「未来を担う子どもたちのための教育改革と教育機関の連携を目指して」
◎私教育の可能性と現実的な教育改革を実現するために
日本の教育システムは、公教育だけではなく、学習塾や私立学校、教材・テスト企業など「私教育」が支えています。しかし、「私教育」の力が十分にまとまらず、表に出ていない現状があります。これらの私教育機関が一つにまとまれば、子どもたちにとってより良い学びの場を提供する大きな力となるでしょう。教育の現場を知らない政治家や官僚に任せるのではなく、現実に即した提案を行うことが必要です。
少子化が進む中、学習塾や教育産業は厳しい競争に直面していますが、限られた生徒の「争奪戦」に終始するのではなく、教育の理想に立ち返り、より持続可能な方向性を見出さなければなりません。教育は単に試験で良い点を取るためのものではなく、心の成長や共感力の養成を目指すべきです。
◎すべての子どもに光を当てよう
現代の教育は、個性を育むどころか抑え込み、「出る杭は打たれる」風潮にあります。スポーツ、音楽など特別な才能が際立つ場合のみ例外的に評価されますが、本来の教育は各自の長所を見出し、伸ばしていくべきものです。
本法人の目指す方向は、いじめ、不登校、虐待といった問題の解消に加え、すべての子どもの潜在能力を引き出し、現状の教育では才能を十分に活かせない子どもたちの力を育むことを目的としています。
◎いじめの現実とその痛ましい結末
2023年、兵庫県の市立中学校で当時13歳の男子生徒がいじめを苦に自ら命を絶ちました。第三者委員会は36件に及ぶいじめの実態を認定し、その内容は、「変態」「きもい」などの暴言や清掃時間中の首絞め、SNS上への誹謗中傷、教室での暴行など、多岐にわたります。このような行為は本来、「暴行罪」や「名誉毀損」「殺人未遂」に相当する犯罪行為です。
彼の両親は、「学校を信じていたが裏切られた」「あの日、学校を休ませていれば」と深い後悔と悲しみに苛まれています。教育現場が組織的・持続的に対応していれば、この悲劇は防げたかもしれません。しかし、いじめた子どもたちもまた、その罪を一生背負って生きていくことになります。
いじめを防ぐためには、「人の嫌がることをしない」「他者の立場に立って考える」という人間としての基本的な感覚を養うことが重要です。大人社会においても「セクハラ」「パワハラ」など弱者への加害が問題視されています。子どもが大人になる過程で、人の痛みに寄り添う心を持てるよう教育することが不可欠です。
◎教育の未来と社会全体への呼びかけ
いじめ、不登校、ヤングケアラー、家庭内暴力など、子どもたちを取り巻く問題は複雑化しています。これらの問題に対処するために設立された「こども家庭庁」も、まだ成果を出し切れていません。私たち一人ひとりが「心の教育」の重要性を再認識し、子どもたちに優しさと思いやりの心を育む環境を提供することが急務です。
日本の教育は戦後の復興を支えてきた大きな力です。しかし、これからは新しい時代の課題に対応する教育改革が求められています。私教育の連携と力の結集を通じて、日本の教育を世界に誇れるものへと再構築することが、私たちの使命です。
共に日本の未来を変えましょう。まずは教育から。
それが、一般社団法人 Children Make the Futureです。
.「いじめを考える日」設立委員会の設立趣旨と意義
.1.設立の背景と歴史
「いじめを考える日」設立委員会は、長年にわたり教育と社会の現場で子どもたちの成長を見つめてきた有志によって、2025年に正式に発足しました。この委員会は、いじめの問題が年々深刻化している現実に対し、従来の制度的対応では限界があるという認識のもとに立ち上げられました。
背景には、文部科学省の発表するいじめ件数や不登校生徒数の急増があります。2023年度には、全国の小中高校でいじめの認知件数が68万件を超え、過去最多となりました。また、不登校の児童生徒数も29万人を超え、いじめや学校環境への不適応が子どもたちの未来を左右する重大な要因となっていることが明らかになっています。
そうしたなかで、単なる「対策」や「罰則」ではなく、子どもたち一人ひとりの心を変える「教育的なきっかけ」をつくる必要性が強く認識されました。その中心に据えられたのが、映画『シン・ダーティー・ユー』です。2001年に出版された小説『ダーティー・ユー』を原作に、現代の子どもたちの視点に合わせて再構築されたこの作品は、「いじめの当事者でなくても、傍観者であることも加害者になる」という核心を描き出しています。
この映画を観た子どもたちが、自分自身の態度や意識を見直し、より深く「いじめとは何か」を考える。そのような日を日本全国で共有したいという思いから、「いじめを考える日」プロジェクトは動き始めました。
.2.プロジェクトの意義
「いじめを考える日」は、単なる記念日ではありません。この日は、全国すべての小中高校、私立学校・公立学校、学習塾・フリースクールなどの教育機関が、いじめについて正面から向き合い、討論し、共有する日です。
