第7回日本知的障がい者バドミントン選手権大会 大会レポート
2025年6月28日(土)・29日(日)
清水総合運動場体育館
第7回日本知的障がい者バドミントン選手権大会(ID大会)が2025年6月28日、29日に行われました。
第2回大会から連続となる静岡市(清水総合運動場体育館)で開催され、今大会は過去最多タイの40名の選手が参加しました。
優勝者には駿河牛も贈られるID大会。2日間に渡り、白熱した戦いが繰り広げられました。
1日目はシングルスの試合が行われました。
男子は23人の選手が出場し、6グループに分かれて予選が行われ、上位2名が決勝トーナメントへと進出しました。
グループAは、第1シード、大会4連覇中の中野林太郎選手が2試合ともストレート勝ち。決勝トーナメントに進みました。グループ2位で決勝に進出したのは初出場の金平捷太郎選手。
グループBは、第2シードの田中和弥選手が予選を1位通過。田中選手と18-21, 23-21, 23-21と接戦を繰り広げた初出場の森下和哉選手が2位通過となりました。
グループCは、シードを持つ近藤翼選手が、3試合全てでストレート勝ちし1位通過。2位通過は、前田隆成選手となりました。
グループDは、小野絋汰選手と菊地悠太選手の試合は、10-21, 24-26で菊地選手が接戦を制し1位通過、小野選手が2位通過となりました。
グループEは、西野朝陽選手が全試合ストレート勝ち、1位通過。前田泰成選手、小田煌大選手、松崎雄大選手は1勝2敗と並びましたが、前田選手が計3ゲームを取り、決勝トーナメントへと駒を進めました。
グループFでは、佐藤健太選手が全勝で1位通過。21-18, 13-21, 19-21で太田守紀選手との試合を制した三輪陽介選手が2位通過となりました。
決勝トーナメントに進出した12名の選手。グループA, B, C, Dで1位通過の中野選手、田中選手、近藤選手、菊地選手は準々決勝からのスタート。
三輪選手(グループF2位) vs 前田隆成選手(グループC2位)は三輪選手
西野選手(グループE1位) vs 森下選手(グループB2位)は西野選手
金平選手(グループA1位) vs 佐藤選手(グループF1位)は佐藤選手
小野選手(グループD2位) vs 前田泰成選手(グループE2位)は小野選手
がそれぞれストレートで勝利し、準々決勝へ。
準々決勝は、
中野選手 vs 三輪選手 21-14, 21-14
西野選手 vs 菊地選手 21-11, 21-12
佐藤選手 vs 近藤選手 21-5, 21-13
田中選手 vs 小野選手 21-14, 21-13
という組み合わせになり、勝利した中野選手 vs 西野選手、佐藤選手 vs田中選手による準決勝が行われました。
中野選手が21-15, 21-12、佐藤選手が15-21, 21-15, 21-12でそれぞれ勝利し、決勝は中野選手 vs 佐藤選手という組み合わせになりました。
中野林太郎 選手
西野朝陽 選手
佐藤健太 選手
田中和弥 選手
ID大会5連覇中の中野選手と初めてベスト4に入った佐藤選手。結果は、21-14, 21-16で佐藤選手が勝利し初優勝!
