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本記念誌は、佛教大学通信教育部がその開設から40周年という歴史的な節目を迎えたことを記念し、その発展の軌跡と未来への展望を記録するために編纂されました。単なる過去の回顧にとどまらず、21世紀の生涯学習時代における通信教育の役割を問い直し、次代への指針を示すことを目的としています。
本学の通信教育の理念的源流は、宗祖法然上人が「消息(手紙)」というメディアを通じて門弟信者を教化し、面談によって個別の疑問に応えたという教育姿勢にあります。この「個」に応える精神は、多様な学習動機を持つ人々が生涯にわたって学び続ける現代社会において、ますますその重要性を増しています。通信教育は、時間や空間の制約を超えて学ぶ機会を提供することで、この理念を具現化する教育形態であると言えます。
この原点を再確認し、次の50年に向けて、本学は建学の理念である仏教精神に基づく人材育成を一層明確にするとともに、社会の変化に対応した教学内容の刷新に邁進していくことを誓います。この記念すべき節目に際し、本記念誌には、本学の発展を支えてこられた多くの方々からの温かい祝辞が寄せられています。
このセクションには、40年にわたる通信教育部の歩みを祝福し、その発展に貢献してきた関係者からの祝意が寄せられています。ここでは、鷹陵同窓会会長からの祝辞を要約して紹介します。
鷹陵同窓会会長は、関西初の大学通信教育部として開設されてから40周年に至るまでの、歴代学長をはじめとする教職員の並々ならぬ尽力に深い敬意を表しています。そして、その努力が結実し、国際的に発展を遂げた現在の通信教育部の姿に深い感慨を寄せています。
会長自身も本学で学んだ後、鷹陵同窓会でお世話になり、現在会長を務めていると述べ、在学中に得た師や先輩との「人の出合い」が、自らの人生に計り知れない影響を与えたと述懐しています。数々の苦境において、恩師たちの尊い言葉に支えられた経験から、人との出会いの尊さと有難さへの感謝の念を表明しています。
さらに、現代社会における人間関係の希薄化と、他者への思いやりの欠如を憂い、その解決の鍵は人類の根源である「他人を思いやる心」を育むことにあると指摘します。そして、その精神を育む佛教大学の温かい仏教精神が、世界中に広まっていくことへの強い期待を述べ、大学の輝かしい伝統と、今後のさらなる発展を祈念する言葉で祝辞を締めくくっています。続いて、在学生を代表する組織からの視点を見ていきます。
本セクションでは、在学生を代表する通信教育部学友会委員長の視点から、40年の歴史を振り返り、「学ぶ」という行為の本質的な価値が論じられています。
委員長は、通信教育部が40年間にわたり学生に届け続けてきたものは、単なる知識ではなく「学ぶ歓び」であったと述べています。その歓びは、講義やテキスト学習のみならず、多様な経験の中に存在します。特に、年齢や職業の異なる仲間と集うスクーリングでの交流は「賢愚和楽(身分の違いなく和やかに楽しむこと)」の精神を体現する場であり、また、図書館でふと手にした一冊の書物との出会いも、講義に匹敵するほどの大きな学びをもたらすと強調しています。
現在の自分たちの学びが、数多くの先輩たちが築き上げてきた歴史という「井戸」から水を汲むことによって成り立っていることへの深い感謝の念が述べられています。そして、その歴史を受け継ぎ、未来へ繋ぐ試みとして、40周年を機にアジアの学友との交流を開始したことにも触れ、次世代への責任と展望を示しています。
こうした学生たちの「学ぶ歓び」を支える通信教育は、現代社会においてどのような役割を果たし、いかなる課題に直面しているのでしょうか。次の特別企画では、専門家による座談会を通じて、その核心に迫ります。
生涯教育における高等教育機関の果たす役割
この座談会は、少子高齢化と知識基盤社会の到来により「生涯学習」の重要性が高まる現代において、大学通信教育が果たすべき役割と今後の課題について、専門家の視点から多角的に議論するものです。
座談会ではまず、成人を対象とした生涯教育には、大きく分けて二つの方向性があると定義されました。
1. ライフロング・ラーニング型: 人生を豊かにするための教養学習。余暇の有効活用や、生きがいを見つけることを目的とする。
2. リカレント教育型: 職業的・専門的な再教育。キャリアアップや新たな専門知識の習得を目的とする。
