してお乗りいただけるのではないでしょうか。

 日頃の点検や使用中に違和感を感じた時には早めにご相談下さい。

整備事例 クランクシャフトプーリの錆びとVベルトの摩耗について


 今回は整備事例としてクランクシャフトプーリの錆びによる補機ベルトの摩耗について紹介します。車は下記のジムニーシエラ(9型)です。


 法定12ヶ月点検時、ジェネレータベルトがいつ破断してもおかしくないくらいに摩耗していました。また、ジェネレータベルト周辺には削れカスと思われるものが付着していました。ベルトが接している各プーリを点検したところ、ジェネレータ(オルタネータ)やウォータポンプのプーリはきれいな状態でしたが、クランクシャフトプーリの接触面が荒れていました。

 プーリは鉄製でベルト接触面は未塗装ですので、おそらく錆びにより表面が荒れてしまったのではないかと考えます。その荒れた面によりベルトが削れてしまい周辺にも削れカスが付着していたのではないかと推測します。

 ベルトとクランクシャフトプーリを交換し、その後、確認しましたがベルトの削れカスの発生はありませんでした。

 今回の事例ではベルトが切れてしまう前に発見・修理することができましたが、走行中に切れてしまったら、オーバーヒートしてエンジンを壊していたかもしれません。このジムニーシエラの場合、ドライブベルトにはテンショナも使用されており、そのベアリングが摩耗によりガタが発生して異音が発生することもあります。その場合は、ベルトと同時にテンショナも交換になります。

 補機ベルトには大きく分けてVベルト、Vリブドベルトがあります。共に交換の目安となる時期や距離は定められておりませんが、ジムニーシエラの場合メンテナンスノートには1年ごとの点検と記載されています。

 車には法定12ヶ月点検が義務付けられています。法定12ヶ月点検をお受けいただくことで、消耗品や定期交換部品・油脂類を適切なタイミングで交換し良いコンディションを保てます。また、今回の事例のように早期発見が、トラブルの予防につながりますので安心してお乗りいただけると思います。


参考

1速、バックギヤが入りにくい


 お客様よりマニュアルシフトギヤが入りにくくなってきたと相談を受けることがあります。単にギヤが入りにくいだけですと様々な原因が考えられますので、今回は停車状態からクラッチを踏んでシフトレバーを1速やリバースに入れようとしたときに入りにくい場合について書かせていただきます。

 停車状態でクラッチペダルが踏まれていない時は、トランスミッションの入力側もエンジン回転が伝わっています。発進するためにクラッチペダルを踏んで1速(もしくはリバース)にシフトすると、入力側の回転が低下していき停止している出力側と噛み合います。

 何らかの原因でクラッチがエンジンの回転を確実に断つことができていない場合に、停止している出力側と回転している入力側が噛み合わずギヤが入りにくくなります。1速(前進側)には回転を同期させるための機構(シンクロ)がありますが、バックにはシンクロがありませんので正常な状態でも入りにくいことがあります。そのような時は、クラッチペダルを踏み直すことでギヤの位置が変わりスムーズにシフトすることもできます。

 クラッチはエンジンとミッションの間に取付けられていて、エンジンの回転を断続することとエンジンの出力を駆動側に伝える役目があります。長年使用しているとクラッチフェーシングが摩耗しますので消耗品の一つとも言えます。

 クラッチが確実に切れない原因としては、ペダル等の操作側のトラブルや調整不良、クラッチ側のトラブルのどちらかが考えられます。

 脱輪時やぬかるみからの脱出時などに半クラッチを多用すると、クラッチフェーシングの摩耗や変質が原因で切れが悪くなることもあります。

 クラッチ側のトラブルとしては、クラッチ断続面(フライホイール、クラッチディスク、クラッチカバー)の歪みやクラッチディスクの摺動不良などがあり、クラッチのオーバーホールが必要になります。