佐藤健太 選手
中野林太郎 選手
男子シングルス 優勝
佐藤健太 選手
女子は今年度も10名の選手が参加。3グループに分かれ予選が行われ、上位2名の選手が決勝トーナメントへと進出しました。
グループAは、第1シードの内田典子選手が1位通過。21-19, 25-23で下浦優希選手に勝利した安宅里央菜選手が2位通過となりました。
グループBは、第2シードの千葉すず選手が1位通過。また、平野蓮栞選手が本多加奈選手に21-14, 16-21, 21-16で勝利し、決勝トーナメントへと駒を進めました。
グループCは、全勝した花澤杏奈選手が1位通過。その花澤選手とファイナルゲームまでもつれた平野亜季選手が2位通過となりました。
決勝トーナメントに進んだ6名の選手。準々決勝では、
平野亜季選手(グループC2位) と 平野蓮栞選手(グループB2位)
安宅選手(グループA2位) と 花澤選手(グループC1位)
が対戦し、平野亜季選手、花澤選手が準決勝へ進出。
準決勝は内田選手と平野亜季選手、花澤選手と千葉選手という組み合わせになりました。
昨年度優勝の内田選手は21-15, 21-5で平野亜季選手に勝利。
花澤選手と千葉選手の試合は、1ゲーム目を千葉選手が21-11で先取。2ゲーム目の後半は風の影響もあり、お互いに点を取り合う展開になりましたが、24-22で千葉選手が取り、千葉選手が勝利しました。
内田典子 選手
平野亜季 選手
花澤杏奈 選手
千葉すず 選手
決勝は昨年度と同様に内田選手 vs 千葉選手。1ゲーム目を16-21で千葉選手が先取すると、2ゲーム目は内田選手が21-11で取り返し、ファイナルゲームへ。3ゲーム目は2ゲーム目の勢いのままに内田選手が取り、内田選手が2連覇を達成しました。
千葉すず 選手
内田典子 選手
女子シングルス 優勝
内田典子 選手
2日目はダブルスの試合が行われました。
男子は9ペアが出場。3グループに分かれ予選が行われ、上位2ペアが決勝トーナメントへと進出しました。
グループAの第1シード、大会4連覇中の中野林太郎選手・田中和弥選手のペアが1位通過。2位で予選を通過したのは、太田守紀選手・小松大記選手のペアとの試合を15-21, 21-23で勝利した小田煌大選手・筒井陽悠選手のペア。
グループBは第2シードの武藤知真選手・西野朝陽選手のペアが1位通過。武藤選手・西野選手ペアに13-21, 21-7, 21-19で惜しくも敗れた近藤翼選手・金平捷太郎選手のペアが2位通過となりました。
グループCは、昨年度3位の佐藤健太選手・小野絋汰選手のペアが1位通過。一昨年準優勝の大同峰夫選手・菊地悠太選手のペアが2位通過となりました。
決勝トーナメントには6ペアが進出し、準々決勝は、大同・菊地ペア vs 近藤・金平ペア、小田・筒井ペア vs 佐藤・小野ペア。それぞれ、大同・菊地ペアが24-22, 21-4、佐藤・小野ペアが21-12, 21-10で勝利。
準決勝は、中野・田中ペア vs 大同・菊地ペア、佐藤・小野ペア vs 武藤・西野ペアとなりました。大会4連覇中の中野・田中ペアが21-9, 21-11で勝利し、決勝へ進出。佐藤・小野ペア vs 武藤・西野ペアは昨年度の準決勝と同じ組み合わせ。昨年度は21-17, 13-21, 18-21で武藤・西野ペアが決勝に進出しましたが、今年は21-16, 21-13で佐藤・小野ペアが勝利し、決勝へと駒を進めました。
田中和弥 選手(左)
中野林太郎 選手(右)
大同峰夫 選手(左)
菊地悠太 選手(右)
佐藤健太 選手(左)
小野絋汰 選手(右)
西野朝陽 選手(左)
武藤和真 選手(右)
決勝は中野・田中ペアと佐藤・小野ペアという組み合わせになりました。中野・田中ペアが王者の貫禄をみせ、21-16, 21-8で勝利し大会5連覇を果たしました。
小野絋汰 選手(左)
佐藤健太 選手(右)
田中和弥 選手(左)
中野林太郎 選手(右)
男子ダブルス 優勝
中野林太郎 選手(上)
