ISSEハンドブック2019

ISSEハンドブック

2018英文一部変更 2019. 4 TSIE 和訳・編集

参加者のためのISSEハンドブック

英語の原稿は、ISSE本部の ホームページでご覧になれます。http://www.isseonline.com

http://www.isseonline.com/isse-handbook-participants/

https://www.isseonline.com/handbook/

重要事項

● 相手校との連絡は早く始めること

● 派遣団選考後すぐにパスポートとビザを取得すること

● 必要なISSEフォーム、旅行書類をすべてそろえること

● 派遣日確定後、旅行の手配をすること

● 全校のために集会を準備すること

● 教室でのプレゼンテーションを準備すること

● 小遣いの制限(ホスト校での時間は休暇ではない)

● ホストしてくれる国での飲食について打ち合わせる

これらの点については、5-コミュニケーション・派遣準備 を参照

派遣中の携帯電話、iPadなど私用のための機器の使用禁止

● 派遣団は大きな責任がある

● 自分以外の派遣団のメンバーのことを知ること

● 集会や教室でのプレゼンテーションは簡潔に

● ホスト校への贈り物

● 派遣団の自分の学校や両親との連絡

● 帰国後自分の学校で体験したことを共有

● 写真等で経験談をISSEホームページで共有(isseonline.com)

これらの点については、9-派遣団の責任 を参照

● ISSE体験を地域で報道することが重要

● 地方の日刊、週刊のニュース関係者と連絡をとる

● 低学年の教室で派遣団の写真の共有、または、全校集会でパフォーマンス

これらの点については、10-公との関係 を参照

1 序文

ISSEは、1971年にドリス・アレンさんにより創設された。その方は、それよりさらに20年前にCISV(子供国際サマーキャンプ)を始めた方である。 双方のプログラムの貢献する目的は、外国からの子どもと直接会って、友達を作る機会を子どもらに提供することで、国際理解と世界平和を目指すことである。 CISVでは、各国(10~12カ国)から11歳の4名の派遣団が世界各地で、夏にキャンプをする。ISSEでは、ひとつの小学校の児童6~8名の10~12歳のチームが、他の国のパートナーを組んだ小学校の全クラスを訪問する。双方のプログラムの派遣期間は3~4週間である。初めの13年間(1972~1985)に、ISSEは15カ国の73小学校で95のパートナーシップを取りまとめた。

毎年パートナーシップは増加している。このパートナーシップを通じて、約50,000人の児童が直接出会い、文化の違う外国からの子どもと知り合いになることができた。彼らにとって、これらの国々の人は、もはや本などで知った固定観念の人物ではなく、実在の人であり、友達であり、遠く離れた隣人なのである。このように導入後、ISSEの経験を積んだ人は、世界の問題を、より公平に考え、平和的解決ができるよう、さらに現実的に世界のことを考えるようになってきていると思う。これが、私たちの考える、活動するための意義だと思う。

ISSE創立の詳細と管理の方法は、ISSEガイドラインに記されている。今あなたが読んでいるこの手引き「ISSEのパートナーシップに本当に役に立つ、するべきこと、してはいけないことと概念」は、ISSE訪問を指導する学校に、この体験をより多くの児童に、より効果的に普及するようにアドバイスをすることができると思う。

ISSEは、草の根の協力的な組織である。だから、無給の事務官により少しずつ成長してきた。保険料、郵便料金、ウェブサイト維持費、時には旅費の一部は、参加校により支払われている。より早く、より多くの国からこのプログラムへの参加を伸ばすために、基金集めも必要だが、まずはこのプログラムが稼動、成長するためには、個々の人が時間を寄付することが必要と強く信じる人々に頼っていると言うことを、考慮しなくてはならない。もし、私たちに協力したいと思われたら、どの国でも良いので、学校を見つけてください。個人的な交際、又は見つけだした学校を通し、文通や個人的な旅行を通じて見つける。興味のある方はCDをISSE事務局より手に入れることができる。または、コピー機を使用して資料を作るか、参加希望の学校にISSE事務局から資料を送付するように依頼する。(早速、自分で実行してください。)

地方で行われるISSE会議に参加してください。会議は、学校の代表者やISSEについて知りたい人、ISSEの目的についての考えを共有したい人、ISSEの伸展に寄与したい人が、集合できるところで2年に一度開かれている。すすんで企画に取り組み、責任を負ってください。希望して行うことにより、ISSEの目的が効果的になる。いろいろな国のコーディネーターやISSE国際事務局があなたとともに活動したいと願っている。

