地域の遺産から学ぶ

7月2日。朝から雨模様のこの日、5年生は午前中の半日を使って、校区の上深川町にある八柱(やはしら)神社と、隣の山添村にある大和高原民族資料館(旧 豊央小学校)を訪れ、校外学習を行いました。

バスに乗り、まずは八柱神社に向かいました。ユネスコの無形文化遺産にも指定されている「題目立(だいもくたて)」について学ぶためです。題目立は座入りする年齢(17歳)に達した青年によって演じられる氏神(八柱神社)への奉納芸能で、能の原型とされています。神社の近くには資料館もあるので、グループに分かれて館内に入らせていただきました。

資料館の中では、保存会の中辻さんが子どもたちの質問に答えてくださいました。

次に集会場に案内され、そこで保存会の福山さんから題目立のことを教えていただきました。

子どもたちは熱心に耳を傾け、メモをとっていました。

集会場を出ると、舞台が設置される辺りで実際の舞台の広さを教えていただきました。

次に向かったのは大和高原民族資料館。前日に学習した「奈良安全索道」の模型などが展示されているので、見学地としては最適です。
着くと、まずは文化の会の今井さんが講師を紹介。講師は、子どもたちが事前学習に使った資料を編集された浦川さんです。

紹介が終わると、早速、浦川さんが索道について話をしてくださいました。

事前学習を行っていたので、子どもたちからは質問が次々に飛び出しました。そんな質問にも、浦川さんは丁寧に答えていただきました。

講話が終わると、資料館の中を見学。館内には索道のジオラマも展示されていて、子どもたちは興味津々。

下が索道にぶら下げていた搬器(はんき)。これに凍豆腐(しみとうふ)の原材料となる大豆や、できた製品などを載せて運んでいたそうです。

この日の前半は「無形」の文化遺産、後半はほとんど形跡はなくなっているものの「有形」の歴史遺産をもとに学習を進めました。このような遺産を学ぶことが、「郷土を愛する子」の育成につながっていくのだと思います。今後、学習がどのように発展していくか楽しみです。

登録日: 2021年7月2日 / 更新日: 2021年7月2日