田中和弥 選手(下)
女子は5ペアによる総当たり戦が行われました。
昨年度優勝の千葉すず選手・花澤杏奈選手のペアと、昨年度準優勝の内田典子選手・大村悠佳選手のペアの試合は、互いにそれまでの試合を全勝して迎え、事実上の決勝戦となりました。
22-20で1ゲーム目を選手した千葉・花澤ペアが2ゲーム目も21-13で取り、2連覇を果たしました。
3位は、下浦優希選手・本多加奈選手のペアとの試合を、10-21, 21-19, 9-21で制した大塚麻里菜選手・廣部美妃選手のペアとなりました。
本多加奈 選手(左)
下浦優希 選手(右)
大村悠佳 選手(左)
内田典子 選手(右)
花澤杏奈 選手(左)
千葉すず 選手(右)
大塚麻里菜 選手(左)
廣部美妃 選手(右)
平賀直子 選手(左)
小峯涼 選手(右)
女子シングルス 優勝
花澤杏奈 選手(左)
千葉すず 選手(右)
花澤杏奈 選手(左)
千葉すず 選手(右)
大村悠佳 選手(左)
内田典子 選手(右)
廣部美妃 選手(左)
大塚麻里菜 選手(右)
男子シングルス メダリスト
男子ダブルス メダリスト
佐藤健太(茨城県) MS 優勝 & MD 準優勝 (ペア : 佐藤選手)
シングルス
この大会が始まるまで、僕は週6回バドミントンを頑張り続け、打倒中野さん・田中さんを目指して頑張りました。今日この大会でその努力が報われたなと思い、すごい嬉しいです。来年も頑張ります。
ダブルス
今回決勝でダイハツ(日本選手権)以来ですが、打倒中野さん・田中さんに勝って、今度は同時にメダルを貰おうかなと思っていたんですけど、ちょっと細かいミスが目立ち、まだまだだなっていうのがありましたので、さらに練習し、今度こそ勝てるように頑張ります。
中野林太郎(長野県) MS 準優勝 & MD 優勝 (ペア : 田中選手)
シングルスでは、今回佐藤さんに負けてしまい、6連覇の夢は途絶えてしまいました。だから、次の大会では優勝できるように、もっともっと修行を積んで頑張ってリベンジを果たしたいです。
ダブルスでは、シングルスでは昨日佐藤さんにやられてしまったので、ダブルスで2人でリベンジをすることができたので、嬉しかったです。
田中和弥(東京都) MS 3位 & MD 優勝 (ペア : 中野選手)
今日の試合を振り返って、僕自身シングルスをメインで頑張ってて、思えば2月に久々にシングルスの試合に出て、なかなかやっぱり上手くいかない自分というものに、現実を味わいまして、そこから、5月に向けて実業団の大会でシングルスの練習等をやったんですけど、その時もなかなか結果が出せなくて、その当時は、今まで練習をやってきた自分をなんだったんだろうっていうふうに思ったことはあったんですけど、父にも激励の言葉とかもらいまして、自分で立ち直ることができて、昨日今日でこの試合を迎えられて、シングルスは足が両足攣ってしまったので、中途半端な結果で終わってしまってちょっと残念なところではあるんですけど、シングルスに関しては今これが自分の実力なんだなと改めて理解できましたので、ダブルスに関しては、やっぱ周りがレベルアップしている中で、自分たちが決勝戦に行けるのかなという不安は正直ありました。ただ、やっぱ自分たちがやってきたことをちゃんと信じて試合に活かすことができたので、また優勝できて本当に嬉しいと思います。12月の日本選手権に向けてまたさらに課題とか自信になったところとか見つかりましたので、次の試合に向けて僕自身ほんとにいつものプレースタイルを崩さずに、気持ちも曲げずに12月、迎えていきたいと思います。ありがとうございました。
西野朝陽(大阪府) MS 3位 & MD 3位 (ペア : 武藤選手)
次はもっと上のメダルを獲れるように頑張ります。
小野絋汰(熊本県) MD 3位 (ペア : 佐藤選手)
ダブルスはヘアピンやスマッシュをたくさん打ちました。佐藤くんとダブルスを組んで試合ができたので嬉しかったです。12月の大会に向けてこれからもっと練習も頑張ります!
