理学系研究科生物科学専攻・博士課程3年
生理学分野
充実した飼育設備のもとでサメからメダカまで様々な魚類を飼育できることが、私たち生理学分野の特徴です。飼育実験、分子生物学的手法や組織学的手法を通して、魚の体の仕組みについて研究を行っています。私は軟骨魚類の胚発生における消化吸収メカニズムの発達に興味を持ち、卵生種トラザメを用いて研究を進めています。
Graduate School of Arts and Sciences, Multidisciplinary Sciences, 1st yr of doctor course
Yokoyama Lab
Understanding how changes in climate have affected Antarctic ice melt or ice growth in the past helps us to better understand possible changes future climate warming may have on the Antarctic ice sheets. My research focuses on Antarctic ice sheet growth and retreat over the past 10,000 years, after the end of the last ice age. Using geochemical analyses of specific elemental isotopes from sediment samples, it is possible to track the movement of ice sheets over this time period and determine when the ice melted or advanced.
理学系研究科生物科学専攻・修士課程2年
分子海洋生物学分野(新里研究室)
日本の亜熱帯地域には豊かなサンゴ礁生態系が広がっています。しかし、サンゴ礁の基盤となるサンゴは地球温暖化に伴う大量白化現象によって甚大な被害を受けています。効果的なサンゴの保全・再生が急務となっていますが、そのためにはまず、サンゴ集団間の遺伝的な交流や遺伝的多様性を正確に把握する必要があります。そのため、私はゲノムワイド一塩基多型(SNP)を用いて、南西諸島全域のサンゴの集団構造解析を行っています。
新領域創成科学研究科自然環境学専攻・博士課程1年
分子海洋生物学分野(井上研究室)
豊かな生物多様性を育むサンゴ礁生態系は、サンゴと褐虫藻と呼ばれる単細胞藻類の細胞内共生によって構成されています。近年よく耳にする「白化現象」は、この共生関係が崩壊することによって起こります。いったいこの共生関係は、どんな遺伝子がどの様に相互作用することで維持されているのか、全ゲノム情報を利用してより詳細に明らかにすることを目的として研究を進めています。
理学系研究科地球惑星科学専攻・博士課程1年
横山研究室
湖沼の堆積物は過去の環境情報を連続的に記録しており、その理解は将来の気候変動や災害の予測に重要です。しかし、湖沼では試料の不足や誤差の大きさから精度の高い年代の復元が困難でした。そこで、私は富士五湖の堆積物に保存された花粉の抽出法を開発することで14C 年代測定法の高精度化を目的として研究しています。
Graduate School of Agriculture and Life Sciences, Department Aquatic Bioscience, 3rd yrs of doctor course
Marine Inorganic Chemistry Lab
Trace metals in seawater are known to be essential elements for marine phytoplankton. Iron, copper, zinc and cobalt exist at the active centers of many enzymes in phytoplankton. Among those metals, iron is limiting factor for phytoplankton growth in High Nutrients Low Chlorophyll (HNLC) areas. On the other hand, some trace metals, like manganese, lead and aluminum in seawater can be the useful tracers for the marine biogeochemical cycles of lithogenic and anthropogenic substances.Therefore it is an important subject for chemical oceanography to reveal the distributions of these trace metals in the ocean and study their global biogeochemical cycles.
新領域創成科学研究科自然環境学専攻・博士課程2年
生物遺伝子変動分野(吉澤研究室)
島国である日本の食卓には新鮮な“海の幸”が並び、日々美味しくいただいています。では、“海の幸”たちは、海の中で何を食べて生きてきたのでしょうか?食物連鎖を辿ると、最終的に行き着く先は“微生物”です。“微生物”は、目に見えないほど小さな生き物ですが、広大な海の生態系を支えている、縁の下の力持ちと言える存在です。私は、遺伝子の情報から微生物の生き様を探る研究を、特に“光”に着目して行っています。
農学生命科学研究科水圏生物科学専攻・博士課程3年
浮遊生物分野
放散虫は大きさ0.1mmほどのプランクトンで、体内に珪酸質の殻を持ちます。殻は芸術品と呼ばれるほど多様で美しい形態を持つことが知られている一方で、なぜその形態へ進化したのかといった進化古生物学的側面は未だ謎に包まれています。本研究は、現生放散虫の飼育や行動解析をもとにその謎を解明することを目標としています。
理学系研究科地球惑星科学専攻・博士課程3年
高薮研究室
熱帯域は、ハドレー循環に代表されるように熱や水蒸気の全球的な循環に大きな役割を持つ。そしてこれに大きく関与しているのが雲や降水といった対流活動である。しかし熱帯域は広く海洋が占め、通常の地上観測網だけでは対流活動の詳細を捉えることができない。そこで、人工衛星に測器を搭載することで、時空間的に一様かつ継続的な観測が実現されてきた。今回は特に降水レーダーによる観測に焦点を当て、熱帯域の降水活動の特徴を紹介する。
新領域創成科学研究科自然環境学専攻・博士課程1年
芦研究室
海洋プレート上の山である海山は,沈み込み帯で陸のプレートの下へ沈み込みます.沈み込み最初期には,海山は形状を維持したまま陸のプレートを変形させますが,地震が生じるような深部へ到達すると今度は海山自体が破壊され陸のプレートに取り込まれます.私は,これまで理解が不十分であった海山沈み込み開始〜海山自体の破壊までの一連の過程の解明や,海山が地震発生に与える影響の評価を目指し,実験と野外調査を組み合わせた研究を行っています.
理学系研究科地球惑星科学専攻・修士課程2年
伊賀研究室
気象は、美しい空模様で我々を魅了するだけではなく、時として我々の財産や生命を脅かす存在となる。気象に対して物理学的に考察し、現象として理解していくことは、近年ますます重要になってきている。しかし、大気の振る舞いは一般的に非線形的であるため、その運動を理解することは容易ではない。そのため、海洋大気力学分野では、理想化実験やモデル開発などの手法をとっている。気象学研究はまだ発展途上であるといえる。
理学系研究科地球惑星科学専攻・修士課程1年
横山研究室
テクトニクス運動などにより、隆起が続く海岸地形では海成段丘という特徴的な地形が発達する。平坦な面と崖が交互に続いていくような地形である。このような地形がいつ海面から離水したのかということを、岩石中から採取される石英の中に保存された宇宙線生成核種であるBe-10をつかい、直接的に推定する。