研究会概要

DNP研究の発展と実用を目指して

動的核偏極(Dynamic Nuclear Polarization, DNP)は、外部からの制御によって核スピンの偏極率を向上させる技術をし、より狭義には試料に少量ドープした分子の電子スピンにマイクロ波やサブミリ波を照射して核スピンへ偏極率を転写する技術をします。最近では、NMR・MRI実装への期待からマテリアル、化学、生物学、医学、医療への応用が盛んに検討されるようになってきました。

本研究会では、DNPを研究する様々な分野の研究者と、関連技術を開発する企業の技術者、そして、DNPによる応用を目指すより広い分野の研究者・技術者が一堂に会し、これからのDNPの応用や社会実装の開拓を目指した世界的潮流・問題意識の共有と、分野の枠を超えた議論・交流を行います。初学者を含む幅広い分野からの積極的な参加をお待ちしております。

主催:大阪大学量子情報・量子生命研究センター(QIQB)

研究会HP

https://sites.google.com/huhep.org/dnp/

分野

偏極移行や偏極保持などの基礎、動的核偏極の幅広い応用に関する基礎的研究、NMRやMRIを含め実用や社会実装を目指した研究、および関連する研究分野

  • 偏極移行(固体効果、積分型固体効果、Thermal mixing、NOVEL、HH条件)

  • 電子スピン偏極(光励起三重項状態、光ポンピング、関連する有機化合物)

  • 偏極保持(デコヒーレンスフリー状態、緩和過程)

  • 応用に関する基礎研究(解離動的核偏極、異種核スピン間偏極移行

  • 実用を目指した研究(装置開発、NMR応用、MRI・イメージング応用、関連する研究)

  • その他関連分野(PHIP、SABREなどの他の偏極法)