大同峰夫(北海道) MD 3位 (ペア : 菊地選手)
楽しかったです!
菊地悠太(北海道) MD 3位 (ペア : 大同選手)
楽しかったです!
武藤和真(三重県) MD 3位 (ペア : 西野選手)
前回準優勝だったんですけど、今回は3位という結果で非常に悔しい結果になったので、次の大会で優勝を獲れるように頑張りたいです。お肉欲しかった!
女子シングルス メダリスト
女子ダブルス メダリスト
内田典子(愛知県) WS 優勝 & WD 準優勝 (ペア : 大村選手)
シングルス
今回は2連覇できてとても良かったです。去年は色々怪我とか手術とかで練習ができなかったので、ちょっと今回不安ではあったんですが、なんとか優勝できて、クラブチームの仲間にも報告ができたので良かったです。
ダブルス
今回決勝みたいな感じで、リベンジでしたが優勝することができなかったので、とても悔しい気持ちでいっぱいなので、来年はまた勝てるように頑張ります。
千葉すず(岩手県) WS 準優勝 & WD 優勝 (ペア : 花澤選手)
シングルス
今回のシングルス、最初は緊張したんですけど、風もあったけど、お父さんとかコーチに教えてもらったことを意識しながらしました。
ダブルス
杏奈ちゃんと何回も組んで、他の大会も出て、結構慣れてきて、めっちゃ良いです!
花澤杏奈(千葉県) WS 3位 & WD 優勝 (ペア : 千葉選手)
シングルス
シングルスではちょっと焦っちゃったこともあったんですけど、気持ちを切り替えてできたことが一番嬉しかったです。来年はシングルスの時までにもうちょっと体力をつけて頑張りたいと思います。
ダブルス
パートナーの子と一緒に今回も優勝できたので良かったんですけど、ダブルスももう少し体力をつけて、次に向けて頑張ろうと思います。
平野亜季(千葉県) WS 3位
今回はシングルスだけで参加したんですけど、去年も同じで3位を獲ったんですけど、今回も3位が獲れて嬉しかったです。メダルが獲れて最高です!
大村悠佳(大阪府) WD 3位 (ペア : 内田選手)
メダル獲れて良かったです!
大塚麻里菜(東京都) WD 3位 (ペア : 廣部選手)
美妃ちゃんがたくさん意見を言ってくれたおかげで、3位という結果を残すことができて本当に嬉しかったし、初コンビだったんですけど、美妃ちゃんが本当に声たくさんかけてくれたり、自分なりの意見もたくさん出し合ったりしたおかげで、本当に今年もメダルを取ることができて、私は本当に嬉しいですし、一番に伝えたいのは学校の先生とコーチに感謝の気持ちを伝えたいと思います。ありがとうございました。
廣部美妃(滋賀県) WD 3位 (ペア : 大塚選手)
大変嬉しかったです。これからも頑張っていきたいと思いました。
プレゼンターの皆様より、各種目の1位から3位の選手にメダルが授与されました。
また、1位の選手・ペアには、副賞の駿河牛が、静岡市観光交流文化局長 岩田智穂様より贈られました。
この大会を開催するにあたり、ご協力くださいました全ての皆様に感謝申し上げます。
今年11月に静岡県静岡市で国際大会が開催されます!
情報は連盟公式HPやSNS等で発信していきますので、ご確認ください。
今年度実施予定の連盟主催大会
<Japanパラバドミントン国際大会2025>
開催日:2025年11月5日(水)~9日(日)
開催場所:草薙総合運動場 このはなアリーナ(体育館)
(静岡県静岡市駿河区栗原19-1)
<第11回日本障がい者バドミントン選手権大会>
開催日:2025年12月13日(土)・14日(日)
開催場所:長崎県立総合体育館
(長崎県長崎市油木町7−1)