2 学校のコーディネーター

ISSEプログラムにもっとも大切な人は、学校のISSEコーディネーターである。コーディネーターは、校長、教師、又は興味のある親でもよい。その人は、プログラムの状況を絶えず注意していなければならない。(例えば、ISSE国際事務局を通して相手校の確保、相手校と予定の作成、派遣・受け入れする児童・引率者の選抜、全職員や受け入れ家族との予定作成など。)このマニュアルの最後のページに必要事項のチェックリストがある。企画のいろいろな状況に対処するためにひとつ以上の委員会があると良いだろう。教師、両親、引率経験者、参加経験のある児童などが委員会に加わると良い。

3 選考

まず始めに学校のISSEコーディネーターがしなければならない事は、訪問時期と各学校が何人受け入れることができるかを相手校と打ち合わせをすることである。(まだ人数が確定しないうちは、6~8名の児童と想定する。この項目の第3段落を参照)詳細決定後、派遣団とホストファミリーを選考する。選考は、最高の準備を確保するためにてきぱきと(もしできるなら、出発日の5ヶ月前までに)行わなければならない。文通は、できるだけ早く両校の教師同士、派遣団とホストファミリーとの間、引率者とホスト校のコーディネーターとの間で始めなければならない。

ホストファミリー、10~12歳の派遣団、引率者を選考する手続きは、慎重に考慮しなくてはならない。ホスト児童とその家族は、訪問者に対しもっとも身近な国の代表となり、派遣団のメンバーはホストに対し国を代表することになる。選考の手続きは、重要な役割のために最もふさわしい児童と引率者を探し出すだけでなく、選抜された人が真に学校全体を代表しているという感情を、全児童に与えるようにする。だから手続きは、できる限りオープンで、公平で、選ばれた人に自信をつけさせるように計画する。

派遣団は、10~12歳で普通は6~8人(できれば男女同数)で構成され、1人又は2人の学校関係の成人が伴う(派遣生の親でないこと)。ホスト校でカルチャーショーなどを披露する事もあり、少人数の密接にまとまったチームであることを推奨する。さまざまな責務に互いにうまく対処していけるには、児童6~8名のチームが適している。双方の学校が人数の増加に同意しないかぎり、チームは6~8名の児童で構成する。ある学校では、より多くの児童や家族の関わりをさせるため、より多人数のチームを派遣したいかもしれないし、大きな学校は、8名以上の派遣団を快く受け入れてくれるかもしれない。また派遣校が8人以上の派遣を懇願するかもしれないが、何人受け入れたいか、受け入れることができるのかはホスト校が決定する。多人数のチームのメンバーは、個人的責任感が薄れ、ホストの子供とよりは、チーム内でお互いに仲良くしているようである。8名以上であることは、ホストに多くの負担をかけることになる。(TSIEでは原則として、派遣人数は6名までと決めています。)

(A) 8名がおそらく平均的な2学級に溶け込むのに派遣団員の最大数である。それ以上だと、クラスや教師にとって異常な状況を作り出してしまう。

(B) 買い物や観光に2台の自家用車があればよい。

(C) 少人数グループなら、夕食パーティを準備しやすいし、より扱いやすい。

たとえ多人数のグループに教育的な旅行経験を供給することが望まれていても、ISSEパートナーシップの基準は、「何がホストの学校に一番いいことか?」でなければならない。

10~12歳を派遣団として選考するべきである。(TSIEでは、派遣団は5・6年生から選考と決めている。参加費は年齢にかかわらず同額である。)なぜなら、うまく適応しやすく、それより若い児童よりかなり自主的であり、成熟している。(9歳以下は認められない)。いくつかの国(小中一貫教育の学校)では、派遣団として年齢の高い子どもを選びたがる傾向がある。10~12歳は他国の文化の中で、教養が十分でなく擁護に手がかかるので。しかしながら、ISSEが10~12歳という年齢を主体としたプログラムとして創立され、すべての国のホストしたことのある学校から、この年齢の派遣団が「ちょうど良い」と報告されている。

対象となる児童とその両親に、ISSEの情報を送付するか、公開会議で渡すなどして、ISSEのプログラムを知ってもらう必要がある。どのように学校がこの企画の資金繰りをするかにもよるが、

