当店にご興味をお持ちいただき、誠にありがとうございます。獅子や狛犬ばかりを集めた古美術店でございまして、江戸期の獅子狛犬像をはじめ、明治大正期の獅子を象った工芸品が、小さな店内にぎっしりと並んでおります。器等はほとんどないのですが、獅子や狛犬がお好きな方には楽しんでいただけると思います。皆様のご来店を心よりお待ちしております。どうぞよろしくお願いいたします。
阿吽で一対の「狛犬さん」はどこの神社でも見かける、日本人にとって馴染み深いものです。 一般的に阿形が角の無い獅子、吽形が角のある狛犬とされています。獅子や狛犬はいったいどこからやってきたのか、、その起源について簡単にご紹介いたします。(諸説ございます)
獅子はご存じのとおりライオンがモデルです。ライオンやヒョウなどネコ科の猛獣意匠を左右に置いて守護獣としたり、力や権威の象徴とする文化は、洋の東西を問わず世界中に見られますが、最も古い例は古代オリエントの頃に見られると言われています。この頃うまれた獅子像が、ユーラシア大陸を経てインドで仏教に取り入れられ、遣隋使や遣唐使らと共に海を越えてやってきたのが、現在の日本の「お獅子」のルーツと見られています。日本にやってきた獅子が他の霊獣と混じり合い狛犬が誕生し、阿吽のイメージを伴った獅子と狛犬の非対称な一対という姿で定着しました。
このようにして生まれた「お獅子」「狛犬さん」を日本では古くから縁起物として身近なものの意匠に取り入れてきました。立ったり、座ったり、玉を取ったり、仔獅子をあやしたり・・・佇まいも様々に、力強くも、愛らしくも表現されて、私たちの暮らしを彩ってくれています。