戸出巴町 EVカーシェア テスト運用

戸出巴町では日産リーフ初期型をEVテスト用車両として設置し、時間料金基本無料・距離料金無料で提供しております。


EVは(6時間まで)時間料金無料で提供しております。
距離料金も無料(但し実際には電気代や車両保険の料金がかかっています)。

6時間を超える場合は最大1500円/日課金されます。
充電カードは載せておりませんのでご注意ください。返却しステーションで充電する場合は無料です。


古くて安いEVでテスト車両にしており、今回の車両は暖房はかかりません(運転席はシートヒーターを載せてあります)。

走行距離は満充電時で最大100kmを目安に。(エコモード表記最大135kmですが、エアコンを使うと航続距離は短くなります。)


・無申請延長時はペナルティ料金が発生いたしますのでご注意ください。

・返却時は充電器を差し込んで補充電をお願い致します。(充電されておらず次の方に迷惑が掛かるなどが頻発した場合、会員個々に当該車両の利用を停止する場合があります。また、貸出時に満充電を保証致しませんのでご注意下さい。)
・当初はわかりやすいようにガレージのシャッターを開けてあります。冬季など雪が吹き込む可能性がありますので、折を見てシャッターを閉じた状態での運用に切り替える予定です。


『EV カーシェア実験の経緯と目的』


・EVカーシェアリングへの疑問

 TownLab. では Ecology & Economy 環境と家計に優しいライフスタイルの提案を目的に事業を構築しております。その中で、EVの環境性能は高く評価しており、カーシェアリングの環境負荷低減も効果があると考えております。が、未だEVカーシェアリングの環境負荷低減に本当に効果があるのか見えていません。
 通常、EVは製造時にガソリン車以上にCO2を排出するため、そのCO2排出量がガソリン車と同じになるには(研究によっては)10万km以上の走行が必要という話があります。EVをガソリン車以上にエコにするためには長く・永く使用する必要があり、対してEVカーシェアだと、車両が10万km走行に至る前に事故ないしは廃車になるリスクが高いと考えています。ガソリン車よりCO2排出が多い選択をできるだけ避けたい、というのが TownLab.のスタンスです。
参考: https://blog.evsmart.net/electric-vehicles/ev-global-life-cycle-co2-emissions-less-than-ice/


・将来のEVインフラに向けたカーシェアサービスの整備

 現在、海外も含め多くのカーシェアリングサービスにおいて EV の使用事例は増えているものの、まだ持続可能なマネタイズ可能な水準のサービスは出てきていないと考えております。本当に利用者のニーズを捉えた EV カーシェアのサービスモデルを模索したいところがあり、チャンスがあれば随時新しい仕組みを実践していきたいと考えています。


 今回調達した車両は10万kmに満たない車両です。せめて10万kmを超えるところまで利用しないとエコではないので、カーシェアの実験用の車両として用いています。100km余りしか走行できないですが、今後増えてくる小型EVもまた100km台のものが少なくないので、こういったクラスのEVがどの様な利用用途・使用頻度で用いられるかをテストする意味合いがあります。
 この走行距離のEVを用いたサービスモデル・ライフスタイルが成立するのであれば、別途新規にEVステーションを増やしていければと考えています。
 カーシェア・レンタカーの事故率と、現在市場に出ているラインナップを見て車両調達価格と環境負荷を見ると、近距離のいつもの道でEV、長距離移動はガソリン車、という使い分けもできますし、ニーズ・目的に応じてその日その日で車を靴や洋服のように選べる未来を意識しているところがあり、そのための資料として活用したいと考えております。

 また、地方創生・分散型の交通網を意識する上で、今回は高岡市戸出町に準備している地方創生拠点(LocaLab.)内にステーションを設け、地域おこし・産業創造の足掛かりとしても活用頂く予定です。
 LocaLab.では学生・教員・社会人・地域住民・経営者・地域議員なども含めて、これまでも何かその地域の価値になりそうなことを試行錯誤・実践してきた経緯があります。今回も、地方・地域に何か価値を見つけ出すきっかけ・手段として活用いただければと考えております。