2021年度

2年生理数科 課題研究発表会 

1月24日に理数科2年生の生徒が8つの研究室に分かれ行ってきた課題研究についての校内の研究発表会(パワーポイントでの口頭発表形式)を実施しました。感染対策に十分留意しながらの開催となりましたが、昨年度に引き続き本年度も新型コロナウイルス流行の影響により、大学や他校の先生方、保護者の方の来校は中止となりました。

三重県では9月に1カ月間オンライン授業となり研究活動の時間がかなり少なくなってしまう中、どの研究室も実験を重ね成果をまとめ、緊張しながらも工夫してプレゼンテーションを行い、質問にも答えていました。1年生も先輩の発表を熱心に聴講し多くの鋭い質問が出ていました。

発表した2年生はみな大きな学びと達成感を得ることが出来ました。今後、代表のグループはみえ探究フォーラムなど他の発表の機会がある研究室も多数あり、さらに各グループで成果を論文の形にもまとめていく予定です。  

2年生理数科 SSH特別講義

「医療・医学を支える解剖生理学」 

11月19日(金)に三重大学との高大連携授業の一環として、本校へ三重大学医学部 太城 康良先生をお招きし『医療・医学を支える解剖生理学 -高校の学習と大学の学術研究-』と題して、2年生理数科の生徒を対象に特別講義を実施しました。

中学校や高校の生物でも学習する「心臓、血管、血圧」などについて、大学で医学部生に実施する講義内容をベースにご講義いただきました。基礎から始まり今まで知らなかった深い知識を学んでいくとともに、研究や実習を行うにあたっての姿勢、医療人として必要な倫理観についても学びました。また、理科や数学のみならず国語、英語、社会など現在学んでいる学習内容が今後大学や現場での研究、実践にとても重要で自分の助けになることも、豊富な具体例を交えてお話いただきました。

「クリッカー」と呼ばれるボタンを押す装置でリアルタイムに質問に回答した結果を前のスクリーンに表示したり、感染対策に留意しながらグループワークで意見を交換し解答を導き出したりする様々な講義形態の工夫により、2時間があっという間に感じられました。生徒のみならず、受講した教員にとっても内容も講義形式も今後の指導に大変参考となりました。

生徒の今後の高校生活のモチベーションも高まり、また現在自分たちが取り組んでいる課題研究に生かす方法なども学ぶことができ、とても充実した講義となりました。 

1年生理数科校外研修

名古屋工業大学

11月1日(月)に名古屋工業大学にて、1年生理数科の校外研修を実施しました。昨年度は新型コロナウイルス流行の影響で中止となってしまいましたが、本年度は午後の半日という形でお受入れいただき実施することができました。今年の夏はほとんどの大学でオープンキャンパスがオンライン形式となったので、多くの生徒が初めての大学を訪れる機会となりました。

まずは大学の全体の説明をしていただいた後、1時間の模擬講義を2回受講させていただきました。事前に希望をとり、1回目は情報工学科と社会工学科に分かれて、2回目は生命応用化学科と電気機械工学科に分かれて実施し、各学科で学ぶ内容や先生方が取り組まれている研究について、プレゼンテーションや実演を通して学びました。

例えば社会工学科では、本校卒業生でもある伊藤孝紀准教授に講義をしていただきました。先生は建築物だけではなくインテリアや製品、さらには街全体のデザインにも携わってみえて、工学におけるデザインの重要性や実際の製品や建築にて使われているデザインの工夫、活用例などを学びました。桑名高校の最寄りの桑名駅でつい最近(1年ほど前)に駅舎の建て替えがあったのですが、そのデザインを伊藤先生が手掛けたことも紹介していただき、生徒は非常に興味を持った様子でした。

他にも、情報工学科では動くごみ箱などAIの多分野にわたる活用、生命応用化学科では人口光合成の研究開発や今後の可能性、電気機械工学科では電源から完全ワイヤレスを目指す電化製品や空飛ぶ自動車の実用化など、大変興味深い題材を元にとても多くのことを学び視野を広げることができました。

大学の様子や研究内容・取り組みについて知り、目的を持って進学することの大切さや、様々な開発・研究が人間や社会の様々な課題の解決につながっていくこと、高校での学習の重要性など多くのことを学ぶ大変貴重な機会となりました。 