 操作系では、クラッチワイヤーの調整不良やワイヤーの伸び、油圧式の場合はマスターシリンダやレリーズシリンダの不良などがあります。

 トランスミッションを傷めないためにも、早めにご相談ください。



※ジムニー(JB23W)のパーツカタログより引用

サビから守る:下回り防錆と足回り防錆


 ジムニーは平均して永く使用されているオーナーが多いため、車体のサビ対策に悩まれている方が少なくありません。

 特に信州では冬の積雪と凍結の路面に散布される融雪剤の影響で足回り(サスペンションなど)や下回り(アンダーフロア)のサビ、腐食に悩まされます。

 足回りは車検時に防錆塗装をされる方はいらっしゃいますが、下回りの防錆塗装をされる方はまだ多くはありません。

 腐食してから修理するコストを考えたら防錆するコストは1/10以下です。

 愛車に永く乗り続けたいとお考えのオーナーには早目の防錆対策をお勧めします。

 当社では長年防錆に携わってきたノウハウをご提供させていただきます。


※当社での 「下回り」 と 「足回り」 の定義について

「下回り」とは車体のフロア裏面(床裏)のことと定義しています。

「足回り」とはサスペンション、アクスルケース、プロペラシャフトやサスペンションメンバーなどのことと定義しています。

「下回り」と「足回り」では防錆塗料の特性、塗装の範囲、施工方法、防錆効果の持続期間などが異なります。

施工前

施工後

フレームが腐食してしまった事例 

プロペラシャフトから異音


走行時にアクセルを離すと異音がするとのご相談を受けることがあります。

異音の原因はいろいろありますが、今回ご紹介する事例はフロント側のプロペラシャフト(フロントデフとトランスファーをつなぐシャフト)のユニバーサルジョイントの経年劣化によるガタです。この場合はユニバーサルジョイントの交換が必要となります。

ユニバーサルジョイントとは軸の回転を角度をつけて伝えるためのジョイントで、スムーズにトルク伝達ができる装置です。

放置すると最悪の場合、ユニバーサルジョイントが破損しプロペラシャフトが外れ走行不能になってしまう恐れがあります。他の事でも異音がある場合はお早めにご相談ください。

スズキ パーツリストより引用 

ラテラルロッドの曲がりと破断について


 コイルリジットのジムニーの車高を変えるとホーシングの位置が横方向にズレが生じるため、ラテラルロッドを補正する必要があります。

 ラテラルロッドの長さを変えたり取付け位置を移動したりしますが、その多くは調整式ラテラルロッドに変更して補正しています。

 調整式ラテラルロッドの材質は、スチール製とステンレス製が一般的です。

 この2種類の素材にはそれぞれ特徴があります。

 過大な力がかかった時にスチール製は曲がり(変形し)やすく破断するまでに猶予があります。ステンレス製は変形しにくいのですが、破断までの猶予がないため折れることが多いです。

 ステンレス製は硬いので肉厚を薄くすることもできるため軽量に作ることができます。

 また、ステンレス製は錆に強いものが多いです。

 見た目やコストの違いもありますが、特徴を把握された上で選択をしていただければ良いと思います。

ヒーターの効きが悪いことについて


「ヒーターの風が冷たい」、「ヒーターの効きが悪い」というご相談が多くなります。

原因は複数考えられます。

主にサーモスタット不良の場合、冷却水の量が不足している場合などがありますが、今回紹介する事例ではロングライフクーラント(LLC) がゲル化(ジェル化)してヒーターコアの中で固着してしまったことが原因でヒーターの効きが悪くなっていました。


下の画像はLLCがゲル化してサーモスタットの内側に付着した例とヒーターコアの中を洗浄したときに流れ出てきたゲル化した成分が沈殿したものです。


ヒーターの効きが悪いと感じたらまずはご相談ください。

※画像は参考です。

ワイパーアームがぐらぐらしてしまう


 平成10年以前の古いジムニーで「ワイパーの停止位置が以前より下がりフロントガラスより下になってしまった」、「ワイパーの払拭範囲が狭くなった」などといった症状でご相談をいただくことがあります。

 ワイパーモーターの回転をワイパーアームに伝えているワイパーリンクの故障が原因であることが多いです。長年の使用によりワイパーリンクの樹脂でできているジョイント部分が摩耗や劣化による破損で起こります。

 ほとんどの場合、ワイパーリンクの取替えが必要になります。ワイパーリンクはインストルメントパネル(ダッシュボード)の奥に取付けられています。そのため、ワイパーリンクの取替えには、ダッシュボードを取外す必要があり大掛かりな作業になります。また、ワイパーリンクを取外すためには、カウルトップ(フロントガラス下の部分)にあるナットを取外すのですが、ナットが錆びで固着してしまっていてナットが緩まないケースも多々あります。

 ワイパーリンク以外にも車内への雨水の侵入を防ぐゴムパッキンなども使われていますので、同時交換しリフレッシュすることをお勧めいたします。

 上記のような症状が気になりだしたらまずはご相談ください。

メーター内部のカタカタ音について

 古いジムニーで走行中にメーター廻りから「カタカタという音がする」と相談いただくことがありますが、原因はスピードメーターのケーブルであることが多いです。

 平成10年以前のほとんどのジムニーはスピードメータ表示を機械的にケーブルの回転を利用しておりました。ジムニーの場合はトランスファーからの回転を出力にしてケーブルを回転させながら速度表示します。