しかし、通信教育の現状はこれら二つだけでは捉えきれません。座談会では、これらに加え「若年の大学卒業資格志向の学生」も大きな層を形成していることが指摘されました。すなわち、現在の通信教育は、これら三つの異なる学習ニーズを持つ多様な学生を同時に受け入れているという、複雑かつ重要な役割を担っているのです。
さらに、これらの類型に加え、一つの学問を修めた後に別の学問領域に挑戦する「研究志向型」の学生の存在も注目されています。彼らは明確な問題意識と高い学習意欲を持ち、学習の場をリードする存在となっています。このような高度な探求心に、4年制の課程を超えてどのように応えていくかが、今後の大学通信教育における重要な課題であると議論されました。
これからの通信教育
ここでは、通信教育が未来に向けてどのような姿を目指すべきか、そしてその実現に向けた具体的な方法論についての議論が交わされました。
大学間の連携の重要性が強調され、特に放送大学との連携や単位互換制度の活用が提言されました。各大学が全ての教育課程を自前で用意する時代は終わり、それぞれの特性を活かしながら連携し、放送教材などを相互に活用することで、より豊かで効率的な教育を提供できると論じられています。
また、ビデオ教材などの新しいメディアの活用は、通信教育に大きな可能性をもたらす一方で、その導入には慎重な検討が求められます。演習(ゼミナール)形式の授業が難しいといった通信教育の弱点を補う可能性がある一方、メディアはあくまで手段であり、教育の本質を見失ってはなりません。単なる「メディア提供機関」に陥るのではなく、いかにして「人格養成機関」としての役割を果たし続けるかという、通信教育の根源的な問いが投げかけられました。
学習指導と学習意欲
このセクションでは、通信教育における最も重要な課題の一つである「学生への個別指導」と、孤独になりがちな学習環境における「学習意欲の維持」に焦点が当てられています。
通信教育は、印刷教材や放送メディアを用いる点でマス教育の側面を持つ一方で、その本質は個々の学生への指導にあります。この両立のジレンマを乗り越えるため、レポート添削に加え、教員が地方都市に出向いて学生と直接対話する「地方学習会」などの機会が極めて重要であると指摘されました。学生にとっては、教員との直接的なふれあいが学習への不安を解消し、モチベーションを維持する上で不可欠な要素となっています。
また、通信教育の学生は年齢、職業、知識レベルなど、その背景が極めて多様です。そのため、教育内容を提供する際には、成人学習者の特性(アンドラゴジー)を踏まえ、高度で専門的な内容であっても、それぞれの学習者の経験や視点に対応しながら分かりやすく提供していく努力が求められると論じられました。
教材をめぐって
通信教育の成否は、その中核をなす「教材」の質に大きく左右されます。このセクションでは、教材開発が抱える課題と、その解決策について議論が展開されました。
通信教育のテキストは、講義がないことを前提とするため、一つの科目として体系的に網羅的に記述される傾向があります。その結果、学生にとっては非常に難解で、学習意欲を削ぐ一因となりがちです。この問題に対し、学習者の多様なニーズに応えるため、一つの科目に対してレベルや目的の異なる複数の教材を用意し、学生が自由に選択できるような仕組みを導入すべきだという提案がなされました。
しかし、質の高い教材を作成することは容易ではありません。教員の多忙さ、内容の陳腐化への迅速な対応の難しさ、複数人での執筆における統一性の欠如など、多くの困難が伴います。これらの課題を解決するためには、個々の教員に執筆の全てを委ねるのではなく、教育工学の専門家や出版関係者などを含む専門チームを組織し、大学として体系的な教材開発体制を構築する必要がある、と提言されています。
これからの大学
大学設置基準の大綱化という規制緩和の流れを受け、今後の大学、特に通信制大学が社会の中でどうあるべきかという、より大きな視点での議論がまとめられました。
日本の大学組織が持つ保守性、特に大学間の単位互換がなかなか進まない現状が課題として指摘され、学習者がより自由に学べる機会を提供する必要性が訴えられました。その具体的な方策として、科目等履修制度を積極的に活用し、学習の成果を単位として柔軟に認定することや、学習歴を社会的に評価する仕組みとして、科目ごとの学習証明(ディプロマ)を積極的に発行するといった革新的な提案がなされました。