三重県高等学校科学オリンピック

10月16日(土)に鈴鹿医療科学大学を会場として実施された三重県高等学校科学オリンピックに、2年生理数科より8名でチームを組み参加しました。三重県内の高校生が集まり、物理・化学・生物・地学・数学・情報の分野で筆記と実技について学校別でチームで相談しながら競い合う団体戦です。

本年度も新型コロナ流行の影響で9月はオンライン授業が実施されていた関係で、準備期間が例年よりとても短くなってしまいました。そのような中選手は当日までに各担当の分野の学習や実験、事前課題などに取り組み、当日は皆で協力して日頃培った科学的な思考力・判断力・表現力を発揮すべく奮闘しました。チームの雰囲気も例年以上に明るく、しっかり協力しながら課題に取り組む姿が見られました。

結果については、総合得点で4位と健闘しました。他校の生徒と競う中で自分たちとは違った問題解決方法に気づくなど沢山の学びや刺激を受けるとともに、チームで協力して課題を解決していくことの重要性や楽しさも学び、科学への興味関心がますます高まりとても有意義な経験となりました。 

夏の理数科研修・理数科課題研究中間発表  

7月24日(土)に、理数科1、2年生(各1クラス)を対象に理数科研修の2日目を実施しました。最初に学年を超えた取り組みとして、1・2年生合同で「科学オリンピックの問題にチャレンジ」を行いました。コーヒーフィルターでパラシュートを作り、いかに滞空時間が長く正確に降りることが出来るかを競いました。先輩がリーダーシップをとる班もあれば1年生が率先してアイデアを出し作成や実験をする班もあり、どの班も非常に楽しく積極的に創意工夫をこらして、学年を超えて協力・連携して取り組みました。お互い刺激を受けながら楽しく積極的に創りあげていく様子が見られ、課題の内容だけで 最初に学年を超えた取り組みとして、1・2年生合同で「科学オリンピックの問題にチャレンジ」を行いました。コーヒーフィルターでパラシュートを作り、いかに滞空時間が長く正確に降りることが出来るかを競いました。先輩がリーダーシップをとる班もあれば1年生が率先してアイデアを出し作成や実験をする班もあり、どの班も非常に楽しく積極的に創意工夫をこらして、学年を超えて協力・連携して取り組みました。お互い刺激を受けながら楽しく積極的に創りあげていく様子が見られ、課題の内容だけでない多くのことが学べたとの感想が多数で、1・2年生の交流も深まりました。

次に1年生を対象として、9人の本校を卒業した大学生との懇談会・質問会を実施しました。まずは4~5人の班に分かれて先輩に大学で学ぶ内容や大学生活について説明してもらった後座談会を行い、最後にも全員集まって質問会を行いました。1年生でまだ大学について詳しく知らない生徒が多い中、先輩方の熱のこもった分かりやすいパワーポイントによる説明と和やかな雰囲気で出た1年生からの沢山の質問により、大学で学ぶことに対する関心が高まった、進路を考えるきっかけとなった という感想が大変多く見られました。新型コロナウイルス流行の影響で各大学のオープンキャンパスがオンラインでの開催となる中、大変貴重な経験となりました。9月には今回の内容を中心に大学で学ぶことについて班でまとめを行い、発表会を実施する予定です。 

 午後からはNTN市民ホール(桑名市民会館)にて、2年生の課題研究の中間発表を実施しました。物理、化学、生物、地学、数学、情報、医療保健、人文社会の8つの研究室が今まで取り組んで来た研究について内容をパワーポイントにまとめ、1,2年生と教員、三重県博物館からお越しいただいた来賓の方の前で発表を行いました。緊張しながらも各研究室が協力して力の入ったプレゼンテーションとなりました。質疑応答でも1年生、2年生ともに積極的で、たくさんの質問が出ました。1年生は今後自分たちが行う研究についての意識や関心が大いに高まり、2年生は発表に対する質問や来賓の方からのアドバイスによりさらに多くの学びや気づきを得ることができた様子でした。この経験を今後の課題研究の深化につなげてほしいと考えています。本年度は初の試みとしてホールをお借りして実施しましたが、今後のフォーラム等での発表や大学等での発表に近く、生徒にとって普段と違う雰囲気の中で発表できたことが非常に良い経験となりました。 

夏の理数科校外研修 

長浜バイオ大学(2年生)・三重総合博物館(1年生) 

