第47回
鵬翔祭
意味
悪い状態から脱却し、再び良い方向に向かうこと。
込めた想い
コロナ禍を脱した今、鵬翔祭を太陽と見立て、それを再び自分たちで活気のあるものにしていこう、という思いから立案しました。
ご来場の皆様へのご案内
受付は、Aエントランス(A棟2階)とシンフォニーホール前の2ヶ所にございます。
お怪我をされた方、体調のすぐれない方は、A棟1階 保健室にお越しください。
学園内は全面禁煙となっております。
ゴミの分別にご協力をお願いします。
各ステージでの撮影は、撮影許可証をお持ちの方のみ可能です。その他の方は、撮影をお控えください。
お困りの際には、紺色のTシャツを着用した実行委員までお声がけください。
ごあいさつ
統括校長・高等学校校長
岡田 直哉
現代はVUCA時代──「変化が激しく、未来の予測が困難な時代」──といわれています。私たちには、新型コロナウイルス禍に象徴される「今まで経験したことのない」「唯一の正解などない」課題を乗り越えていく力が求められているのです。今後、グローバル化、高度情報化、AI・デジタル技術の進化が加速するのにともない、ますますその力の重要性は高まっていくことでしょう。
その力とは、知識やパターンの詰め込みといったAIが得意とする能力ではもちろんありません。いわば地図のない時代を、地に足をつけて力強く歩んでいける力、すなわち「自ら考え判断し行動できる力」が求められているのです。「しなやかに生きていける力」といってもよいかもしれません。
今回の鵬翔祭は実に4年ぶりの通常開催となります。企画・準備の段階から当日の運営にいたるまで、生徒たちが主体となって、まさに「自ら考え判断し行動し」ながら、「しなやかに」創り上げてきました。
高校生たちの企画・工夫ですから、気負いの割には未だしと感じられるところも多々あろうかと存じます。その点はご寛恕を乞い、桐蔭生の情熱をお感じいただければ幸甚です。どうか心ゆくまでご観覧ください。
本日は、ご来場いただきありがとうございました。
教頭
香川 彰一
ご来場の皆様、本日は桐蔭学園高等学校学園祭、鵬翔祭(ほうしょうさい)にご来場いただき、まことにありがとうございます。
ほんとうに久しぶりの、制限なき学園祭となりました。こうして開催できますことを、高校の全ての生徒ともに喜びたいと思います。
さて、鵬翔祭の今年のテーマは「重見天日」です。「ちょうけんてんじつ」と読むこの言葉、皆様ご存じだったでしょうか。正直言えば、もともと国語教師である私にも馴染みの薄いものでした。難しそうな四字熟語ですが、漢文の構造を意識して「重ねて天日を見る」と訓読できれば、「もう一度お日様を見る」という意であることはわかります。結果的に、「悪い状態から脱し、再び良い方向に向かうこと」(鵬翔祭リーフレットより)という内容となるわけです。そして、実行委員の手になるリーフレットのテーマ解説では、「コロナ禍を脱した今、鵬翔祭を太陽と見立て、それを再び自分たちで活気のあるものにしていこう」という思いから立案した、とあります。この数年、コロナ禍で生徒たちの学校生活も閉塞的な状況を余儀なくされてきたわけですが、そこから立ち上がっていくぞという、彼らの強い思いを示した言葉だと思います。中でも、私は、実行委員が「再び自分たちで」としている点に彼らの気概を感じます。コロナ禍は否応なく降りかかった災厄だったけれど、そこから立ち直るには、外側からの励ましや力添えなどではなく、自らの意志で自らのカで立ち上がることが大事なのだという決意のメッセージと受け止めました。
ご来場の皆様には、どうぞこんな生徒の思いを受け止めていただきたいと思います。学園、学校、学年、クラス、クラブ、委員会や生徒会というそれぞれの括りの中に、一人ひとりの生徒の思いがこめられているはずです。お褒めの言葉ばかりでなく、ご批判こそありがたくいただきたいと思います。生徒にとって、得難い経験のこの瞬間を、どうぞ皆様もともにお過ごしください。
鵬翔祭実行委員長
吉村 絆
"コロナ世代"私たちはそう呼ばれています。
やりたいことを思い浮かべ、行動してみるものの多くの制限に規制され、咲かせたかった、咲かせられるはずだった多くの花を咲かせることができませんでした。挑戦し、花びらが開きかけたと思えば、制限によってしぼみ、時には枯れてしまうこともありました。それでも多くの困難に向き合うことを恐れず、私たちは今日というこの日まで種を繋ぎました。
そんな私たちの種が第47回鵬翔祭で芽吹き、咲き誇ります。仲間と協力し、時には自分の思いを伝えるこでぶつかりあうこともありました。それでも大人になって振り返った時に"最高の青春だった"と思えることを信じて、クラス、委員会、部活動など、それぞれが1番輝ける場所で努力し続けました。向き合うことを恐れず、立ち向かい続けた私たちにしかできない最高の文化祭を、みなさんが持つ様々な思いと伴に体験し、心に刻んでいただけたら嬉しいです。
生徒会長
脇田 幹
桐蔭学園は60年近い長い歴史を持ちます、しかし私たち共学高校は始まってから六年間、その間に三年間のコロナが流行しており共学は始まったばかり学校と言えるでしょう。古き文化と新しい者が入り混じる今の状態で重要なことは、古きを温ずね新しきを知る温故知新の精神が重要だと考え活動してまいりました。
先輩方から脈々と継がれている精神と技術は私たちも受け継いでいます。また新しきを知るに留まらず、新しきを作る、鵬翔祭ではそのような挑戦とも多くみられます。
桐蔭学園全員が磨き上げた精神と技術が詰まった鵬翔祭、堪能して頂けたら幸いです。