アルゴリズム理論

基礎研究室

主に,幾何図形を対象とした問題に対する解法を構築しています.計算機で実行できるような問題解決の手順をアルゴリズムといい,効率の良いアルゴリズムの開発を目指しています.ここでは,研究室で扱っている問題のうち,いくつかを紹介します. 

今井研究室の歴史

今井研究室は正式には「アルゴリズム理論基礎研究室」と言います.2001年6月までは,中央大学理工学部内4号館の4101,4102の2部屋を使用しておりました.

2003年3月までは,同2号館の2501Aを使用しておりました.

現在は,同3号館の3703と3713を使用しております.

多視点ワイヤーアート

針金を用いて芸術的な作品を作るワイヤーアートという芸術分野があります.近年,異なる視点から見ると違った形に見える作品が作られています.

2つの平面上の線画を与えると,その平面に射影した際に,入力した2つの線画と一致する形状を自動的に構成する手法を研究しています.また,線画と一致する形状の中で,包含関係において最大のもの,辺長和が最小のものを求めました.

ネットワークモデルを用いた情報拡散の分析

Facebookといったソーシャルメディア上での情報拡散が注目され,災害のような非常事態時での活躍が期待されています.このような背景から,ネットワークの構造が情報の拡散に大きく影響を受けると考え,ネットワーク構造特徴というものを用いたネットワークモデルを生成し,どのような要因で情報が拡散されるのか分析しました.ビックデータから有益な情報を得ることにネットワークモデルが利用されています.

路線図の自動生成

路線図とは,実際の路線網を簡略化した地図であり,鉄道を利用する人にとって目的地までの経路を計画することやナビゲーションをすることに役立っています.路線図を手作業で作る場合,非常に時間と手間がかかるため路線図の自動生成の研究が行われています.

量子グラフ状態

 コンピュータの内部では,すべての情報が"0"と"1"の有限列で表現されています.これに対して量子コンピュータでは量子ビットによって表現される量子状態に対して,ユニタリ変換と測定という演算によって計算を行っています.点の集合と2つの点を結ぶ辺の集合によって定義されるグラフという概念と量子計算には関係があります.この関係などを調べています.