柳生地区は,仙台市の中心部から南側に約7km離れた場所にあり,名取市と隣接している。学区のすぐ北側には名取川が流れ,西に高舘山,北西に太白山があり,伊達藩以来の和紙の里である。
かつては田園地帯であったが,1982年に土地区画整理事業が始まり,約500世帯であった住宅が一気に増えた。学区は,柳生南,柳生北,西中田第一の3地区よりなり,大半が住宅地で,団地内を走る南北の県道沿いに商業地区があり,飲食店が多い。名取川に沿った北部と名取市に接する南部には,田畑が残っている。太白区役所を中心とした文化施設や地下鉄に近く,東部にはJR東北本線が走り,南仙台駅は,歩いて20分ほどの所にある。
新しくこの学区に転入した住民も多いが,町内会を中心として,地域として連携・連帯を図ろうという動きが強い。市民センタ-等を拠点に活動しているサークルや本校の施設開放に登録している団体も数多く,活発に活動している。
平成12年4月,仙台市立122番目の小学校として,西中田小学校より分かれて開校した。(児童数606名,学級数19学級)
校舎は,オープン教室を特徴とし,廊下側にある明るく余裕のある空間は,多目的に使用されている。シャワー室を持つ体育館,7コースのプールやドライ方式の給食調理施設など,施設設備に恵まれている。
学童農園として,学校裏に農地と田んぼを借用し,全校児童で生産活動に取り組んでいる。地域に伝わる「柳生和紙」の伝統文化の学習や,介護老人保健施設での体験学習など,地域の方も,学校への教育活動や「柳生子ども塾」,学校ボランティア防犯巡視員などで当校へ大きくかかわっている。
開校前から活動を開始したPTAは,学校の教育活動へ積極的に支援に当たるなど熱心に活動している。柳生フェスティバルを開催したり,会員の研修活動やスポーツ活動を企画したりと,大変意欲的である。開校からスタートした社会学級には,PTA会員以外の方も参加している。
東日本大震災により校舎の破損箇所は,校舎壁面のひび割れ多数及び体育館の各柱の土台部分等,おびただしい数に上ったが,年度内に修繕を終えた。
デザインの基調となったのは,柳の葉と光である。柳の葉2枚が柳生小学校を取り囲み,そこから光の筋が発しているデザインとなっている。(デザイン考案者:田中久美子氏)
柳について
柳は,古くから柳生の地に多く見られ,地名にその名をとどめる地域のシンボル的な樹木である。右下の葉が地域を,左下の葉が家庭を表している。地域と家庭が手を携え,柳生小学校を取り囲むことで,地域と家庭・学校の三者の連携を表す。
中心から発する光の筋について
柳生小学校に学ぶ子供たちの進む先の夢と希望を表している。子供たちが,たくましく生き抜き,未来を拓いていくことを期待している。
校章の地の色,青について
名取川の流れと古来より関係の深い太平洋を象徴的に表し,清新さをイメージしている
開校した年に,スクールカラーを「鮮やかな青」,校木を「ケヤキ」と定め,その年の10月には
「校歌 ーみどり野に未来をひらくー」(吉田秀三作詞・曽我道雄作曲)を制定。
仙台市立柳生小学校校歌 ーみどり野に未来をひらくー
みどり野に 若葉はかおり
きらめくいのち ひかる歌声
ともに 明るく学ぼうよ
からだ鍛えて たくましく
希望の虹へ 呼びかける
未来をひらく 柳生の風
名取川 かがやく蔵王
夢うるわしい 歴史のふるさと
ともに なかよく進もうよ
こころゆたかな 知恵みがき
世界の空へ 飛び立とう
未来をひらく 柳生の道