日本図学会では、分野協働のための図学研究と題して、アート、科学、工学、数学といった諸分野の協働の橋渡しの役としての図学の可能性を探る研究活動を行っております。今年は錯視研究者の杉原厚吉氏とジャズピアニスト・数学研究者の中島さち子氏に講演をいただき、討議・実演・鑑賞を通して様々な領域のつながりを探っていきます。講演後にパネル討議のほか、中島氏による「数学と音楽」実演、杉原氏による作品解説も予定しています。
講演会「分野協働のための図学」
日時:2023年6月10日(土) 14:00~17:30
場所:東京大学駒場Iキャンパス 18号館 レクチャーホール
参加無料・要登録
主催:日本図学会
講演者:杉原厚吉 (明治大学)、中島さち子 (steAm, Inc. / 東大数理特任研究員)
モデレータ・討議:舘 知宏 (日本図学会/東京大学 大学院総合文化研究科)
講演セッション
14:00 - 14:10 開会ご挨拶
14:10 - 14:50 杉原厚吉 「進化し続ける不可能立体の世界 」
14:50 - 15:30 中島さち子「図形と音楽 〜数学的構造が織りなす音楽の美〜」
討議セッション
15:50 - 16:30 質疑応答およびパネル討議 (杉原厚吉 × 中島さち子 × 舘 知宏)
16:30 - 17:00 中島氏+「数学と音楽」受講生(江英齊、常泉 宏陽、中川巧大) 実演
17:00 - 17:30 杉原氏作品鑑賞・解説
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明治大学 研究・知財戦略機構 研究特別教授
1973東京大学大学院工学系研究科計数工学専攻修士修了。工学博士。専門は数理工学。コンピュータビジョンの研究の中で不可能図形のだまし絵を立体化する方法を見つけ、人の視覚・錯視にも興味を広げている。ありえない動きが見えてくる不可能モーション立体、鏡に映すとありえない姿に変わる変身立体など、不可能立体の新種を発見・創作し、立体錯視アーティストとしても活動。
東京大学 大学院数理科学研究科 特任研究員
steAm CEO(音楽家・数学研究者・STEAM 教育者)。大阪・関西万博テーマ事業プロデューサー。内閣府STEM Girls Ambassador。音楽数学教育と共にアート&テクノロジー研究も進める。NY大学芸術学部ITP修士(メディアアート)。文科省中教審や内閣府CSTI、経産省産構審や未来の教室の委員や実証事業に携わる。舘先生と共に東京大学教養学部文理融合ゼミナール「数学と音楽」を担当。
東京大学 大学院総合文化研究科 教授
2010東京大学大学院工学系研究科建築学専攻修了。博士(工学)。2002年から折り紙のデザインを始め、計算による立体形状や動きを探求している。"Rigid Origami Simulator"、"Origamizer"、"Freeform Origami"などの折紙ソフトウェアツールを開発。東京大学教養学部でのSTEAM教育(文理融合ゼミナール)に携わり、美術家の野老朝雄氏と「個と群」、中島さち子氏と「数学と音楽」を担当。