下記のいずれかのテーマ、もしくはラボの研究内容に興味がある学生さん、是非、参加ください。
テーマ① 地元菓子店とのコラボプロジェクト「ナツメの新商品開発プロジェクト」
テーマ② ふじや食品とのコラボプロジェクト「胡麻どうふ新商品の共同開発」
テーマ③ 永平寺町とのコラボプロジェクト
3年前から福井特産の棗(なつめ)、紅映梅(べにさしうめ)の搾りかすを使ったお菓子に取り組んでいます。
なつめは、古くから薬膳や官報に用いられてきた果実です。これまでの私たちの研究から、食品加工の際に生じるなつめの搾りかすに多く含まれる「ベツリン酸」という成分に老化を予防する効果がことがわかりました。そこで、これらの搾りかすを豊富に含む「健康おやつ」を作ることができれば、このような健康成分をおいしく食べてもらえるだろうと考えました。第1弾として、これまでリサクレに参加してくれた学生さんと商品開発に取り組み、おいしいマフィンやクッキーを作ることができました(論文発表、学会発表)。
また、若狭の梅果汁製造工場と協働で、梅の搾りかすにはウルソール酸という機能性成分が多く含まれることを見出しました。その搾りかすから、おいしいクッキーを作ることにも成功しました。
これまで、リサクレや卒研の学生さんが中心となり、様々なお菓子の作成に取り組みましたが、実際に販売することはできませんでした。そこで、これまで開発してきたお菓子をより良いものにして、商品として販売してもらえる地元企業を探し、全国的に有名な福井県内の2つの菓子店とタイアップして商品開発をできることになりました。
実施計画:
①授業の空き時間に、調理室や研究室をつかってお菓子の作製に取り組んでもらいます。(レシピの考案~お菓子の作製)
②地元企業にも指導をあおぎ、よりおいしいお菓子をつくり、商品化に向けた議論を進めてもらいます。
③おいしくできたお菓子は、友達や先生達に食べてもらって、客観的にお菓子の出来を評価してもらいます。(食味試験)
④実験室では、お菓子に含まれる有用成分を抽出して、高速液体クロマトグラフィーでどの程度の有用成分が残存しているか測定してもらいます。
⑤企業と協働で、商品のアピールなども進めてもらいます。
たまご豆腐で有名なふじや食品から「若者が食べたくなる胡麻どうふ」の共同開発について提案していただきました。ふじや食品では、「胡麻どうふ」を製造、販売しています。また、胡麻どうふの販路を拡大するために、さまざまなバリエーションの商品や、特に、デザート胡麻どうふなどを企画開発、販売しています。企業では、胡麻どうふは胡麻の健康なイメージから全国的に一定のユーザーはいるものの、食卓には馴染みが薄く、また、ユーザーは年齢層が高く、若年層にはまだまだ人気がないという課題を抱えています。そのため、若者が好む「胡麻どうふ」を開発し、若者を含めてたくさんの人に胡麻どうふを好きになってもらい、日常的に食べてもらいたいとの思いから、今回、大学生による胡麻どうふ開発の企画を提案されました。一昨年からこのコラボをはじめ、昨年3月には「昭和レトロ、クリームソーダ味胡麻どうふ」が販売されました。
現在のコラボを継続して、学生たちと企業との協働開発をすすめています。私たちの研究室では、さまざまな農産物の研究を進めていることから、できれば、これらの研究成果を生かした胡麻どうふを作ってもらえたら、とおもっています(が、みなさんと企業との協働におまかせします)。
実施計画:
①5月中旬~ 協働企業にいって打ち合わせ。
②6月~8月 協働企業にいって、社員さんとの商品開発会議を数回実施します。(アイディア出し~試作~パッケージの提案)
③また、大学内でも試作をできます。
④9月~ 基礎研究:新胡麻どうふに含まれる有用成分の測定や、胡麻の有用成分セサミンなどの細胞老化抑制作用などを解析します。
永平寺町ではネギの生産が盛んであるが、農家のニーズとしては他の農作物との差別化を図り高単価での販売ができるようにしたい。その一つの手段として、我々の研究室では、ネギの健康機能を明らかにして付加価値をつけられると考えました。現在、風間研究室と共同でねぎの品種改良に取り組んでおり、健康成分の多いねぎの選抜ができないかと考えています。
また、ねぎを出荷するにあたり、緑部分の多くが副産物として廃棄されています。もったいない!そこで、ねぎの残渣を活用して、商品開発ができないか、検討しています。
実施計画:
①農家さんと学生間の打ち合わせ
②品種改良される前後のねぎの観察
③学生による、ネギ残渣を利用した商品開発