断層形状と地震発生の関係は古くて新しい問題です.最近の観測と解析、数値計算の急速な発展により,これまでの枠を大きく超える新たな展開が生まれています.このような現状を踏まえ,二部構成のワークショップを行います.
9/3の研究集会では,地形学・地質学から地球物理学,地震工学まで,理学と工学,基礎と応用の分野の垣根を超えて,各分野での現在の到達点と最新研究を交流します.「3次元断層形状」をキーワードとして,断層形状の推定,震源の様々な過程に果たす役割,地震ハザード評価の高度化に対する重要性などをテーマに議論を深めましょう.
9/4-5の断層モデル評価会議では,従来の矩形断層モデルを超える非平面の断層モデルである「コミュニティ断層モデル(CFM)」の公開のため,ワーキンググループが作成したモデル案を研究コミュニティで集団的に評価し仕上げていきます.CFM ver. 1は,日本列島全域の約100の主要活断層帯を網羅します.
評価会議に先立ち,モデル案の事前評価を実施します.
主催:コミュニティ断層モデルワーキンググループ
News
・研究集会:9月3日(木) 9時~18時.18時から懇親会+ポスターセッション.
・断層モデル評価会議:9月4日(金)~5日(土)
〇場所
東京大学地震研究所・会議室(1号館3階),およびオンラインのハイブリッド
●研究集会(9/3)
・基調講演と一般講演(口頭orポスター)で構成します.ふるってご投稿ください!
一般講演の投稿はここをクリック (締切:8/17)
オンラインでの聴講を希望される方も上記リンクから登録してください
基調講演(招待講演者)
海外事例
ニュージーランド: Andy Nicol(Univ. Canterbury)
SCEC(米国): Scott Marshall(Appalachian State Univ.)・Andreas Plesch(Harvard Univ.)#9/5に実施
断層形状の推定
変動地形学・活断層: 楮原京子(山口大)・立石良(富山大)
構造地質学・断層発達:大橋聖和(産総研)
地震学・地震活動: 内出崇彦(産総研)
断層形状と地震発生過程
地震学・破壊過程解析:奥脇亮(筑波大)
測地学・SAR解析: 福島洋(東北大災害研)
地震学・数値計算: 安藤亮輔(東大理)
地震ハザード評価
地震学・強震動: 岩城麻子(防災科研)
地震工学・断層変位: 羽場一基(大成建設)
コミュニティ断層モデル(CFM)とは: 既知の活断層地表トレースと整合的な非平面の3次元断層形状モデル(下図参照)であり,その利活用を主たる目的として構築される[1], [2].広く研究コミュニティにおいて集団的に評価され,新たな知見を反映して持続的に更新される.米国やニュージーランドで先駆的に取り組まれている.
会議の目的: 評価会議に先立って断層モデル案を事前評価する.評価会議では,事前評価で提出された意見を集約し,最終モデルを確定する
評価の手順: 参加者は地域ごとに分かれて,各断層について事前に提出された意見を参考に議論し,評価意見を取りまとめる.評価意見を反映させてモデル案を修正し,最終モデルとする
会議形式: 対面とオンライン
趣旨を理解しそれに賛同する地震・活断層に関連した研究コミュニティの研究者・学生は、だれでもモデル評価に参加できます。評価結果を回答した方は、モデル発表論文の共著者となる権利を得られます。
評価者は、活断層図やJ-SHISモデル等と3D断層モデルを重ね表示できるオンラインビューア(下図)などを用いて、WGが作成したモデル案を確認します。アクセス情報は、8月1日に参加登録者にメール連絡します。
既定の評価項目(参考資料 P.6)にしたがって各断層のモデル案を評価をし、結果をオンランフォーム(参考資料 P.15)で回答していただきます。回答形式は、基本的には簡単な選択式であり、特筆すべき事項がある場合は修正意見を提出できます(回答締切:8月28日)。
参加申請はここをクリック(締切:7月30日)
7月15日 断層モデル評価への参加申請の開始(早期締切:7月30日)
8月1日 断層モデル案と回答フォームの評価者への公開.事前評価の開始
8月28日 事前評価結果の回答締切
9月~2027年2月 コミュニティからの意見を反映した断層モデルの修正
2027年3月 日本版コミュニティ断層モデル ver.1の公開
1:25,000 活断層図,国土地理院 を引用.鈴木康弘・石山達也・堤 浩之・中田 高・渡辺満久: 「大阪西北部(改訂版)」;中田 高・岡田篤正・鈴木康弘・渡辺満久・池田安隆:「大阪東北部第2版」;中田 高・岡田篤正・鈴木康弘・渡辺満久・池田安隆:「大阪東南部第2版」渡辺満久・鈴木康弘・中田 高「神戸」;電子国土基本図;陰影起伏図
[1] 吾妻 崇・安藤亮輔・コミュニティ断層モデル有志グループ,日本の主要活断層帯のコミュニティ断層モデルの構築 ,O-1,日本活断層学会2023年度秋季学術大会,2023
[2] 安藤亮輔,コミュニティ断層モデルの構築と公開:3次元非平面断層モデルのもたらす地震研究の新展開,月間地球,2025年4月号 (546号)/Vol. 47, No.4, 2025