また、大学の質を評価する上で、外部からの画一的な評価基準に従うのではなく、大学が自らの建学の理念や教育目標に基づき、主体的に教育活動を評価する「自己評価」の重要性が強調されました。
国際化という観点からは、海外の学生を受け入れる際の言語の壁という課題や、留学の準備段階として通信教育を活用し、渡航前に基礎的な学習を可能にするといった新しい可能性についても議論されました。
最後に、これからの教育改革は、行政からのトップダウンで行われるのではなく、各大学が自らの責任と主体性をもって取り組むべきであるという力強い結論が示されました。こうした大きな展望のもと、現場の各学科ではどのような取り組みと思索がなされているのか、次のセクションで見ていきます。
学科からの提言
このセクションは、通信教育部の各学科が日々の教育活動の中で直面している具体的な課題を洗い出し、教育の質をさらに向上させるための改善策を、教員全体の総意として提言するものです。
各学科から寄せられた提言は、以下の4つの項目に集約されます。
• 演習・専読の充実: 学生と教員の対話を重視する演習・専読(ゼミ)形式の授業において、教育効果を高めるために、より少人数のクラス編成を実現する必要性が指摘されています。
• 教育内容の充実: 通信教育の生命線であるテキストの質向上が不可欠であるとし、教員の個人的な努力に依存するのではなく、優れたテキストを企画・編集するための専門部署を設置することが提案されています。
• 学習指導の改善: レポートの添削や再提出のシステムをより教育的なものに改善すること、教員一人当たりの担当学生数に上限を設けること、そして学生が気軽に学習上の相談を行える「学習相談室」の設置が求められています。
• 学習環境の整備: 働きながら学ぶ学生が多いため、図書館の夜間・休日開館など、学習時間の確保を支援する環境整備が強く要望されています。
国文学科より:「個と個の対話」
国文学科からのメッセージは、主任教授によって寄せられ、教育の根源にあるべき「対話」の重要性が論じられています。
「学ぶ」という行為の原点は、古代ギリシャのソクラテス以来、師と学生との間で交わされる知的な対話にあると述べられています。この対話を通じてこそ、単なる知識の伝達を超えた、真の学問的探求が成立します。
そして、マスプロ教育が問題視される現代において、遠隔で行われる通信教育こそ、レポートや面談を通じて、この理想的な「個と個の対話」を実現しうる大きな可能性を秘めていると結論づけています。
中国文学科より:「<未知>への出航」
このメッセージでは、全国の大学で唯一通信教育課程を持つ中国文学科の、他に類を見ない挑戦と独自の教育思想が語られています。
多くの学生が初学者であるという現実を踏まえ、中国語学習の大きな障壁を乗り越えるために、学科は独自の教育アプローチを開発しました。それは、現代中国語の習得を目指すと同時に、日本で伝統的に培われてきた漢文の「訓読法」を組み合わせるという画期的な試みです。この方法は、中国古典への深い理解を促す有効な手段であると考えられています。
この取り組みは、まだ手探りの段階にある「未知」の領域への挑戦です。しかし、そこには困難と共に、新たな教育方法を「創る喜び」があるという、学科の進取の気性に富んだ姿勢が力強く示されています。
英文学科より:「柔軟なセンス―21世紀を展望する鍵―」
英文学科からのメッセージは、昭和56年の開設以来の歩みを振り返りつつ、未来の国際社会を見据えた教育理念を提示しています。
開設から歴史を重ね、多くの卒業生を社会に送り出してきた英文学科は、その設立目標に「東西文化の交流に貢献すること」を掲げています。この理念に基づき、単なる語学力の習得にとどまらない、より深い教育を目指しています。
これからの21世紀に真に求められるのは、異文化を深く理解し、その上で主体的に思考し行動できる「柔軟なセンス」であると述べられています。英文学科は、この能力を育成することこそが、未来を展望する鍵であると考え、日々の教育に取り組んでいます。
社会学科より
社会学科は、現代世界が直面する構造的な課題を鋭く分析し、それに対する教育の役割について提言しています。
現代の国際関係は、国家の利益を優先する国家間の関係(インターナショナル)から、国境を越えた市民レベルでの水平的な関係(トランスナショナル)へと移行すべきであると主張します。相互理解と協調に基づくこの新しい関係性こそが、真の平和をもたらすと考えられています。
