学部ゼミ情報

本年度のゼミ募集は終了しました。第3次募集は行いません。


ゼミの内容については、以下の内容を計画しています。

新規ゼミなので、その他の活動は学生と相談しながら進めて行く予定です。

2001年慶應義塾大学経済学部卒業

2003一橋大学大学院経済学研究科修士

2004-2011年 米国コロンビア大学博士課程留学 PhD

2010-14年 スウェーデン王国ストックホルム経済大学(Stockholm School of Economics) 経済学部 Assistant Professor

(国際貿易理論で有名なヘクシャーとオリーンが教鞭をとっていた大学です。)

2014-15年 日本貿易振興機構アジア経済研究所研究員

2015-21年 一橋大学大学院経済学研究科講師

2021-23同准教授

2023年より 慶應義塾大学商学部教授

ニューヨーク・ストックホルムで 合計10年ほど海外で暮らしてきました。

大学院留学以前は海外での生活経験はありません。英語の苦手な典型的な日本人学生でした。


受賞歴

2015年 Banamex prize (最優秀メキシコ経済分析賞, 手島健介氏・Enrique Seira氏との共同受賞 )

2022年 日本国際経済学会特定領域研究奨励賞(小田賞):45歳以下の優れた若手研究者に贈られる賞


私の研究について

(1) 輸出企業と輸入企業のマッチング

国際貿易は主に企業と企業の取引です。売り手の輸出企業、買い手の輸入企業は、優れた企業との取引機会を求めて競争し合っています。そのような「企業と企業の相対取引市場」として国際貿易論を再定義する研究をしています。同志社大学の手島健介先生らと一緒に、税関へ提出される貿易取引記録を集めた数千万件の貿易申告書データを用いて分析しています。このページに私の代表的な研究の日本語による解説があります。

(2) 不完全競争市場での企業の生産関数と生産性の計測

日本経済の問題点の一つは生産性の低い企業が多いことと言われています。このように経済学者は企業や産業の生産性を日々計測していますが、実はその手法は、企業が価格を決定できない完全競争市場を前提としています。ブリティッシュコロンビア大学の笠原博幸先生と一緒に、企業が価格支配力を持つ不完全競争市場で、企業の生産性を計測する計量経済学の手法を開発しています。


2. 過去のゼミ授業

2-1. Stockholm School of Economics 時代 (2010-2014)

学部と修士の卒業論文の指導講座を担当していました。ヨーロッパでは学部3年修士2年5年間勉強して一般企業へ就職するが標準です。Stockholm Schoolでは二人一組のペアで英語で卒業論文を書きます。卒業論文のテーマはいろいろです。4年間指導した論文のうち、学部と修士で一組ずつ大学の最優秀論文賞に選ばれました。

なおStockholm Schoolでは、国際貿易の授業の授業評価で、半数以上の受講学生が7段階で最高評価7をつけてくれたことがあります。

2-2. 一橋大学講師時代 (2015-2021)

学部ゼミは担当していませんでしたが、基礎ゼミナールという1セメスター14回のゼミ形式の授業を担当していました。英語で4年間、日本語で1年間開講しました。

この授業では、まずMastering Metricsという計量経済学の因果推論の教科書を輪読します。

「もしこの世に現存するデータが何でも自由に手に入るとしたら、どんな因果推論の分析をするか」

という視点で、各人が研究計画を作成します。


2-3. 一橋大学准教授時代 (2021-2023)

3年生・4年生と連続する学部ゼミを2期担当していました。日本語で

慶應へ移籍後も非公式に毎週1回国立に行って4年ゼミを指導していました。

3年次ゼミ

前期:4~6月はMastering Metricsを輪読しました。

前期後半~後期:1月に慶應義塾大学経済学部の清田ゼミと東京大学経済学部の古澤ゼミとインゼミを英語で行いました。そこで報告するためのグループ研究を7月から12月にかけて行いました。

過去の研究テーマ

2022年「法人税は企業参入を抑制するか」「自由貿易協定の直接投資への効果」

2023年「対ロシア貿易制裁の日本労働市場への影響」

4年次ゼミ

4年次は卒業論文の作成です。テーマは学生が選び1〜2週間に一度、進捗状況を報告してもらいます。

卒論トピック

2022年度:ESG投資、アフリカ内陸諸の税関改革、欧州サッカークラブの外国人オーナーの価値、ハリー・ポッターの経済学

2023年度:コンパクトシティ政策の評価技能実習生制度改革地政学リスクの地域伝播飲食チェーン店の迷惑行為の売り上げへの影響


卒業生の進路

金融、商社、国家公務員、シンクタンクなど