(1)両親が旅費の一部又は全額負担に応じる

(2)学校か地域が旅行費用を払う

どちらにしても、応募資格は該当年齢の全ての子供にある。

児童を選ぶのにいろんな方法が考えられる。ある国の学校では4年生のときから考慮に入れ、最終的に5年生で派遣団を選抜している。遠足や集会、授業中は、教師が応募してきた子の心構えや態度を観ることができる機会である。教師らは最も適した子どもを「選考」し、校長が両親と面会し、旅費が払えるかを話し合った後、最終決定をする。選抜された子がなんらかの理由により辞退しなければならなくなったら、補欠の子が選ばれる。他の方法では、両親の旅費の支払能力にかかわらず、関心を示す児童に申し込みを許可する。申し込み用紙は、3つの部分からなる。はじめは児童が書き込み、つぎに両親が記入、最後に担任の教師により記入される。応募者に関する率直で客観的な意見を記入する(応募者には見せない)。それからISSE委員会は、適していると思われる応募者とその両親を面接する。その面接後、派遣団と補欠の最終決定をする。

理想的なISSE大使(派遣団)は、適応性があり、礼儀正しく、敬意を表することができ、人格円満な子で、熱心で、積極的な児童であることが望ましい。勉強のできる子が良い派遣生になるかもしれないが、成績優秀なだけではよい代表になれない。どの派遣団にとっても、陽気で、意欲的、友好的でのびのびとした子どもが、望ましい。社交性には欠けるが、性格の強さ、感受性を持っているかもしれないので、第一印象でおとなしい子を見逃さないように。選ばれた児童は、自信を持ってISSEに積極的に関わるべきである。相手校の国へ行ったことがない子(少なくとも長く滞在したことがない)を選ぶことが、大切である。

引率者として選ばれた人は、チームの引率としての役割を果たすだけでなく、派遣校の教師の代表として、相手校で有効的な活動をしなければならない。引率者は、ホームシック、軽率なふるまい、荷物の紛失、相手校で楽しく興味深いことを教えるなど、すべての状況を処理できなければならない。ある学校では、相手校へ派遣中の教師の代理やその給料を支払わないところもあります。引率者を選出するのに、こういったことを明らかにしておくことが大切である。

引率者は、委員会又は校長により選出される。学校の教師すべてに資格がある。大きな学校の境遇では、希望者に応募用紙に記入してもらうのが重要である。そうすれば、ISSEの委員は、それぞれの応募者の情報を把握することができる。ISSEについて熱心なことと、相手校の簡単な母国語を理解できる事の両方が重要である。そして、子どもを愛せる人、教えることや他の国々に興味がある人が、良い引率者になれる。教師が引率者として確保できなければ、教師以外の人(代理教師、図書館員、児童や学校の仕事を知っている人員)が考えられる。引率者は、相手校のクラスで歌やダンス、ゲーム、自国の文化などを教えることができて、帰国後、学校や地域に派遣団の経験したことを伝える。

4 派遣生と家族のための指導(オリエンテーション)

ホストファミリー、派遣生、引率者の選考後、基本的なオリエンテーションのミーティングを、この児童、両親ら、かかわる方々のために開催する。それぞれへの主要なメッセージは、

● ISSEプログラムは、パートナーの両校の全児童のために、学校のカリキュラムの一部として組織されている。

だから、派遣団、ホストそれぞれができるだけ意味のあるパートナーシップを築くため協力しあう責任がある。

● 派遣団の目的は、相手校でできるだけたくさんの児童と友好的な関係をもつことである。

● ホストの課題は、派遣生にできるだけ暖かく援助してあげられるように「家庭的な雰囲 気」をつくる事である。そうすれば、派遣生は、たやすく元気に彼らの使命をはたすことができるだろう。

もちろん、派遣団、ホストとも、ISSEの仕事をこなしたとき、すばらしい経験を得るだろう。この体験が、大切な仕事をした人への羨望的ごほうびとなる。この事に注意を向けさせて、なぜなら、人が生きていくということは、いつも自分たちが望むようにはならないし、「重要な仕事」はいつもたやすいわけではない。

この最初のミーティングで、基本的にするべき様々な事がある。

(1) 派遣生の各親にISSEのフォームNo.3,4.9,11,12,13(フォームのページ参照)を渡し、それぞれ期日までに記入し、提出するように依頼する。

(2) 引率者(TSIEでは、委員会)は、フォームNo.6を記入するために派遣団のチームの子と個別に面会するように手配する。受け入れ側教師または親が、ホストする児童と同様のことをする。

(3) 各家族は、両親の名前と電話番号の入った全派遣団とホストの住所録を受け取る。これには、引率者とコーディネーターまたは相手校の住所、電話番号と派遣・受け入れ時期なども含まれる。

このミーティングの重要な点は、引率者とコーディネーターとともに派遣団とその家族が知り合いになることであり、写真を撮ることもあるかもしれない。そしてISSEとプログラムについて話し合う。

