物性セミナーはじまります。
駒場の物性グループでのほぼ定期的セミナーの案内ページ
駒場の物性グループでは定期的にセミナー開いています.このセミナーは,駒場の物性理論グループのスタッフとその大学院生が主な聴衆です.東大の駒場キャンパスの物性理論グループには固体物性論から統計力学まで幅広い分野のスタッフが在籍しており,研究室の垣根にこだわらず,緩やかに結合したグループ体系でこのセミナーを運営しています.あえて言えば,純粋に学問的な興味だけで集い,そして駒場らしいセミナーを目指しています.このセミナーはオープンですので,どなたでもご自由に参加して,議論に加わってください.
日時 2026年 10月23日(金) 午後4時50分-6時15分程度
場所 16号館827室における対面およびZoomによるオンライン配信
スピンHall (SH)効果はスピン軌道相互作用を通じて電場と垂直にスピン流が誘起される,いわば異常Hall効果のスピン版として理解されている.ところがスピン軌道相互作用がある場合,スピン流は一意的に決まらないため,SH伝導度はSH効果のよい指標たりえない.SH効果では試料の端でスピン流がスピンへと緩和することで副次的にスピン蓄積が生じると考えられているが,逆にスピン蓄積がSH効果の本質であるという考え方を提唱する.
電場勾配に対するスピンの応答係数をスピン蓄積係数と呼ぶことにすると,端におけるスピン蓄積を特徴づける量でありながら,バルクで計算することができ,特に緩和時間近似ではBloch波動関数を用いて書き下すことができる [1].こうして得られた公式は最局在Wannier関数を併用して第一原理的に計算することができる [2].また,温度勾配によって駆動されるスピンNernst効果への拡張も容易である [3].最後に,異常Hall効果に関連して,SH効果が従うスケーリング関係式について述べる [4].
[1] Shitade and Tatara, Phys. Rev. B 105, L201202 (2022).
[2] Shitade and Minamitani, npj Spintron. 3, 29 (2025).
[3] Shitade, Phys. Rev. B 106, 045203 (2022).
[4] Shitade and Nagaosa, arXiv: 2607.00343.
日時 2026年 10月23日(金) 午後4時50分-6時15分程度
場所 16号館827室における対面およびZoomによるオンライン配信
スピンHall (SH)効果はスピン軌道相互作用を通じて電場と垂直にスピン流が誘起される,いわば異常Hall効果のスピン版として理解されている.ところがスピン軌道相互作用がある場合,スピン流は一意的に決まらないため,SH伝導度はSH効果のよい指標たりえない.SH効果では試料の端でスピン流がスピンへと緩和することで副次的にスピン蓄積が生じると考えられているが,逆にスピン蓄積がSH効果の本質であるという考え方を提唱する.
電場勾配に対するスピンの応答係数をスピン蓄積係数と呼ぶことにすると,端におけるスピン蓄積を特徴づける量でありながら,バルクで計算することができ,特に緩和時間近似ではBloch波動関数を用いて書き下すことができる [1].こうして得られた公式は最局在Wannier関数を併用して第一原理的に計算することができる [2].また,温度勾配によって駆動されるスピンNernst効果への拡張も容易である [3].最後に,異常Hall効果に関連して,SH効果が従うスケーリング関係式について述べる [4].
[1] Shitade and Tatara, Phys. Rev. B 105, L201202 (2022).
[2] Shitade and Minamitani, npj Spintron. 3, 29 (2025).
[3] Shitade, Phys. Rev. B 106, 045203 (2022).
[4] Shitade and Nagaosa, arXiv: 2607.00343.
加藤雄介、神田朋希、塩見雄毅、福島孝治、光元亨汰