大会長 梁楠
京都大学大学院 医学研究科 人間健康科学系専攻 先端作業療法学講座
このたび,第20回日本作業療法研究学会学術大会を,2026年9月12日(土)・13日(日)の2日間にわたり,京都大学医学部キャンパス杉浦地域医療研究センターで開催させていただくことになりました.記念すべき第20回の学術大会を主催させていただくことを大変光栄に存じます.大会が実り多い学術交流の場となりますよう,運営スタッフ一同,鋭意準備を進めて参ります.
本学会は,1989年に発足した「作業療法基礎研究会」を源流とし,2006年に「日本作業療法研究学会」として新たな歩みを開始いたしました.本年は,学会設立からちょうど20年という節目にあたります.この20年間において,最先端科学技術の進展,医工学連携の深化,脳神経科学の発展などにより,リハビリテーション医療を取り巻く研究環境は大きく変化してきました.それに伴い,作業療法における評価手法や介入戦略,理論的基盤も着実に高度化・多様化しています.作業療法は身体・精神・発達・高齢期といった領域横断的な広がりを有する学問であり,そこで関わる研究者・臨床家もまた,多様な専門性とバックボーンを備えています.それぞれのアイデンティティを持ってユニークなアイデアを出し合い,異なる立場や視点が交差することこそが本学会の強みであり,新たな知的創出を可能にしてきました.
そこで第20回という節目にあたり,本大会のテーマを
「Ideas of Identity and Diversity ~20年の歩みと未来への挑戦」とさせていただきました.
温故知新の精神で,これまでの歩みを振り返りつつ,それぞれが有する専門性や独自の視点(Identity)を再確認し,その多様性(Diversity)を積極的に交差させることで,作業療法研究の未来を切り開く契機としたいと考えております.若手から中堅,そしてベテランまで,世代を超えた議論が生まれますよう,記念大会に相応しい企画を準備しております.
作業療法という学問をさらに発展させるためには,個々の知見を越えた「知的エネルギーの集合」が必要です.本大会で会場として参加者の皆様に集合していただく京都大学は,「自由の学風」を基本理念として掲げ,自由闊達な議論のもとで多元的な課題解決に挑戦してきました.その精神に倣い,リハビリテーション・作業療法に携わる様々な研究者や臨床家がこの自由の地で一同に集まり,既成概念にとらわれることなく,本質的な課題について率直かつ建設的に議論する場となることを願っております.
初秋の京都にて,皆様と学術的刺激に満ちた時間を共有できますことを心より楽しみにしております.多くの皆様のご参加をお待ち申し上げます.