ご挨拶(開催趣意)

【テーマ】がん理学療法を振り返る ~今日まで、そして明日から~


2010年にがんのリハビリテーション料が新設され10年が経ち、がんの病状や進行度に応じたがん理学療法アプローチが様々な視点で行われています。がん理学療法は治療の進歩に伴い常に再考しスキルアップしておりますが、さらなる発展のためには今までを振り返り、今後の課題について考えることも必要です。また、がんサバイバーに対する就労支援が求められており、現状のがんリハビリテーション体制のままでは、診断当初からのリハビリテーション介入、社会生活、家庭生活を重視した患者支援を網羅するにはまだ不十分であると思います。

そこで、本研究会では「がん理学療法を振り返る ~今日まで、そして明日から~」と題し開催致します。講演では、がん理学療法を行う上で必要な知識、基礎研究から臨床アプローチへの応用などについて学びたいと思います。医療介護分野では多職種連携が重要視されており、がん分野における理学療法士の専門性について考えてみたいと思います。また、がん理学療法の普及には新たな担い手が必要であり、新人・学生セミナーを開催致します。

本研究会によって、がん理学療法に関連する問題解決の場となり、がん患者さんのADL機能維持改善、QOL向上に繋がることができればと思っております。

がん症例以外を担当している医療者においては、少しでもがん理学療法を知る機会となり、がん理学療法実施に対する不安の軽減に繋がること、経験豊富な参加者においては最新のがん治療法を学ぶ機会となれば幸甚です。





第4回日本がん・リンパ浮腫理学療法研究会 学術大会

学術大会長 森山 武