◎この日においては、以下のような取り組みが行われます
映画『シン・ダーティー・ユー』の一斉鑑賞と感想の共有
いじめ・不登校・ヤングケアラーなどのテーマに関する討論会
SNSでの意見交換や地域間、日本中のオンライン交流
専門家や当事者を招いた講演会やシンポジウム
学校単位や自治体単位での共同プロジェクト
各家庭で見ることが出来れば、不登校児にとっても一つの参加となります
このような取り組みにより、「いじめ問題を個別の出来事として見るのではなく、社会全体の問題として共有する」という風土を醸成することが目標です。また、この日に子どもたちが「もっと優しく、もっと強く」なるための気づきを得ることは、単なる対症療法ではなく、予防教育の一環としての大きな意義を持ちます。ここで気づかれた精神は大人になってからも生かされるはずです。
.3.未来へのメリットと展望
このプロジェクトが全国規模に広がれば、以下のような未来が実現可能となります。
◎日本全国の子どもたちの心のつながりが生まれる
地方や都会、私立・公立、異なる文化や背景を持つ子どもたちが、年に一度、共通のテーマで話し合い、共感し合う場を持つことで、「孤立感」を打破できます。特に不登校の子どもたちにとっては、居場所の再発見につながります。
◎学習塾・フリースクールなどの私教育との連携
学習塾は単なる学力の場ではなく、心のケア、キャリア支援の場としても重要な役割を担っています。塾・学校・家庭が横につながることによって、多様な子どもたちの可能性を引き出す教育が実現できます。
◎不登校児の参加の場になれば他の生徒の連帯が芽生えるかもしれません。
◎「日本発」の教育モデルとして世界へ広がる可能性があります。
いじめは世界中の共通課題です。この取り組みを国際的に発信すれば、将来的には「世界いじめを考える日」として各国の子どもたちがつながり、地球規模で助け合うネットワークが生まれる可能性もあります。
◎教育の再構築――公教育と私教育の連携モデル
バラバラだった私立学校、学習塾が「いじめを考える日」をきっかけに一つの方向へ向かい、さらには公立学校や教育委員会とも連携することで、日本の教育の新しいかたちが生まれます。
.4.設立委員会の役割
「いじめを考える日」設立委員会は、こうしたビジョンの実現に向けて、以下のような活動を行っています:
◎『シン・ダーティー・ユー』映画化プロジェクトの推進と教育機関への提供
◎各地のモデル校(岡山、東京など)との連携による実践事例の蓄積
◎いじめ防止に関わる団体・企業との連携・協賛の構築
◎学校関係者、保護者、教育行政との継続的な対話
◎大学との子どもに関する問題の共同研究
◎子ども自身の声を反映させるワークショップ・調査研究の実施
.結びに
いじめをなくすには、子どもたち一人ひとりの「心」が変わる必要があります。そのために大人ができること、それは子どもが自分で考え、自分で気づける「場」を整えることです。
「いじめを考える日」はその第一歩です。この取り組みを通じて、私たちは「孤独ではない」「つながっている」「一人の声が、未来を変える」という実感を子どもたちに届けていきたいと考えています。
設立委員会は、今後もこの取り組みを持続可能な形で進化させ、多くの子どもたちに「生きていてよかった」「私たちはつながっている」と思える社会を届けることを使命としています。こうした子どもたちが将来、よりよい社会を築くことを望みます。
「いじめを考える日」の制定
子どもの数の減少にも関わらず、いじめは年々増えている。「もっと優しくなろう」「もっと強くなろう」「相手のことも考えよう」そう考える子どもを増やしていきたい。
その日、終日、日本中の子どもたち、教育関係者が一つのことを考えるのも、悪くはない。日本中の子どもが一つになって「いじめ」に向き合う機会を持つ日。
それが未来を創る新教育推進会が実現に向けて取り組む「いじめを考える日」。
「いじめを考える日」
一日のスケジュール例
この特別な一日は、「いじめについて考え」「生きる意味を学ぶ」時間として設定されます。以下はその詳細なスケジュールです。
8:30 - 9:00:朝の集会
学校長や教師がこの日の意義について語ります。「いじめを防ぐために何ができるのか」という問いを投げかけ、生徒たちに考えさせる導入とします。
9:00 - 11:00:映画鑑賞『ダーティ・ユー』
全国の学校で同時に『ダーティ・ユー』を鑑賞します。この映画は、いじめの実態とその影響を描きつつ、いじめを克服する勇気と共感を伝える内容です。鑑賞後、教師が解説や質疑応答を通じて生徒たちの理解を深めます。
11:00 - 12:00:学年ごとの討論会
学年ごとに分かれ、いじめの原因や防止策について意見交換を行います。教師は議論を促進し、生徒全員が発言できるようサポートします。
12:00 - 13:00:昼食
通常の昼食時間ですが、生徒たちが午前中の活動について自由に話し合う場にもなります。
13:00 - 14:30:特別講演と録画視聴
