土壌処理剤 Jiten

Jitenは無機原料から構成された不溶化剤です。汚染土壌・焼却灰と混合することで有害物質の溶出を防止することができます。水銀、重金属類、ヒ素、セレン等の他社製品では処理が難しい有害物質を経済的に処理可能です

高性能なJItenは高濃度汚染土、複合汚染土、焼却灰の処理にもご利用頂くことができます

①ヒ素汚染土の処理

水酸化鉄による共沈作用、吸着作用によりヒ素は固定されます。水処理で一般的に採用されている方法です

Jiten Nはこのメカニズムを用いて、高濃度のヒ素汚染土を経済的に処理することが可能です

　　Fe(OH)3 + H3AsO4　→　 Fe(OH)3・H3AsO4 ↓

②重金属汚染土の処理

重金属イオンはパイライト（天然鉱物、二硫化鉄 FeS2）表面に硫化物として吸着固定されます。天然鉱物であるパイライトは無機硫化剤であり、この不溶化処理法は硫化物法となります

この処理方法は水銀など種々の重金属イオンの処理に適用できます。JitenCは無機物で構成されるため、汚染土処理後の分解リスクも低く、長期間効果を維持することができる特徴をもっています

　　Hg2+＋ S2-→ HgS ↓

　　Cd2+＋ S2-→ CdS ↓

③セレン汚染土の処理

パイライトは４価・６価セレンを吸着する性質をもっています。土壌、焼却灰に含まれるセレンは、還元作用を受けパイライト表面に吸着固定されます。

 　SeO42− + 3Fe2+ + 4H+ → Se(0) + 3Fe3+ + 2H2 O

④フッ素、ホウ素の処理

不溶化剤成分から生成するエトリンガイトによりホウ素、フッ素は化学的に吸着、固定されます。

エトリンガイトによるホウ素吸着の模式的反応式

　Ca6 Al2 (SO4 )3 (OH)12 ⋅26H2 O + 3B(OH)4－ → Ca6 Al2 (B(OH)4 )3 (OH)12 ⋅26H2O + 3SO42-

高濃度のヒ素汚染土、水銀汚染土、セレン汚染等の不溶化処理、石炭灰の多元素不溶化処理など、不溶化剤 Jitenを使用すれば安価に実施することができます

 不溶化剤 Jitenは、高濃度汚染処理の経済性が高く特別管理廃棄物の溶出抑制処理でも使用されています

下記に不溶化剤 Jitenによる代表的な土壌、焼却灰の処理例を表１に示しました