そして、平和な未来を築くためには、過去の戦争責任・戦後責任を清算し、歴史から学ぶことが不可欠であると指摘します。年齢、職業、思想的背景など、多様な学生が集う通信教育の場は、まさにこのための国民的議論を深める絶好のプラットフォームとなりうるという、教育現場から社会への力強いメッセージが発せられています。
40年の総括
このセクションでは、通信教育部の設立から40年間の輝かしい発展の軌跡を、具体的な成果と共に概観します。
開設当初は、手探りの状態からの出発であり、その労苦は筆舌に尽くしがたいものでした。しかし、絶え間ない研修と数多の施策を通じて発展を続け、現在の在籍者数は2万3千人をはるかに超えるまでに成長しました。これは、本学の教育が社会の幅広い層から支持されていることの証左です。
この量的拡大は、質の高い教育成果によって裏付けられています。平成4年3月期までに巣立った卒業生の総数は9,923名に達し、まもなく1万名の大台を突破することは確実です。また、教員免許状や各種専門資格の取得者数は延べ18,100人以上に及び、多くの卒業生が専門職として社会の発展に貢献しています。
これらの輝かしい成果は、ひとえに幾多の困難を乗り越えてこられた教職員、そして物心両面から支援を続けてきた鷹陵同窓会や学友会など、多くの関係者の尽力の賜物であり、深い感謝の意が表されています。続く年表では、その苦難と栄光の歴史をより詳細に辿ります。
通信教育部 年表 (昭和28年~平成4年)
この年表は、昭和28年の開設から平成4年の40周年に至るまでの、通信教育部の歴史における主要な出来事を時系列で記録したものです。ここでは、その中から特筆すべきマイルストーンを抽出し、発展の軌跡を要約します。
• 創設期 (昭和28年~昭和30年代): 昭和28年の開設に始まり、第1回卒業式の挙行(昭和32年)、体育館の建設、仏教福祉学科の増設(昭和37年)など、教育機関としての基盤を着実に築き上げた時期です。この間、第3代学長、第4代学長が就任し、組織の礎が固められました。
• 拡充期 (昭和40年代~昭和50年代初頭): 文学部(昭和40年)、社会学部(昭和42年)の開設、さらに高度な学識を求める学生のための専攻科の設置(昭和46年)など、教育組織が大きく拡充されました。また、本館や新図書館の建設もこの時期に行われ、学習環境が飛躍的に向上しました。10周年(昭和38年)、20周年(昭和48年)の記念式典も盛大に挙行され、発展を内外に示しました。
• 安定・発展期 (昭和50年代~平成初期): 英文学科の開設(昭和56年)、全国各地での学外スクーリングの本格展開、情報処理講座の開講(昭和61年)、そして社会のニーズに応える社会福祉士受験資格課程の設置(昭和63年)など、教育内容の多様化と学習機会の全国的な拡大が力強く進められた時期です。30周年(昭和57年)記念事業も実施され、安定した発展期に入ったことを象徴しています。
10年間の回顧 (昭和57年~平成4年)
このセクションでは、40年の歴史の中でも特に社会の変動が大きく、通信教育のあり方が問い直された直近の10年間(30周年から40周年まで)に焦点を当て、その時代の教育的・社会的背景と共に歩みを振り返ります。
この時代は、大学通信教育設置基準の改正(昭和57年)や、臨時教育審議会による「生涯学習」の重要性を謳った答申(昭和60年)など、国レベルで教育改革が推進された時期でした。これにより、大学通信教育は、学校教育のみならず、社会全体の学習基盤を担う重要な存在として明確に位置づけられ、新たな役割と責任を負うことになりました。
このような時代の要請に応え、本学通信教育部は以下のような具体的な教育改革を断行しました。
• 30周年記念事業の実施を通じて、これまでの歩みを総括し、未来への新たな一歩を踏み出しました。
• 国際化時代に対応するため、英語科の教員免許状課程の規定を整備し、より多くの学生が資格を取得できる道を開きました。
• 生涯学習社会の中核を担う人材を養成するため、社会教育主事課程のカリキュラムを時代の動向に合わせて改定しました。
これらの変革は、激動する社会のニーズに的確に応え、新しい世紀に向けて教育体制を刷新していくための、力強い歩みでありました。
開設40周年記念事業
40周年という大きな節目を祝い、学生、卒業生、教職員が一体となって多彩な記念事業が開催されました。その概要は以下の通りです。
• 記念講演会: 株式会社ワコールの会長であり、本学教育振興会理事でもある塚本幸一氏を講師に迎え、「私の歩んだ道」と題する講演会が開催されました。
