全体としての増幅器回路がそのフィードバック回路において、反転型増幅器の場合、入力段の差動増幅回路の入力電圧は静的な状態での電位に対して殆ど振れないで済むが、非反転型増幅器の場合、全体の増幅率が小さいほど、入力電圧は大きく振れてしまう。入力段の差動増幅トランジスタの共通エミッタの振れ幅がどの程度、許容できるかを求めてみよう。
差動入力のエミッターから下のブーツ・ストラップ部の回路図を下図に示す。
差動入力の共通エミッターの電圧をVE、Recom1とRecom2の中間点の電圧をVNとする。静的なRecom1の端子間電圧をVconstとする。差動入力に対して正方向はエミッタ・フォロワQbootによってアクティブに引っ張れるので十分余裕があるが、負方向には、Qbootがオフ状態になるところまでしか引っ張れない。
上の回路図より、静的にはVconst=24.75Vとして、Qbootのエミッタ電流がオフになるまで差動入力が負方向に下がったとし、瞬時にはRecom1の端子間電圧Vconstが一定とすると、下に示す一連の式が成り立つ。
上式より、下限値VEが次の式から求まる。
Vbe=0.5Vとして、上記の回路図の各部品の定数を上記の式に代入すると、VEの値は次のようになる。
VE = -25V
差動増幅のベースの電圧は0.5V加算して、-24.5Vとなり、入力に対して充分余裕があることが判る。
<記: 村岡如竹>