7月23日(金)に、理数科1、2年生(各1クラス)を対象に校外での研修を実施しました。例年ですとこの時期に理数科1・2年生で2泊3日の合宿を行っているのですが、新型コロナウイルス流行の影響により本年度は日帰りでの研修の実施となりました。

2年生は長浜バイオ大学にて、黒田智先生に『PCR法による食肉のDNA鑑定』と題して講義と実験を午前・午後にわたって実施していただきました。マイクロピペットなど初めて使う2年生は緊張の面持ちで作業をしていましたが、サーマルサイクラーや電気泳動装置、ゲル撮影装置などの設備を使わせていただき、先生の的確なご指導のもと普段学校では出来ない本格的な実験に全員が大変熱心に取り組みました。今とても話題になっているPCR法や遺伝子についてしっかりと学ぶとともに、先生の実験に対する正確さや細やかさ、準備の重要性なども学ぶことができ、研究や実験への理解と関心がさらに高まりました。

1年生は三重県総合博物館にて3つの講義演習を実施しました。総合博物館の北村淳一先生からは『なぜ多くの種が生成され共存しているのか』をテーマに、淡水魚を題材とした生物の連鎖の関係などを学びました。高田短期大学の大野照文先生からは『貝体新書 ワークショップ』と題して、二枚貝のスケッチなどから構造を理解することや観察の大切さを学びました。皇學館大学の上野祐一先生の『高校1年生で学ぶ行列』の講義からは、新しい概念を理解することの重要性、今までの常識にとらわれない(AB≠BAなど)ことの大切さ、数学の内容や考え方が様々な分野や生活に応用できることなどを学びました。 

1・2年生ともに、各先生の研究に対する情熱に感銘を受けた・研究には一般性とオリジナリティが大切・様々な人と協力し観察や考察を深めることが大切 など講義や演習の内容だけでなく、今後自分たちが学んだり研究を行う時に重要な視点や取り組み方についても多くの経験を積んで来た大学や博物館の先生方からしっかりと学ばせていただいた様子で、とても充実した研修となりました。 


こども環境教室 はじめての生き物の飼い方講座 

7月18日(日)に四日市公害と環境未来館で行われました「子ども環境教室 はじめての生き物の飼い方講座」に、本校生徒8名が講師として参加しました。

新型コロナウイルス流行の影響により、60名を超える応募の中から抽選で選ばれた約15名の小学生と保護者の方を対象に、本校で飼育している「ハムスター」と「カブトムシ」についての飼い方や注意点、カブトムシを捕まえるコツなどについて、生徒がパワーポイントを作成し講演を行いました。また、飼育しているハムスターやカブトムシとふれ合っていただいた後、学校で孵化したカブトムシのつがいを参加した小学生の皆さんにプレゼントしました。

参加した生徒たちは小学生向けの講座は初めての経験でしたが、どのようなパワーポイントや話し方がより小学生に伝わるかを事前に皆で相談・工夫し、また当日も小学生や保護者の方からの質問にも一生懸命に答えていました。普段の活動を地域の小学生に還元するとともに、本校生徒にとっても様々な学びを得る大変貴重な機会となりました。今後の活動へのモチベーションもおおいに高まった様子で、「とても楽しく、勉強になった」「今後も小学生や中学生向けの講座に積極的に参加したい」との感想もあり、機会を設けていきたいと考えています。


2年生 理数科・普通科課題研究開始

本年度の理数科・普通科の課題研究が始まりました。理数科では2年生39名が物理、化学、生物、地学、数学、情報、医療保健、人文社会の8つの研究室に分かれ、昨年度より検討を進めてきた研究テーマを新しい指導担当の先生を交えてより具体的にブラッシュアップしました。5月31日にはテーマ設定についてパワーポイントにてプレゼンテーションを行い、お互いに質問や意見交換をする中で多くの学びや気づきを得ることができた様子でした。

また、新型コロナウイルス流行で県内にてまん延防止措置が続く中、出来る範囲で外部との連携も始まりました。理数科の地学研究室では、地層調査を行うにあたり東海シニア自然大学講師の森勇一先生にご指導をいただいています。物理研究室でも、水力を利用した発電の研究を行うにあたり、三重県立博物館の寺村先生にご指導をいただいています。他の研究室でも今後外部の方との連携により、世代を超えた連携や学びを通して研究を進め内容を深めていく予定です。