映像作品『Marginalia』は長野県信濃美術館学芸員の松井正によるディレクションのもと、文化庁からの助成を受けて2017年に制作されました。同年に閉館を迎える長野県信濃美術館を舞台として、複数の監督がそれぞれの視点から「記録」をテーマに据え、レンズを介して思考しています。

篠田優は監督・撮影の1人としてそのプロジェクトに参加していました。篠田はその際に撮影した映像を再編集することで、いまもなお新たな作品を制作しています。その一部は本展覧会 篠田優「Fragments of the place 2017-2019」でも発表されています。

『Marginalia』は長野県信濃美術館をめぐる篠田の一連の制作にとっては始点に位置するものであり、その経験は現在の様々な作品実践においても通奏低音のように響いています。

この機会にぜひご覧ください。