 そのケーブルはしなやかに癖なく回転するようになっているのですが、年月とともに硬くなり癖がついてたりもします。そうなるとメーターに伝わる回転自体が滑らかな回転からぎこちない動きに変わってしまいます。それが原因でカタカタと音が出やすくなるのです。また、メーターの針の動きも上下に振れやすい事が多いのです。

 比較的寒い朝や自動車が暖まるまでの走り出しが症状の出やすい条件です。

 音の改善には、ケーブルの取り回しを見直すことで改善する場合もありますが、メーカーから部品の供給があるうちに新品のケーブルに交換することをお勧めします。

後部からのガタガタ音について


 「後からガタガタと音がする」とご相談いただくことがあります。先ずは基本として積載物の振動やマフラーの干渉などを確認しますが、ジムニーならではの箇所としてリアゲートのヒンジがあります。確認方法はリアゲートの下を持ち上下に動かします。ヒンジが動いたらここが原因です。

 ジムニーはリアゲートが横開きのため開閉を繰り返すことで少しずつヒンジの軸が摩耗します。そのことで振動とともに音が発生することがあります。

 悪化するとヒンジの軸が錆びて固着し、開閉しづらくなったり、軸が折れてリアゲートが脱落することもあります。気が付いたら早めに交換しましょう。

マフラーから白煙が出る(ターボ編)


 マフラーから白煙が出る(エンジン編)を書きましたが、エンジン本体が原因ではなくターボチャージャーが原因で白煙が出ることもあります。

 ターボは高速回転するシャフトへの潤滑にエンジンオイルを用いていますが、その供給不足や戻り不良が原因で起こることが多いです。ターボから吸気側や排気側にオイルが漏れそのオイルが燃えて白煙となるのです。もちろん長年の使用によりターボ本体にもトラブルが発生することがあります。

 オイルの供給不足の場合は供給通路の詰まりなどで、戻り不良はエンジン内部の圧力が高くなることによって起こります。オイルの供給不足になればシャフトが焼き付きを起こしますし、戻り不良になれば吸気側、排気側に漏れ出します。

 オイル供給不足でターボが焼き付きを起こすとターボの交換が必要です。また、オイルの供給ラインのインレットパイプやユニオンボルトなども同時に交換をお勧めします。

 戻り不良の場合はエンジン本体の圧縮圧力のチェックやブローバイホース、PCVバルブなども点検する必要があります。


 エンジンのメンテナンスの基本となるオイル交換を適切なサイクルで行うことが大切です。

マフラーから白煙が出る(エンジン編)


 マフラーから焦げ臭いような煙(白煙)が出ることがあります。エンジンを掛けてすぐの時や気温の低い時に見える湯気(水蒸気)とは違い、エンジン内部に不具合が発生している可能性があります。多くの場合、エンジンオイルが燃えることで白煙が発生しています。

 エンジンオイルが燃えてしまう原因は、オイルが燃焼室内に流れ込んでしまっているためです。その流れ込む経路には二通りがあり、バルブ側から流れ込むオイル下がりとピストンリング側から入り込むオイル上がりです。オイル下がりは、ゴム製のバルブステムシールという部品の劣化が原因で、オイル上がりは、ピストンリングの固着や折損、シリンダー壁の摩耗などが原因です。

 どちらの場合でもエンジン内部の不具合ですのでエンジンのオーバーホールもしくは載せ替えが必要です。

 エンジンのコンディションを良好な状態で長く乗り続けるには、メンテナンスの基本となるエンジンオイルの交換を適切なサイクルで行うことが大切ですし、良い燃焼をさせるためにはスパークプラグも定期的に点検・交換しましょう。


※2ストロークエンジンを搭載しているジムニーでは、ガソリンと一緒にオイルをエンジン内に送り込んでエンジン内部の潤滑を行っておりますので、オイルの燃焼によって白煙が出るのは正常です。


4WDに切り替わらない


 4WDに切り替わらない原因としてはトランスファー内部に問題があることもありますが、多くはフリーホイールハブの不具合が原因の事があります。

 ジムニーはパートタイム(切替式)4WDです。モデルにより異なりますが、レバー操作もしくはスイッチで2WD⇔4WDの切り替えをします。また、前輪のハブには手動式のマニュアルフリーホイールハブや機械式のオートフリーホイールハブとエアロッキングハブがあります。

