大手前高校では、生徒全員が「信念(まこと)」「理想(のぞみ)」「LS(ライフサイエンス)」「サイエンス探究」という授業で探究活動(課題研究)を行っています。
課題研究の授業は、自身の興味関心を元に自らテーマ・課題を設定し、解決に向けた調査や実験の方法やまた結果の取り扱い方を学ぶ授業です。
1年生では、課題研究の基礎力を育成するための授業を行います。授業の名前は、校歌の歌詞に由来しています。
「信念(まこと)」では、課題研究に必要な”文章を読む力”、”まとめる力”を育成します。
課題研究にとって、先行研究を正しく読み、その思考のプロセスに矛盾はないか考えることは必要不可欠です。「信念(まこと)」では、先行研究から問い・論拠・答えをすばやく把握し、それに対して自身の考えを展開するという、課題研究のファーストステップに取り組みます。
ⅰ.『課題研究(探究活動)って何だろう』…”課題研究(探究活動)”と”調べ学習”との違いを理解します
ⅱ.『速読・精読チャレンジ』…自分に必要な情報をすばやく判断し、正確に読み取るかを練習します
ⅲ.『失敗例から学ぶ』…研究の最初の関門である”テーマ設定”について先輩たちの事例から学びます
ⅳ.『リサーチクエスチョンを考える』…自身で研究したいテーマについて考えてみます
ⅴ.『発表大会にむけて』…夏休み等を利用して行った文献調査の成果をまとめます
ⅵ.『発表大会』…調査の成果を生徒どうしで発表し、相互評価を行います
「理想(のぞみ)」では、"数学的な論理的思考力”を育成します。
1班5人程度のグループで数学研究をして、プレゼンテーションを行います。自分たちの知的好奇心をベースに”面白い”事をグループで深め合います。その際、授業で習った統計的な考え方を用いて考察したり、丁寧な証明に挑戦したり自分たちの知識を統合して活用します。
2年生では自身の興味・関心に応じてテーマを決めて活動することができます。その際、ある分野を深く突き詰めるテーマで活動する「SSコース」と、様々な分野を横断したテーマで活動する「LSコース」のいずれかを選択します。いずれのコースでも高校生の発想を活かしたテーマで課題研究を行うことができます。
活動の節目ではプレゼンテーションの機会があり、卒業生や専門家から助言を受けることもできます。
3年生では、2年生で行った課題研究を論文などにまとめることで、さらに深める授業です。ここでまとめた発表資料を元に、大阪府学生科学賞、大阪サイエンスデイ、マスフェスタ(大手前高校主催の数学研究の全国大会)に参加します。
大学や校外の研究施設への訪問し、直接お話を聞く経験を通して、自身の興味・関心を拡げる取り組みを行っています。
2学年全員が、工学部・基礎工学部をはじめとした理系学部、外国語学部・法学部・文学部などの文系学部の研究室を訪問し、専門家のお話を直接聞くことができる研修です。
京都大学 百周年時計台記念館で行う研修です。第一線で活躍する卒業生の研究者から最先端の再生医療の研究のお話を通して、技術と学問に臨む心構えや意義について 学ぶ研修です。
東京大学の研究室やつくば市の研究施設・博物館を訪問して、科学に関する興味・関心が自然と高まる研修です。
キャリア教育の一環として、また自身の興味・関心を拡げる場として、1・2年生全員が、希望する約 70 講座に分かれて第一線で活躍されている方のお話を聞いたり、研究開発やお仕事されている現場に赴く企画です。企業、事業所、研究機関、大学、支援学校や小学校など、あらゆる方面で、社会を支える人々から、仕事や業界の話(裏話も含めて)をお話を聞くことができます。
R6実施講座一覧