岐阜イノベーション工房2022
新しいプロダクト(製品・サービス)の市場への導入や、生産・流通・組織などにおける新しいプロセスの実現は、企業などの組織が継続的に発展していく上で不可欠です。これらの総称がイノベーションであり、多くの企業が、イノベーションに帰着することを目的とした活動に取り組んでいます。
イノベーションの方向には、大きく分けて深化と探索の2つがあります。深化とは、自社にとっての成熟事業において、成功しそうなものを見極め、深掘りし、磨き込んでいく活動です。探索とは、自身や自社の認知の範囲を超え、新規事業などを通じて遠くに認知を広げていこうという行為です。企業が継続していくためには、この両方に取り組むことが必要です。
しかしながら、多くの企業は短期的に成果が見込める深化に最適化する傾向があり、中長期的に必要となる探索を上手に行うことができません。もし、深化に偏重した状態が続けば、やがてイノベーションは枯渇し、企業の継続は難しくなるでしょう。
岐阜イノベーション工房に参加し、探索に取り組むための方法論を実践的に学ぶことは、大きな変化が次々と起きる、この複雑で不安定な世界で生き延びていく力を得ることにつながるかもしれません。
プログラム
演習プログラム
オンデマンドプログラム
IoT演習:いつでも受講可
IoTの概要と今回このカリキュラムで取り扱うIoTツールの使い方に関してレクチャーします。事前にIoTツールを各企業に配布し、演習の中で動作サンプルを制作します。実際にIoTツールを触りながらデータの可視化までを体験できます。デジタル設計・製造演習:いつでも受講可
クラウドベースのデジタル設計ツール「Fusion 360」を使用し、レーザー加工機および3Dプリンタで加工できるデ ータをつくります。クラウドならではのデータ共有メリットや共同編集を体験できます。希望者に対してはファブ施設「ものづくり空間ファブコア」でレーザー加工機や3Dプリンタを使った出力体験が可能です。
リアルタイムプログラム
フィールドワーク演習1:8月3日(水)9:00〜12:00、13:00〜16:00
先入観を排してアイデアを発想するために必要となる、観察とインタビューによってデータを収集する手法を、実際に自分たちで取り組むことにより学びます。フィールドワーク演習2:8月10日(水)9:00〜12:00、13:00〜16:00
サービスデザインで用いられる分析手法を、自分たちの観察とインタビューにより集めたデータを分析することを通じて学びます。アイデアスケッチ演習:8月17日(水)9:00〜12:00、13:00〜16:00
フィールドワークで見つけた課題や可能性を基に、これまでに学んだデジタル技術と組み合わせて発想したアイデアを紙の上にペンでスケッチし、ディスカッションを通じて発展させます。プロトタイピング演習:8月24日(水)9:00〜12:00、13:00〜16:00
前の演習において出したアイデアをコンセプトへと発展させ、実際の製品やサービスであるかのように体験できるプロトタイプを製作します。バリデーション演習:8月31日(水)9:00〜12:00、13:00〜16:00
前の演習で製作したプロトタイプを実際の利用場面に近い現場に持ち込んで試してもらう、もしくは、実際に現場に近い環境を構築して実際の利用者に近い人々に来てもらい、想定との違いから課題と可能性をみつけます。ドキュメンテーション演習:9月7日(水)9:00〜12:00、13:00〜16:00
バリデーションを踏まえて再考したコンセプトを発表し、静止画や動画を撮影し、テキストを書いて最終成果物とプロセスについてまとめていきます。
注意事項
演習はすべてオンラインで行います。
演習中の作業場所は各企業で確保してください。
演習によっては、外出が必要になる場合もあります。
受講者の構成や講師の都合により、開催日時や内容を変更することがあります。
実習プログラム
演習プログラムで学んだ方法論をそれぞれの組織等に持ち帰り、自分たちで設定した実際の課題に取り組むことにより、演習プログラムでの体験を経験とすることを目的とします。主催者側から助言等のサポートは行いますが、スケジュールの設定も含め、それぞれのチームで自発的に意思決定して行動することが求められます。
この期間中の成果としては、製品やサービスのプロトタイプや、組織内において新規事業創出に取り組むための体制の整備などを想定しています。期間内で完結する小規模なものだけでなく、次年度以降の継続も視野に入れた挑戦を歓迎します。
成果報告会
期間中の成果を報告する公開の成果報告会を開催します。この報告会では、成果に加えて、実際に取り組んだ上で直面した課題などについてもできる限り共有していただけることを期待します。なお、公開ではありますが、権利化に向けて進める意向が確認できている場合には、新規性を喪失しないために必要な配慮を行います。
申込について
募集期間
2022年6月13日(月)〜7月5日(火)
応募条件等
岐阜県内に事業所等を有する企業等の経営者または従業員であること
オンラインでの受講環境を準備できること
募集人数
18名(原則として3人以上で編成するチームで参加申し込みをしてください)
応募方法
オンラインでの説明会または相談会に参加する(参加者に応募書類をお渡しします)
応募書類に記入して提出する(応募書類により選考します)
前年度の紹介
2021年度成果報告会
2022年3月24日に開催した本イベントでは、今年度と前年度までの参加者から、合わせて8件の成果が発表されました。冒頭では、演習プログラムを中心に2021年度の様子を紹介しています。
2021年度参加者
株式会社AIアクティブ(ソフトウエア販売、制作受託など)
新サービス開発を通じた社内の技術力向上への取り組み株式会社イマオコーポレーション(機械部品製造、製造情報システムなど)
RFIDを利用した社内部署を横断する改善活動岐阜かかみがはら航空宇宙博物館(公共施設:博物館)
空宙博での新サービス開発の取り組みと継続できる体制作り株式会社十六総合研究所(調査研究・経営コンサルティングなど)
地域創生領域における新サービス開発
前年度までの参加者
株式会社OKB総研(調査研究・経営者向けビジネスクラブの運営など、2019年参加)
プログラム参加後の社内における取り組み株式会社林本店(日本酒製造、2020年参加)
プログラム参加後の社内における取り組みと新商品株式会社Clap(Web制作・開発・企画など、2019年参加)
新しいサービス「nohaco」の概要と最終形に至るまでの試行錯誤太平洋工業株式会社(自動車部品、電子機器製品等の製造ならびに販売、2020年参加)
イノベーション活動から成長へ
2021年度参加者インタビュー
2021年度参加者に、参加のきっかけ、期間中の学び、今後の展望などについて伺いました。
株式会社十六総合研究所
株式会社イマオコーポレーション
株式会社AIアクティブ
岐阜かかみがはら航空宇宙博物館
お問い合わせ
運営
有限会社トリガーデバイス
〒503-1383 岐阜県養老郡養老町大野2番地12
問合せフォーム(https://forms.gle/doMLpAgGVgQ5Y4NC6)
TEL&FAX:050-3588-1528(担当:佐藤)
*留守電の場合はメッセージをお願いします。
主催
情報科学芸術大学院大学[IAMAS]事務局
〒503-0006 岐阜県大垣市加賀野4丁目1番地7
TEL:0584-75-6641
MAIL:jimukyoku@ml.iamas.ac.jp