さらにオリエンテーションのミーティングを、ホストと派遣団のためにそれぞれ開催する。ホストは予定される派遣団に何をしてあげられるか、派遣団の国の習慣、どうしたら快適に感じてもらうかを、学ぶ必要がある。派遣団は、カルチャーショーなどを計画し、学習し、練習する。

カルチャーショー(派遣でとても大切な部分)の予定表をつくる引率者と派遣生は、特別な場合のユニフォームのようなものを用意するかどうかを決めたり、相手校とホストファミリーへの贈り物は何が良いかを話し合う。ホストとその家族らは、空港での出迎えを計画し、学校で掲示する「ウェルカム・歓迎!」の看板を作成し、相手校から来る派遣団との遠足や旅のグループを決める。ホストはまた、思いやりがあり、気配りの効くホストになるための課題や、どうしたら派遣団に快適に感じてもらえるかを話し合わなければならない。

この時期に、派遣生とホストファミリーがいかに努力しても、うまく合わないと予想される場合は、派遣側の引率者とホスト側のコーディネーターは、派遣生を他の家族に配置することが賢明と決断しても良い。このことが起きても、「非難」しないようにする。それより、相性が合わないなら、派遣団に楽しんでよい活動をしてもらう最良の機会を与えるためには、ホストを交代するのも良いであろう。この事を、派遣団到着前に話し合いをしたなら、変更があっても、関わるホストファミリーにとってあまり不快なこととはならないだろう。

教師とホストの親と共に活動するホストコーディネーターは、いつ派遣団が各クラスを訪問するか、集会がいつ開かれるか、遠足がいつあるか、学校以外の時間(夕方、午後、週末)に集まることがあるかを知らせるために、日程表を作成する。これらのすべてを派遣団到着前に、派遣団の引率者に伝え、なにか変更する必要があるか再吟味する。予定をたくさん立てすぎないように、そうすればホストファミリーが、親戚に会ったり、近所との活動に参加したり、もしかしたら結婚式に出席したりと、派遣生とホストファミリーだけで過ごす時間をとることができる。

5 コミュニケーション 派遣準備

相手校との連絡は絶対必要で、できるだけはやく通信を始めるべきである(たいてい派遣の2~3か月前から)。ためらわず、すぐに始めること。引率者と派遣生は、引率者が親と相談し、旅の準備をする会議の予定をたてる。これらの会議は重要なので、全員の完全の出席を力説する。これらの会議において、派遣団は、次のことを行う。

(1) いろいろな教室や集会でのプログラム(カルチャーショー)の準備。

(2) お互いによく知り合う。

(3) ホストの学校やホストファミリーへのスクラップブックやお土産を計画。(お土産は素朴で、心のこもったものがお勧めである。)

派遣団が計画しなければならない最も大切なプログラムは、受け入れ校で1回以上の集会で行われるカルチャーショーである。この企画は、楽しくて教育的で簡素であるべきである。受け入れ校の児童が、授業で学習した方が良い事を盛り込みすぎないことである。多くの動きがあり、長さは、20~30分以内にする。歌、ゲーム、物語、スライド、寸劇、ダンスを取り混ぜると良い。簡素なものにし、でもうまく進むように練習をする。(もし、スライド映写機かテープレコーダーを使用する予定なら、受け入れ校がこの設備を持っているとは限らないので、事前にチェックする。

引率者は、旅行中書類、パスポート、ビザ、航空券、荷物の引換券など全てを携帯する。お金も引率者が保管しておくことを勧める。派遣生の家族は、引率者が携帯する緊急時の費用を平等に負担する。もし使わなければ、そのお金は帰国したらその家族に返却する。

子どもが持っていく小遣いの額は、学校が決める。ISSEは、一人当たり200ドルを超えないように提案する。ホストの親(その子どもたちも)は、たびたび受け入れている子が使う額に、びっくりしている。これは、その子が代表する国の非常に悪い印象を与える。引率者は、「買い物用のお金」を預かる責任を持ち、必要なときのみ渡すようにする。親やともだちは、空港で「特別な」お金を派遣児童に与えないようにする。

パスポートやビザは、できるだけ早く申請する。引率者(TSIEでは、各実行委員会)は、正しい手続き方法を調べて、親に知らせる。各家族は、訪問する国は予防接種が必要かどうか、内科医に相談する。引率者は、保健担当とともにしっかりチェックをする。国により、両親が自分の子どもが引率者と共に旅行するのを許可するという、公証人の認証を受けた証書を要求している。この許可書はISSEフォームに、引率者がいつでも有効な「法的代理人としての同伴者」として加える。これについては、旅行代理店が適切な助言をできるだろう。