 フリーホイールハブは、結露による錆びなどが原因で固着していることがありますが、エアロッキングハブの場合はエンジンの負圧を利用しており、バキューム配管がフロントタイヤ(ナックル)の裏側まで伸びています。

 中間部分にはゴムホースが使われている個所があり、経年劣化で破れてしまったり、悪路走行時などに跳ね上げられた物の接触によって損傷してしまうことがあります。そうなるとフリーホイールが稼働しないことによりハブがロックされず、フロントタイヤには駆動力が伝わらないため4WDになりません。

 負圧の切替えにはコントロールユニットからの信号で作動するバキュームスイッチングバルブが使われており電気的なトラブルも起きることもあります。

 走破性の高いジムニーでも、必要な時に4WDに切り替えできなければ、宝の持ち腐れになってしまいますので、時々4WDに切り替わるか確認しておきましょう。

トランスファーレバー

4WD切替スイッチ

フリーホイールハブ(エアロッキングハブ)

車体とホーシング間のエアロッキングハブを作動させるためのバキュームチューブ(ゴムホース)

ハブ(ナックル)裏側のバキュームチューブ

ボンネットフードのエアダクトが色あせしてしまう&無塗装樹脂パーツの劣化(白化)について


  ボンネットフードのエアダクトだけが塗装(色)が早くあせてしまうのはなぜ?というご質問をいただくことがあります。

 今、持ち合わせている知識と経験だけでお答えしますのでご了承ください。

 自動車に塗装されている塗料は顔料、樹脂、溶剤、添加剤が主な成分です。

 塗膜が日光中の紫外線にさらされるとツヤ引け、変色、クラック等の劣化が起ります。

 塗装に使用する塗料にもエアダクトの材料にも樹脂が使われているので、紫外線による劣化は否めません。

 なぜ、エアダクトだけが早く色あせしてしまうのかという質問の回答としては、エアダクトは樹脂でできているからだと考えます。樹脂は日光中の紫外線の影響を受けて劣化します。

 金属に比べエアダクトのような樹脂パーツは日光中の紫外線の影響を受けやすいので、劣化も早いのだと思います。

 ですからエアダクトだけが色あせしてしまうのではなく、ボンネットもその他の塗装も色あせます。ただ、その劣化のスピードが違うということです。

 ちなみに同じ条件で鉄板に塗装したものと樹脂パーツに塗装したものとでは、基本的に樹脂パーツに塗装したものの方が耐久性が短いということは経験上言えることです。

 では、対策はどうすればよいかということになりますが、塗膜を紫外線から守るためにはガラスコーティングなどのボディーコーティングをされることをお勧めします。

 ただし、鉄板と樹脂パーツの上に塗装した場合の耐久性の差が埋まるわけではなく、コーティングによって塗膜の寿命を延ばすということですので有効だと考えます。

関連してご紹介します。

 樹脂パーツと言えば、ジムニーにはバンパーやオーバーフェンダーなど無塗装の樹脂パーツがあります。

 永く大切にジムニーに乗り続けたいオーナー様には、車体塗膜の色あせだけでなくバンパーなどの無塗装樹脂パーツの白化(劣化)してしまうのも悩みの種だと思います。白化を遅らせるためには、早目の無塗装樹脂専用のコーティングをお勧めします。

 白化(劣化)してしまった無塗装樹脂パーツでも対応できる樹脂コーティングもありますので

 無塗装樹脂パーツのコーティングもご相談いただければ状態や症状にあったご提案をさせていただきます。(弊社の無塗装樹脂コーティングには状態や症状に合わせる二種類のタイプのコーティングがあります。)

※ JB74のフロントバンパーでの樹脂コーティング剤の耐久試験の様子(ほぼ一日中、太陽の紫外線にさらされ、雨ざらしの場所でテスト)

※ 弊社では数種類の樹脂コーティング剤で1年以上の耐久試験を行い、その中で美観と耐久性の優れたコーティング剤を選んで使用しています。

劣化しはじめたJA12のバンパーへの施工例

Before

After

加速時や登坂時などににエンジンがぎくしゃくする(点火系)