いじめ被害者やその家族の体験談を記録した映像を視聴し、教育専門家によるオンライン講演を実施します。これにより、問題を多角的に捉える視点を提供します。
14:30 - 15:30:感想文執筆
一日を通じて学んだことを文章にまとめます。生徒たちの感想文は後日、小冊子として編集・配布されます。
15:30 - 16:00:終わりの集会
一日の活動を振り返り、生徒や教師が感想を共有します。「いじめ撲滅」に向けた決意を新たにする時間です。
◎その他、子どもに関する多くの問題の解決にもつながります
子どもに関する問題には、いじめや不登校に加え、ヤングケアラー、虐待、成績不振、発達障害など、多くあります。こうした問題を減少させるには、学校、家庭、地域社会が一体となった取り組みが必要です。「いじめを考える日」を通じて、子どもたち自身が問題を主体的に捉え、行動する力を養います。また、保護者や地域社会もこの活動に関わり、いじめを許さない文化を共有することが求められます。
◎「いじめを考える日」の未来
「いじめを考える日」を毎年継続することで、いじめ問題に対する社会全体の意識が向上し、子どもたちが安心して学べる環境が整うことが期待されます。また、この日は教育界全体が連携して取り組む経験を積む場ともなり、他の教育課題への解決策を見出すための土台となるでしょう。
「いじめを考える日」は、いじめ問題の根本的な解決に向けた重要な第一歩です。私教育と公教育が手を取り合い、子どもたちが「優しく」「強く」その才能を生かしながら成長できる社会を築くための取り組みを進めるべきです。この提案が、未来の教育を変革する契機となることを願っています。
『ダーティー・ユー』
(原作:「いじめへの反旗」高嶋哲夫著・集英社文庫刊)
映画化プロジェクト
集英社文庫(2012年11月20日)
大津いじめ自殺事件を予見!?
迫真の社会派小説
アメリカで育った小野田雄一郎は、帰国し中学2年に編入した。日米の教育の違いに戸惑う日々に、親友が校舎屋上から転落死。いじめによる自殺と見た雄一郎は、正義の闘いを開始するが…。
(解説/吉田伸子)
高嶋 哲夫 小説家
1949年7月7日、岡山県玉野市生まれ
慶應義塾大学工学部卒業、大学院修士課程修了
日本原子力研究所研究員を経て、カリフォルニア大学に留学
(1979年 日本原子力学会技術賞受賞)
日本推理作家協会、日本文芸家協会
経財産業省認可 全国学習塾協同組合 副理事長
「大井町から教育を考える会」顧問
1990年 『帰国』第24回北日本文学賞受賞
1994年 『メルトダウン』第1回小説現代推理新人賞受賞
1999年 『イントゥルーダー』第16回サントリーミステリー大賞受賞(大賞・読者賞をダブル受賞)
2006年 井植文化賞受賞
2007年 『ミッドナイトイーグル』映画化(松竹映画/ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン)
2010年 『風をつかまえて』第56回青少年読書感想文全国コンクール課題図書(高等学校の部)に選定
2011年 神戸市文化賞(芸術・文学)受賞
2017年 『福島第二原発の奇跡』でエネルギーフォーラム賞優秀賞を受賞
2018年 『都庁爆破!』テレビドラマ化(全国TBS系列)
2020年 第1回日本応用地質学会表彰を受賞
2025年 日本民間教育大賞 民間教育最高功労賞 受賞
教育は人を作り、
人は国を作り、
国は世界を作る。
教育は戦争のない世界への第一歩です。
最も大事なことは、子どもの心を変えることだろう。
「人の嫌がることはしない」「相手の身になって考える」
さほど、難しいとは思えない気もする。
こういう些細なことが日常となれば、
もっと人に優しい社会が当たり前になるかもしれない。
子ども時代のちょっとした出来事が、
人生を大きく変えることもある。
大人になってからのハラスメントも減るのではないか。
映画【ダーティー・ユー】コンセプト映像 第一弾
映画【ダーティー・ユー】コンセプト映像 第二弾
映画【ダーティー・ユー】イメージソング
『もっと強く、もっと優しく』
映画【ダーティー・ユー】イメージソング
『勇気の灯火』
◎「子どもの可能性を見つけ、それを伸ばす」真の教育を目指すこと。
◎「いじめ」「不登校」を減らし、子どもが住みやすい世界を作ること。
◎まずは、「いじめを考える日」の賛同を得て、「討論会」「後援会」などを行なっていければと思っています。
同時に、『ダーティー・ユー』の映画化の資金集めに取り掛かりたいと思っています。シナリオはすでに8割が出来上がっています。現在、さらにブラシュアップを行っています。
実際に教育に携わっている、もしくは教育関係の仕事をしているメンバー、興味を持っているメンバーが集まって結束しています。
とにかくたくさんの方々にこのプロジェクトに興味を持って頂きたい。
鈴木 正之
(代表理事)
高嶋 哲夫
(理事)
浅輪 信子
(監事)
本プロジェクトにご賛同頂ける方、
後援者、協賛者を募集しています。
プロジェクトについての詳細お問い合わせは準備中です。
しばらくお待ちください。