外国での水や食物が、旅行者にときどきおなかの具合を悪くさせるので、引率者(TSIEでは、各自常備薬を持参している)は、胃腸風邪に備えて有効な薬を持参すべきである派遣団は、ホストファミリーの家庭で出してくれる食物を食べている場合や、家庭から離れた場合は気をつけて食べれば、この問題は起こらないだろう。

派遣団の旅行の手配は、時には学校が行い、時には引率者に任せる(TSIEでは、各実行委員会が行う)。フライト時間の予定を立てる前に、明確な日にちを相手校と必ず確認すること。すべての派遣団員は、非常時の場合(アルゼンチンに行くのに荷物がメキシコに行った場合など)に備えて着替えをひとそろえ機内手荷物にいれる。手荷物バッグは、ISSEグループに、もし旅行代理店がISSEの目的に気がつけば、寄付してくれる場合もあるかも。旅行に出発する前に、ある派遣団の引率者は派遣児童をよく理解するために、週末を共に過ごしたり、キャンプ、観光、水泳、グループ全体が気に入るものはなんでもやってみている。これはチーム全体が互いに大人も子どもも知り合うのに役に立つ。引率者は、自国にいる時や派遣中でも気分を盛り上げ、よい関係を築くための努力をする。積極的で柔軟的に行動し、落ち着くこと・しっかりすること。自国同様の生活様式を期待しないように、でもどんなものにも意欲的で、対応できるように準備する。

引率者は、ISSE交流中の写真を撮り、帰国後、報告発表する責任があるISSE委員会がこのフィルムを用意し、現像焼き増しの代金を支払うべきで、永久保存でCDを保管する。引率者と児童は、派遣期間中は日誌を毎日つける。その中の情報は、帰国後の報告書や報告会で非常に役に立つ。日誌は、ホストの子どもが宿題をする間に書くのが一番望ましい。しかし、ホストの子に宿題がなくても、この価値のある日誌をつけるために、特別な時間を確保しておく。

相手校へ到着時、引率者は派遣団が無事に着いたことを電話又はEメールで報告すること相手とのやり取りで送った手紙や電報が確実に着くものと思ってはいけない。しばらく時間がたっても、受け取った返事がなければ、電話で計画の確認をすること。いつも航空郵便を使用のこと。

手紙の返事は敏速に。今後の参照のために、全往復書簡のコピーを保存する。ひとりの人が全ての事務連絡をする場合は、誤解の可能性も少なく、相手校とより簡潔に統制の取れた関係を築けるだろう。

ISSEフォームの申請書(No.1)、学校概要(No.1B)、まず手始めに(No.2)、責任免除(No.3,4)と、学校参加費と登録料(アメリカ合衆国の学校のみ)を、最初の派遣が行われる前に、すみやかにISSE国際本部事務局に送付しなければならない。帰国後の報告書(No.5)は、受け入れ、派遣後2週間以内に本部事務局に送付しなければならない。国を代表するISSEコーディネーターのいる国は、各学校はその国のコーディネーターに、相手校との計画に関する基本的な連絡内容の写しを送付しなければならない。

選考が完了しだいすぐに、経歴情報のフォーム(No.6,7,8)(ホスト、派遣団員双方から写真や紹介文とともに)を相手校に送付する。相手校とできる限りしっかり連絡を取り続ける。旅行日時、予想される派遣団の人数、派遣中に合同でする計画、集会での必要備品などについて。誤解を無くすため少なくとも一回は電話で、それぞれ受入・派遣する前にしっかり確認する。もし、通信が非常に困難なようなら、国際本部事務局又は自国のコーディネーターの助力を得て調べる。

児童が自宅を離れている間(派遣中)、派遣児童とその親は電話連絡しないように強く勧めるそのような電話は、ホームシックを起こしやすいし、その後何度もかけたくなってしまう。これには、Facebook、Skyping、ほか直接連絡可能なものを含むホスト国に到着したら携帯電話、iPadsなどすべて回収することは合理的なことである。ホストファミリーは、ゲストがした長距離電話の料金を払う必要は決してない。代わりにEメールの方が望ましい。(TSIEでは電話は禁止している。海外からの派遣団は到着1週間後親との電話を一度のみ許可しているところもある。)

飛行機の予約をするときは、派遣するのに都合のよい日付を、受け入れ校の明確な確証を得るまで待つ

6 引率者

選考後、派遣団の児童の引率者として選ばれた人は、引率経験者やISSE委員会のメンバーと面会する。義務と責任の全説明を受ける。引率者は、ISSEガイドラインとISSEのこのハンドブックの「するべきこと、してはいけないこと」をしっかりと勉強しなければならない。