 加速時や登坂時などでアクセルペダルを踏み込んだ時に、エンジンがスムーズに吹け上がらずにぎくしゃくすることがあります。

 エンジンの3つの要素の中に「良い点火(火花)」がありますが、良い火花とは、圧縮された混合気に火をつけるために、点火コイルで高電圧を作り出しスパークプラグで放電(スパーク)させることにより行っています。その点火系を構成している部品には点火コイルやスパークプラグのほかに、エンジンコンピューターや各種センサーなどがあります。また、OLDジムニーにはプラグコードやディストリビューターが使われているものもあります。

 スパークプラグは消耗品の一つですので定期的にチェックし交換することが必要です。プラグコードも長年の使用により劣化し、リーク(漏電)してしまうことで失火して症状が発生します。また、プラグコードがなくスパークプラグの上に点火コイルが直接取付けられているダイレクトイグニッション方式の場合、熱の影響などで劣化して亀裂が入ることがあり、高電圧がリーク(漏電)してしまうことで不具合が発生します。

 スパークプラグやコイルの他にもエンジンコンピューターが原因であったり、他の原因と複合していることもあります。

 エンジンに上記のような症状がある時はお気軽にご相談ください。

JB23Wの点火コイルです。3気筒なので3個使われています。
中央のスパークプラグにリーク(漏電)した形跡として黒く焦げた筋ができています。

エンジンの圧縮圧力の低下による始動性の悪化やアイドリング不調、加速不良について(エンジン本体編)

 

 エンジンが円滑に回転するには「良い混合気(空気)」「良い圧縮」「良い点火(火花)」の3つの要素があります。その3つの中でエンジン本体に関わってくるものが「良い圧縮」です。

 圧縮とは、吸い込んだ混合気をより爆発力を高めるため点火前に行われる工程のことです。走行距離が増してくるとエンジン内部の摩耗やスラッジの堆積等が原因で圧縮圧力は徐々に低下していきます。症状としてはエンジンの掛かりが悪くなったり、アイドリングが不安定になったり、出力不足になったりします。原因として考えられるのがピストンリングの固着やバルブ周りのトラブルなどです。ジムニーの場合は比較的見受けられるのが、660㏄3気筒エンジンの真ん中か後の燃焼室にある排気バルブが溶けてしまい圧縮が低下するといった事例です。圧縮圧力は、サービスマニュアルに記載の限度値を下回っていないかや、各気筒間で差がないかをコンプレッションゲージで測定することで確認します。

 圧縮圧力の低下はエンジン内部のため分解してエンジンオーバーホールが必要です。当社ではオーバーホール済みの保証付きリビルトエンジンに載せ替えされることをお勧めしています。

 加速不良、力不足は他にも原因あったり、様々な要素が絡み合っていることもありますので、まずはご相談ください。

加速不良、力不足(ターボ編)

 

 ターボは排気ガスの力を利用して吸入空気を強制的にエンジンに送り込んでいるのですが、故障してしまうと吸気や排気の抵抗になってしまいエンジン出力が落ちてしまいます。ターボはエンジンよりも高速回転していて、そのシャフトの潤滑にはエンジンオイルが使われています。

 トラブル事例としてはオイルの供給不良によるタービンシャフトの焼付きなどがあります。他にも異物の吸込みが原因で起こるコンプレッサーブレードの破損やホース類の破れによる加給圧の逃げなどもあります。

 エンジン本体はもちろんのことターボの焼付きを防ぐためにも、エンジンオイルやオイルフィルターをまめに交換して良好なコンディションを保つようにされると良いと思います。ターボチャージャーは非分解でアッセンブリー供給のため、新品部品または保証付きのリビルト品への交換となります。また、同時にターボへのオイル供給ラインも交換します。

 ジムニーのターボは非常に高温になるため潤滑のほかに冷却も必要で、エンジンの冷却水(クーラント)を循環させることで冷却しています。冷却水の交換や周辺のウォーターホース、パイプなども同時にチェックし修理、交換の際は一緒に交換させていただきます。

 オイルの供給不良の原因はエンジン側に問題があることもありますので、ターボだけでなくエンジン側も点検する必要がありますし、他にも様々な要因が考えられますので、調子が良くないと感じたら早めにご相談ください。

左側がリビルト品のターボです。ガスケットや劣化したホース類の交換や再使用するインテークパイプなどを清掃して移植し、エンジンに組付けていきます。

加速時のビュービューという音について

 坂道や加速時にアクセルを踏むとビューとかピューと鳴ったりするとご相談いただくことがあります。 お客様と一緒に試乗させていただくと確かにビューやピューなど本来しない音がアクセルを踏むのと連動して鳴っています。

