2022年度慶應義塾大学新入生歓迎行事
能の流儀―謡と仕舞―
能楽Q&Aコーナー
歴史の教科書で習ったことはあるけれども、実際には見たことのない人も多い能楽。
このページでは能楽に関するいくつかの疑問に答えます。
能楽Q&Aコーナー
歴史の教科書で習ったことはあるけれども、実際には見たことのない人も多い能楽。
このページでは能楽に関するいくつかの疑問に答えます。
Q1 能楽って何ですか?
能楽とは室町時代に観阿弥・世阿弥らによって大成された日本の舞台芸術です。
多くの演目で面(おもて)を被る、すり足を用いる、舞台上での道具やセットが簡素という特徴があります。
主人公(シテ)の多くが幽霊や神などであり、後半になってからようやく姿を現すという構図が多いです。
演目には源氏物語や平家物語などを題材にしたものも多く、また神仏習合の影響が強く見られます。
能は歌舞伎や浄瑠璃など以降の芸能にも多くの影響を与えました。
もっと詳しく知りたい人は以下のリンクをご覧ください
Q2 今回の演目「あま」はどんな曲ですか?
藤原不比等の子、房前の大臣が亡き母の追善のため讃岐(香川県)の志度を訪れた際に、ある海女に出会います。
その海女は自身の過去を
語りだし、その中には玉を龍宮から命を懸けて取り戻した話(玉之段の部分)もあります。その海女こそ房前の大
臣の母親であり、志度寺にて房前の大臣が供養をすると、母親は喜び成仏していくのでした。
という内容です。
より詳しいことを知りたい人は以下のリンクをご覧ください
また、江戸時代に出版された「海人」の謡本を国会図書館デジタルコレクションで見ることができます。
(12ページの1行目から14ページの8行目までが玉之段の箇所になります)
Q4 はじめて観る能!どんな演目がおすすめですか?
能楽の現在行われている演目は200曲程度あります。
その中でも初めてでも楽しみやすい演目をいくつかあげると
敦盛、巴、八島など・・・平家物語を題材にとり、戦いがクローズアップされる能などは能の言葉がわからなくても楽しめます。
土蜘蛛、紅葉狩・・・鬼など妖怪を退治する演目です。紅葉狩は前半は舞、後半は戦いのシーンが注目です。
道成寺、石橋・・・どちらも能楽師にとって特別な意味がある能です。道成寺は鐘の中に飛び込む、乱拍子など特別な型があります。石橋は獅子が幾たびも飛び跳ねるという、こちらも独特な能です。
羽衣・・・天女の羽衣伝説を題材とした能です。とても静かな能で、天女の優美な舞が見どころです。