はじめに派遣団のリーダーとして自覚し、児童と親から尊敬と信頼を得ることが大切である。引率者は、派遣団の親にわかりやすく説明する。荷物、服装、旅行計画、パスポートとビザ、健康調査フォーム(ISSEのフォームNo.11,12,13参照)などについて。

電話やメール連絡リストを作成すると、各親に連絡できるので役に立つ。大切な情報は引率者が直接各親へ伝える。なぜなら、児童は伝えることを忘れてしまうかもしれないので。また、引率者は派遣中に少なくても1回は、各派遣児童の家族、又は学校にEメールする。引率者は、帰国1週間前に、帰りの航空券の確認をする。

引率者は、常に派遣の基本的なISSEの目的を心に留め置く。その目的は、受け入れ校のどのクラスの児童とも一緒に過ごすこと、そして派遣団とホストの児童が学級でできるだけより友好的に直接ふれあいができるようにする。そのために、歌、ダンス、ゲーム、寸劇などを慎重に計画・決定し、そしてこれを学ぶ。特に言語の壁を越える方法として、パントマイムの寸劇は、素敵なアイデアである。派遣団によっては出発の前に、自分の学校の各学年に行き、派遣旅行について話し合い、受け入れ校にいる間に、派遣団にどんな企画をしてもらいたいのか質問している。また、彼らはどんな歌やゲームが一番好きかたずねている。そうすることによって相手校で同じ年齢のクラスでそれらを教えることができる。たとえば、1年生は外国ではどんなペットや他の動物が共通か知りたいと言ってくるかもしれない、また、4年生からは相手校の同年の児童に配ってくれるようにと、文通の手紙をくれるかもしれない。そして帰国後、各クラスに何が好評だったかを報告できる。

引率者は、相手校の教師と共に学び、考えを分け合い、帰国後、自分の体験したことを、同僚の教師と共有できるすばらしい機会を持てる。日誌をつけたり、これらの好機のために準備することは、やりがいのある仕事である。

7 ホストの児童と家族の責任

ISSEの創立者ドリス・アレン博士は、「ISSEの全体の目的は、子どもに外国の児童と友好関係を築くのを手助けすることである。」と言っている。ホストの児童と家族は、ISSEの基本的忠告に従ってください。それは、計画を立てすぎない、融通の利く計画を立てる、派遣団と楽しむ!である派遣団と打ち合わせ後、ホストファミリー・オリエンテーション会議をいっしょに住んでいる兄弟、姉妹、親戚を含めたホストファミリー全員のために開催する。児童に関する情報のフォーム(No.6,7)を配布し、派遣生歓迎の手紙と家族紹介記入し、組み合わされた各派遣生に送付する。各派遣生の児童に関する情報のフォーム(No.6,7)は、相手校より送付されるので、ホスト校(TSIEは、実行委員会)が、ホストと派遣団の組み合わせマッチングをする。ホストファミリーの責任をこの会議で概略説明し、その後の会議で見直し、最終プランの確認をする。

またこの会議で、ホストが派遣生を迎えるに当たり、気になる心配事について話し合う。たとえば、派遣生にとってホストの食べ物、食事回数や時間、習慣に慣れるのに、初めは困難かもしれないとか、忍耐がホストファミリーにとても重要であるとか、ホスト児童が自分の学校の友達とだけ何かしたいときでも、派遣生とともにいるように促すなど。ホストファミリーは、派遣生の名前と住所(email)がわかりしだい、家族同士の通信を開始する。通信の開始は早ければ早いほど良い。

派遣団の児童と引率者は、約4週間の派遣中の間、ISSEホストファミリーより宿泊所と食事を提供される。派遣団が、手紙連絡等の開始より家族の一員であると感じられるように努力する。ホストファミリーは、決して派遣団がホストの言葉を話せると思わない事。ほとんどの派遣団は英語を話すが、事前にはどのくらいの程度か分からない。手話、笑顔および友好的なジェスチャーを使う準備をすること。また、派遣団の国の歴史、言葉について何を学ぶことができるか、考え学ぶ努力をする。少しでも彼らの言葉を話すと喜ばれるであろう。

用意される寝室は、家庭により異なる。ホストは派遣生と部屋を共有するかもしれないし、共有か個室かを選べるかもしれない。ほとんどの学校では、ホストファミリーに、家事仕事を派遣生が手伝いたい時は、手伝えるようにと依頼している。ほとんどの子は、楽しんで手伝うが、部屋と食事のための「仕事」として期待しないようにする。