 まず吸排気系統を疑いますが、ジムニーの多くが排気系統のエキゾーストマニホールド(エキマニ)からの音です。多くの場合はエキマニが破損して排気ガスが勢いよく漏れ出す時の音なのです。

 この排気漏れは、異音だけではなく、ターボチャージャーの働きが悪くなりエンジンのパワーダウンにつながります。また、結果的に燃費が悪くもなります。

 もし、そのような事を感じましたらお早めにご相談ください。

新旧エキゾーストマニホールドの比較です。エキゾーストマニホールドとターボの接合面からも排気漏れをしていたようです。
亀裂の入ったエキゾーストマニホールドです。亀裂周辺は排気ガスにより煤けています。
新品のエキゾーストマニホールドです。若干、形状が変わっています。

シフトレバーのぐらつき(OLDジムニー)

 マニュアルミッションのジムニーにお乗りのお客様より、「シフトレバーが左右に大きく動いて操作しにくい。」や「シフトレバーがどの位置に入っているのから分からなくなてしまった。」などというご相談を受けることがあります。

 この原因としては、トランスミッション本体のシフトレバーが取り付けられている位置(ピボット)を支えている部品の摩耗や損傷が多いです。

 ジムニーの場合、この部品は樹脂製であるため長年使用していると擦り減ったり、破損したりとダメージを受けることの多い場所でもあります。実はトランスミッション本体のシフトレバーが取り付けられている位置(ピボット)の一部の部品が、すでに純正部品が供給終了とされているため純正部品だけでの修理ができないのですが、社外部品にて修理できる場合もあります。

 気になられている方は、まずはお気軽にご相談ください。

タイヤやホイールの裏側に放射状にオイルのような油っぽいものが付着

 タイヤ交換の時に、タイヤの裏側を確認してみてください。

タイヤやホイールの裏側に放射状にオイルのような油っぽいものが付着していたり、 フロントバンパーの下側からタイヤのついている根元になる箇所を見た時にグリスやオイルで汚れていたりいたらドライブシャフトのオイルシールから漏れ出たフロントデフのオイルがタイヤの舵を切る場所であるナックルハウジングの中のグリスと混ざり外に漏れ出てきている可能性大です。

 考えられる原因の一つとして、キングピンベアリングの摩耗により旋回の軸がブレてしまうことで起きています。

 これがステアリング(ハンドル)や車体がグラグラ、ガタガタするジャダーやシミーの原因につながります。

 対策には、ステアリングナックルハウジングのオーバーホールをしながら、必要部品の交換や修理、調整を行います。

 タイヤの裏側のグリスやオイルで汚れに気づいたらお気軽にご相談ください。

ハンドルを回すとブーン、ブブブブという音


 OLDジムニーのオーナー様より「ハンドルを回すとブーン、ブブブブという音が出る。」というご相談をいただくことがあります。

 中には「単純に油切れかと思ってハンドルの裏にスプレー式の潤滑剤を塗布しても変わらない」と言うお客様もいらっしゃいますが、これは、油切れではなくステアリングコラム内部のゴムが硬くなりシャフトとゴムの摩擦によることが原因で発生しています。

 根本的な改善にはコラムを分解して部品を交換する必要があります。

 OLDジムニーを長く乗っていくためには、メーカーから部品供給があるうちに部品交換をしておくことも一つの方法だと考えます。


クラッチの滑りとオーバーホールについて



 最近はAT・CVTの車がほとんどですが、MTに乗っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

 クラッチも消耗品の一つではありますが、走行距離や使用年数でオーバーホール時期を判断するのは難しいものです。

 クラッチはエンジンとトランスミッションとの間にあり、トランスミッションを降ろして、すり減ったクラッチディスクとあわせてクラッチカバー、レリーズベアリング、パイロットベアリングを交換することをオーバーホールと言っています。


上:車両より外したクラッチディスク&クラッチカバー下:新品のクラッチディスク&クラッチカバー
クラッチカバーを外したフライホイールです。中央に見える円形の部品がパイロットベアリングです。

 クラッチが滑ると、アクセルペダルを踏んで加速するときにエンジン回転だけ上昇して、速度が上がらなくなる、という症状が発生します。最悪の場合は走行することも発進することもできなくなります。

 エンジンの回転数は上がっているのに、速度が上がらなかったり、クラッチをつなぐ時に異音が発生する、焦げたような臭いがするなどの症状を感じたらオーバーホールが必要かもしれませんのでご相談ください。

 オフロード走行などの多い車はそのリスクが高まります。スタックからの脱出や半クラッチの使用では特に消耗します。