• 記念フェスティバル: 映画上映会や記念パーティなど、学生や関係者が交流を深める祝賀イベントが盛大に行われました。
• 記念誌『あゆみ』の出版: 40年の歴史と未来への展望をまとめた本書が発行されました。
• 韓国研修ツアー: 国際交流の一環として、韓国の東国大学校および江南大学校を訪問し、学術・学生交流を深める研修ツアーが実施されました。
各種統計データの分析
このセクションは、通信教育部の40年間の発展を客観的なデータで裏付けるものです。各種統計から読み取れる主要な傾向を以下に分析します。
• 在学生数の推移: 在学生数は時代と共に増加傾向にあり、特に昭和56年度から平成4年度にかけて大きく伸長しています。学部別に見ると、社会学部の学生数が文学部を上回るようになり、男女別では女性学生の割合が一貫して増加し、平成4年度には全体の6割以上を占めるに至っています。これは、女性の学習意欲の高まりと、社会科学分野への関心の増大を反映しています。
• 年齢別在学生数の推移: 学生層は18~22歳の若年層から50歳以上の高年齢層まで極めて幅広く、まさに生涯学習機関としての性格を示しています。時代と共に40代、50歳以上の学生の割合が増加しており、社会人の学び直しのニーズが高まっていることが窺えます。
• 出身地別在学生数: 在学生の出身地は近畿地方が最も多いものの、関東、中部、中国、九州をはじめ全国各地に分布しており、地理的制約を超えて学習機会を提供していることが分かります。
• 卒業生数・新入学生数の推移: 累計卒業生数は1万人を超え、安定的に人材を輩出し続けています。新入学生数の推移を見ると、特に教育学科と社会福祉学科が多くの学生を集めており、これらの分野に対する社会的な需要の高さを示しています。
• 免許状・諸資格取得件数: 平成4年度だけで、各種教員免許状の取得件数は合計1,324件、社会教育主事や学芸員などの諸資格取得件数は合計324件に上ります。多くの学生が明確な目的意識を持って学習に励み、専門的なキャリア形成に繋げていることが、これらの数字から明らかです。
4万人を超える学生の多様な学びを支えるため、体系的な教育・事務体制が整備されています。
• 開講課程: 正規の大学卒業資格を目指す「課程本科コース」は、若年の学生をはじめとする多くの学習者のニーズに応える中心的な課程であり、このほか教養を深めることを目的とした「特修コース」、特定の科目のみを履修する「聴講コース」など、多様な学習ニーズに応えるコースが設置されています。課程本科では、各種教員免許状をはじめ、社会教育主事、学芸員、保母など、多彩な資格取得が可能です。
• 事務機構: 学生の学習活動を円滑に進めるため、専門的な事務組織が置かれています。学習計画の指導や相談を担う「学習指導室」、入学から卒業までの学籍管理や成績処理を行う「教務課」、テキストの開発・配布を管理する「教材課」などが連携し、学生を総合的にサポートしています。
• スクーリング・試験制度: 年間を通じて、京都の本学キャンパスだけでなく、札幌、東京、名古屋、福岡、那覇など全国の主要都市でスクーリング(面接授業)や科目最終試験が実施されています。これにより、地方に在住する学生にも均等な学習機会が保障されています。
関係者一覧について
本記念誌の原文には、通信教育部の運営に貢献された嘱託指導員、試験監督者、学友会および鷹陵同窓会の役員の皆様の氏名が掲載されていますが、本要約においては個人情報保護の観点から、その掲載を省略します。
本記念誌のあとがきでは、編集責任者から40周年記念事業と記念誌編纂の経緯、そして関係者への謝意が述べられています。
平成2年5月に40周年記念事業準備委員会が設置され、大学開学80周年事業との連携を図りながら準備が進められました。記念誌の企画にあたっては、単なる年史にとどまらず、未来への展望を示すことを意図し、「佛教大学通信教育の展望」と題する対談や、この10年間の歩みをまとめた白書、そして記念祭の記録などを盛り込む構成が採られました。
この記念誌が無事に出版に至ったのは、編集・執筆に協力した学内外の多くの方々の尽力の賜物であり、深い感謝の意が表されています。
最後に、この40周年という節目を新たな出発点とし、建学の精神である「仏教精神」を教育の柱としながら、まもなく到来する21世紀に向けて通信教育のさらなる発展を目指すという、未来に向けた力強い決意が述べられ、本記念誌は締めくくられています。