人は耳から音を聞く時、自然と聞き分けることができます。
注意するといろいろな音を聞き分けられる能力をカクテルパーティ効果と呼びますが、こうした能力をコンピュータに持たせられないか、というのが音響イベント検出 (Sound / Acoustic Event Detection, SED/AED) の始まりです。
SEDは同時に発生する音 (ポリフォニー) に対して、どのタイミングで、どういう音が、どのくらいの時間続いたかを推定します。
イベント検出とはすなわち、音の種類を聞き分けつつ、音の開始・終了時刻を推定する作業のことを言います。
これは結構、人でも難しいのではないでしょうか。
さて、音に関係する研究のいくつかは、身体性を持たせる思考を源流に持つようです。
身体性は私たちに生来備わっている性質です。
人間は現実環境からの刺激を身体によって取得し、それに反応して行動できますが、コンピュータはそうもいきません。
いろいろなセンサを用いて情報を取得し、そこから何らかの手段で判断することによって、部分的に再現できます。
こうした研究として、音源 (話者) 分離があります。ある音から複数の音を認識し、分離する研究です。
また、音源位置推定というのもあります。これはマイクに対して音源がどこにあるかを推定する研究です。
音響イベント検出もこれらのように、人の持つ聴覚の能力をコンピュータに備えさせられないか挑戦しています。