VRとメタバース
クロスリアリティな世界・マルチモーダルな世界へ。
XR(クロスリアリティ)は現実世界と仮想世界を融合し新しい体験を創る技術です。XRはあくまで技術の総称ですので、それぞれの技術特性については以下のように分類されます。
図1.XRの特徴
【参考】観光庁((https://www.mlit.go.jp/common/001279556.pdf)
Virtual Realityとメタバースの環境
本学科では、学生用にヘッドマウントディスプレイ(HMD)10台、モーショントラッキング(MT)を10台保有しております。今後経済的投資がされていくVirtual Reality (VR)やMeta Verse の世界へ気軽にダイブし、最先端のVR環境に触れられることにより地方からもデジタル人材育成へ貢献してまいります。
モバイルモーションキャプチャー(mocopi)
ヘッドマウントディスプレイ(Meta Quest2)
事例紹介と動画
1.拡張現実(AR)とモーションキャプチャー技術を用いた事例
バーチャルキャラクターを身体で操作する
本動画[ YouTubeショート ]では、モーションキャプチャー機器を使ってバーチャルキャラクターと四肢・頭・腰の動作を同機させています。バーチャルキャラクターは独自に作成する事も可能ですが、既に公開されており著作権の利用許諾の範囲において自由に使う事が可能です。
バーチャルキャラクターを変更する
本動画 [YouTube ショート] ではバーチャルキャラクターを変更しています。
動画[Google Drive]ではラジオ体操第一を行っています(著作権の関係上、音はありません)。
2.仮想現実(VR)技術を用いた事例
Meta Quest2装着の様子
本学職員にYouTube360度コンテンツの体験をしてもらった際の動画です。
解説の声が入ってしまっていますが、物理的世界(フィジカル世界)からでは仮想世界(バーチャル世界)の事を直接的には認識できず、被験者が何を行っているのかわかりません。
Meta Quest2チュートリアル体験
学生等によるMeta Quest2のチュートリアル体験の様子です。普段からゲームコントローラーに慣れている人でなければコントローラーの扱いは難しいようです。2023年よりMeta Quest2でもフィンガートラッキング機能が搭載されたことである程度の機能は手指の表現でコマンド操作が可能となりました。
3.3D世界によるペイントアートの可能性
デジタルアートの可能性
Googleが提供していた3DペイントツールとしてTilit Brush がありました。2022年にOpen Brushと名前変更しましたが、オープンソースでの提供はそのまま引き継いでいます。
このようなツールを利用して、3D世界にアート作品を描いていくという表現ができるようになりました。音楽に合わせてライブペインティングするパフォーマンスや、出来た作品をメタバースにて展示するような取組がされています。
2023年12月時点で、海外では既に「アート&診療セラピー」の分野として活用できないかという研究調査がされています。
作品名「イーグル」
OpenBrushを使って、大きく羽ばたく鷲を書いてみました。
4.機能的な視点
哲学者であったイマヌエル・カント(1724 -1824)は純粋理性批判の中で、『人は「物自体*1」を認識する事は出来ず、「現象界*2」を認知している』という考えを持っていました。 人が自ら持ち合わせている感覚は五感がありますが、個人差があり人によってはそのうちのいくつかの感覚が過敏・鈍感、または感覚がないという人もおり、それぞれの認知した世界感で生きています。
今までのICT技術では、「時間の効率化・短縮、作業の改善」を主軸に支援が行われてきました。経営的視点でも「生産性向上」がICT技術の主軸とされていました。
超越した世界(メタ認知な世界。即ち空間的感覚と物理的スケール感を飛び越えた世界)を作り出すことで、技術的サポートが受けられるようになります。
『人と機械』との関係性は20世紀 中盤から議論されてきていました。今後のメタな世界についても様々な観点から議論が発展していくでしょう。
*1 物自体とは, wikipedia [URL]
*2 現象界とは, wikipedia [URL]