ホストファミリーは、できるだけ普段どおりの生活をすること。ホストも派遣生も娯楽がたえず続くと望まないようにする。派遣団は、頻繁な買い物や観光などより、普段の毎日の家族の行動を楽しんでいるようである。ホストは、もし派遣生が特別に興味を示すようなものがあれば見つけて、できれば便宜をはかる。でもこれは、毎日特別な行動をしろという意味ではない。

もし派遣生がホームシックになったら、おもしろいことや注意を引くことをさせることが大切である。たとえば、ホストの子に大好きな食べ物の準備を手伝わせたり、ゲームや音楽等で友達を作れるようにする。ホームシックが続くようなら、引率者と連絡をとる。普通は、はじめの1週間は早く過ぎるし、ホームシックもすぐに消える。児童の家族への電話は思いとどまらせるようにする。電話してもおそらく問題を長引かせるだけと思われる。

ホストには、派遣生・引率者のために特別なものを調理するのではなく、いつもどおりの食事を支度するように勧める。ほとんどの子は、食べ物の変化にすぐ適応できる。もし問題が起これば、引率者は代わりの食べ物を提案するであろう。菜食主義者を迎えたなら、簡単なサラダ、野菜の蒸し焼き、ピザなど、どんな料理でもその人にはご馳走になる。

ほとんどの学校は、ホストファミリーに、派遣生にはホストの家から長距離電話をさせないようにと通知する。緊急の場合、引率者に相談し、電話する状況かどうか決めるように頼む。ほとんどの場合、Eメールが電話の代わりによい方法である。

教会への参列は、個々の家族にまかせる。普段教会に行っている家族は、派遣生を連れて行きたいと思うであろうし、派遣生もいっしょに行くだろう。もし派遣生が自宅にいたいようなら、できれば、両親どちらかが子どもと残り、何かいっしょにすると良いだろう。他方、教会に行かない家族の場合もある。また派遣生が他の信仰でその信仰の教会に行きたい場合、ホストは子どもが快適に感じるようにとその教会へ行く手配をしてもよい。

派遣生・引率者が滞在中、ホストファミリーは日誌をつけるようにする。 特に自分の子が宿題をしている間に、派遣生にも日誌をつけるように勧める.

ホスト児童にISSEバッジまたは名札を与え、派遣団滞在中、着けさせると、他の児童に誰がISSEのホストであるか知らせられるし、学校に派遣団が来ていることをみんなにわかってもらえる。ほとんどの派遣団は、買い物のためのお金を持参している。引率者は、普段はこのお金を預かり、必要なとき渡す。ホストファミリーは、派遣生におみやげ購入の案内をするべきだが、ホストが適当だと思ったものを強制的に買わせない。みんなでいっしょに考えよう

全部のホスト児童と派遣団がすぐに友達になれるとは思わないこと。ホストは、愛想が良く、親切でなければならないし、派遣団が歓迎されて喜ばれていると感ずるようにしなければならない。柔軟性がとてもたいせつホストは、受け入れている間は自分の国を代表していることを自覚し、できるだけ良い印象を与える。

到着前に、ホストの親は、派遣団といっしょにできるいろんな事を打ち合わせる。引率者に、食事時に各派遣団員の家庭を訪問してもらう予定を立てる。ときには、これらの行事のために派遣団全員を招待したりする。ときには引率者のみのときもある。派遣団が到着後、初めの日にパーティがよく開かれる。これは、全ホスト家族を含んで、ホストの家での打ち解けた集いでもよい。通常いくつかのグループでの行事が計画される。ピクニック、持ち寄り夕食会、小旅行、地域の会合への訪問など。これらは週末や放課後、派遣団の仲間と会う機会ができるし、派遣団にホストの友達や文化、生活様式を紹介できる。

派遣生を決してひとりでほうっておかないように、ホストファミリーに指導をする。非常時に備えて、いつも大人がひとりは、いるようにする。交流の仲間または派遣団全員が関わらなければ、ホストの親が派遣生を連れて1~2時間のドライブにも出かけないように求めている学校もある。非常時に備えて、引率者は監視するために付き添う。派遣生は、家から離れている間、受けるかもしれないどんな災難でもすべてに、医療費の負担の責任がある。派遣団の親全員はこれに気を配り、事故または病気による費用を払うために、十分足りる非常時のお金を引率者に前もって渡しておく。ホストの親たちは、派遣団の医療費負担のプレッシャーを感じなくて良い。(以前もっとここに記されていたことが、何らかの理由で削除)

