本研究所は、従来のソフトウェア工学の範囲を超えて、アジャイル開発技術、サービスデザイン、UI/UX、デジタルトランスフォーメーション等にも研究対象を広げ、社会に有益な先端的ソフトウェア工学の研究開発を行う研究所です。

　我が国が目指すSociety 5.0の実現のためには、IoTで全てのものがつながり、ロボットや自動走行車など新しい技術によるイノベーションが必須でしょう。それらの全てにおいて中核技術としてソフトウェアが用いられており、AIやビックデータ等の高度先端技術を活用したソフトウェアの開発・運用・保守等に関する発展的・応用的な研究の重要性は高まるばかりです。

　一方、我が国においてはソフトウェア工学に関する研究機関が少ないのが現状です。また、研究者同士の連携も十分とは言えません。加えて、産業界では従来の教科書的なソフトウェア工学の範囲では対応できない新しい知見が生まれており、アカデミアが追随できていない状況でもあります。

　そこで本研究所は、最先端のソフトウェア工学に関する知見を集約し、さらに発展的・実践的な学術体系として整備し、社会へ広く還元することを狙い設立しました。また、ソフトウェア工学は人間系を含むエンジニアリング分野であるので、技術人材育成のための教育に関する研究も広く行っていく計画です。