プロジェクトMASは「中学生による共助」プロジェクトとして令和元年度に立ち上げられた防災ボランティアグループです。自助・共助の意識向上やスキルアップを目指して、避難所開設訓練やそこに向けた開設マニュアルの整備、町総合防災訓練への参加、震災遺構の訪問、防災に関わる研修会を受講するなどしています。
①自分の命を守ることの大切さ(自助)と、お互いに助け合うことの大切さ(共助)について学ぼう。
②災害が起きたときに、お互いに助け合うためにはどのようなことが必要か、避難所開設訓練などの体験を通して 学ぼう。(意識向上、スキルアップ)
③学んだことを地域の防災活動に生かそう。(校内や地域への啓発)
令和6年度は以下の活動を行いました。
今年度は実際に体育館等に避難所を開設するのではなく、様々な避難者を想定して、どのような物資や支援が必要かを検討する机上訓練を行いました。年齢や性別、社会参加の状況など、一人一人の生活にも思いをはせながら支援体制を考えることができました。
町総合防災訓練に、「中学生でも手伝えること」で参加させていただきました。実際の災害の時には大人が中心になって支援や応急体制が組まれますが、その中でも中学生が取り組める内容とういことで、炊き出しのおにぎりの運搬・袋詰めと、他の支援物資と合わせて配布する準備をしました。
「自分たちでもできることがある」ということを実感し、自信につながる貴重な経験でした。
東日本大震災の地震と津波により大きな被害を受けながらも、児童や教職員、地域住民ら90名の命が助かることができた「震災遺構中浜小学校」。その当時、どんな工夫がなされていて、どんな決断が下されたのか、語り部の方から詳しい説明をいただきながらその爪痕を目の当たりにすることで、災害の恐ろしさと備えの大切さをひしひしと感じてきました。
この場所を実際に目にすることで、気持ちを引き締め、防災に対して気持ちを新たにすることができました。
大河原町役場総務課防災係、国土交通省仙台河川国道事務所、一般財団法人河川情報センターの支援をいただき、「マイ・タイムライン講習会」を行いました。自分の居住地の浸水深や浸水継続時間を知ることで、大雨や洪水の際にはどの段階でどんな準備が必要か、考えることができました。また、地域にはどんな支援が必要な人がいるのか、共助の観点からも考えることができました。
みやぎ鎮魂の日に合わせて、今年度の防災に関わる学習の成果を発表する集会を行いました。また、令和元年東日本台風で甚大な被害を受けた丸森町の大雨被害をまとめた動画を視聴しました。プロジェクトMASからは震災遺構中浜小学校を訪問したグループとマイ・タイムライン講習会を受講したグループから発表を行いました。どちらのグループも写真や図を用いたスライドをもとに発表し、自分たちが見て、感じて、学んだことをしっかりと伝えることができました。集会に参加した生徒からは、「備えが大切なことがわかった」「自分だけでなく、周りの人や家族、友達のことも助けられるようにしたい」といった感想が挙げられ、防災に関する啓発の機会とすることができました。