心理学の再現性危機への関心の高まりの中で出てきた大規模追試プロジェクトの1つです。著名で重要な研究(著者基準)28について複数ラボで同じプロトコルに従ってデータ収集し、それらを統合して、オリジナル研究で報告された効果が安定して観察されるか検討しました。「2」というからには「1」(正しくは番号の付かない Manylabs)があります。「1」についてのレジュメも公開されています(今回の読書会とは異なるグループによるものです)。
Klein, R. A., Vianello, M., Hasselman, F., Adams, B. G., Adams, R. B., Alper, S., Aveyard, M., Axt, J. R., Babalola, M. T., Bahník, Š., Batra, R., Berkics, M., Bernstein, M. J., Berry, D. R., Bialobrzeska, O., Binan, E. D., Bocian, K., Brandt, M. J., Busching, R., … Nosek, B. A. (2018). Many Labs 2: Investigating Variation in Replicability Across Samples and Settings. Advances in Methods and Practices in Psychological Science, 1(4), 443–490. https://doi.org/10.1177/2515245918810225
Manylabs2について公開されている情報の一部をリストしました。さらに細かい情報(個別の追試マテリアルなど)は下記のレジュメを御覧ください。
Open Science Framework上で様々な情報が公開・共有されています。
ML2全体のプロトコルについてまとめた文書はAMPPS掲載論文よりも、Manylabs2が企画された経緯などを詳しく説明しています。三浦さんによる訳を共有していただきました。
調査票(Qualtricsプレビュー)も見ることができます。調査は2回に分けて行われています。 Slate 1 Slate 2
データソース一覧もあります。 https://osf.io/uv4qx/
各ラボで集めたサンプルごとの性年齢データ。 https://osf.io/g3bza/
Psyarxivで公開されていたPreprint。
Advances in Methods and Practices in Psychological Science (AMPPS)の公刊論文
当初ノミネートされた追試対象研究のList (対象論文のURLつき)(結果的に追試されなかったものもあります)
Manylabs2の結果がついに公刊されたと言うのにじっくりと腰を落ち着けて読み込むことができないし、そもそも28本も追試やられたら、一つ一つを吟味するなんて大変だし、諸情報はOpen Science Frameworkで公開しているというけどラビリンス過ぎて一人で探索しようとする心が折れてしまいそうだよということから、手分けしてOpen Science Framework上に構築された迷宮をさまよい解読しようと企画されました。
日時:2019年1月15日(火) 10:30〜17:00
場所:慶應義塾大学三田キャンパス 研究室棟地下2F 人間科学実験室
参加者:三浦麻子(関西学院大学・大阪大学)、藤島喜嗣(昭和女子大学)、樋口匡貴(上智大学)、平石界(慶應義塾・運営)、山本晶友(上智大学・院)、春田悠佳(上智大学・院)、田仲祐登(慶應義塾・院)、白石浩喜(東京大学・院)
当日は、各追試対象ごとに担当者がA4で1〜2枚でレジュメを作成しました。会の終了後、公開用に適宜、修正を加えたPDFファイルを以下のGoogle Driveフォルダで共有しています。下記から御覧ください。
本ページに掲載の情報についてご質問などありましたら、企画代表者の平石までご連絡下さい。