8 ホスト学校での派遣団の効果

ISSEプログラムの目的は、相手校より外交官を受け入れ、学校の各学級に訪問してもらう手配をする事である(第5項参照)。だから、ホストコーディネーターと派遣団引率者は、派遣団のチームが積極的な方法で役に立つようにするために、ともにしっかりと密接に活動しなければならない。学校のスケジュールとホスト教師は、受け入れ中はできるだけ柔軟性をもつのが重要である。派遣団は、教育課程の一環として来ている。派遣団の活動予定があれば、通常の授業参加ではなく、派遣団がしてくれる仕事を、最優先しなければならない。

派遣団のための学校スケジュールは、派遣団が親しい関係を築くために、いろんな機会がもてるように、「遊び」と「勉強」のバランスをとる。このような機会を通して、ホスト教師と引率者は、共通の目標一致に到達する。多くの学校は、派遣団を始めの数日間、ホスト児童といっしょに学級に入れる予定をする。でも、言葉の壁があまりにも大きく、派遣団が一般教養の勉強を理解できなければ、他の計画を立てるべきである。とにかく、派遣団が学校でくつろげるようになったら、できるだけ多くの人々やクラスに関わるべきである。

学校は普通、ウェルカムとフェアウェル集会を公開で、ISSE参加者と親しくできるように開催する。両校ともこれらの集会に貢献する。学校での初日、派遣団は、ひとりひとりが心細く、打ち解けていくのに不安に思うであろう。ホスト児童は、これを予想し、放っておいて不安にさせないように。ある学校は、初日に派遣団にちょっとしたプレゼントをしている。例えばUSAの学校では、すぐに使用できるようなTシャツや体育用バッグなどを贈り物としている。このような行為は、打ち解けるのに役に立つし、後でおみやげとして大事にされるだろう。

教師と同様にホスト校の全児童も関わるために、各クラスがそれぞれの週に特別なISSE計画を立てる。ISSE掲示板がいくつかのグループにより提供されるかも。ホスト児童が派遣団の言語を公の場で学校全体に紹介したり、毎朝いろんなクラスで紹介する手つだいができるかもしれない。全学級は、受け入れ中、派遣団と会って話をする。派遣団は、ゲーム、歌、寸劇を用い、個々のクラス発表を、異なる学年で興味のレベルに合わせ披露する。ある学校は、午後に低学年に、午前中に高学年を訪問してもらっている。

コーディネーターは、毎週ホストの親とスケジュールの検討をし、どのようにいっているかを見る。学校が給食費を支払うところもあるが、ホストがこの費用を払う学校もある。これは、プログラムが開始される前にはっきりさせなければならない。

受入れ中、全児童にISSEプログラムに興味を持ってもらうため、派遣団にできるかぎり早めにカルチャーショーを披露してもらう。そうすれば、誰が派遣団か知ることができるし、思いやりをもたらし、ISSEに興味をもってもらえる。ホストコーディネーターと引率者は、毎日のようにクラス訪問がどれくらい効果的だったか、その先の訪問をもっと効果的にできるかを考える。引率者は、ほぼ派遣生といっしょにいるが、ときにはあるクラスで教えることもある。また引率者は、教師と打ち解けて話したり、他の学校を訪問したり、地域のグループと会ったりする時間をとる。

派遣団が、1~2の他校を訪問する計画をする。他の学校がどんなふうか見たいであろうし、他の学校にとってISSEの体験を味わってもらう良い方法である。訪問は、次の3つの部分を含む。

(1)数人の高学年生に、学校を案内させる。

(2)地域の児童と相互に影響し合えるクラスに、出席する。

(3)派遣団が、短い集会プログラムを上演する。

訪問は1~2時間でそれを超えないように。派遣団の児童と他の学校、双方が楽しめるものであるように、そして他の学校がISSEプログラムに参加する興味を持つようにする。そうすれば相手校を得ることができるかもしれない。

派遣団が自分の学校から持参した絵、地図などを飾れるように、部屋をひとつ提供できれば、交流の役に立つでしょう。おそらくこの部屋は1~2回以上のホスト校のクラスとのジョイントセッションの場所になる。また少なくとも派遣団が打ち合わせしたり、ノートやランチを置いておいたり、ミーティングを持つのに、小さな場所を提供するべきである。不規則な予定のために、派遣団が退屈したり、疲れるときがあるかもしれない。日記をつけたり、図書館に行くとかを提案する。時には、簡単な息抜きや、手紙を書くことも必要である。学校の親か地区の友人が付きそっての、ホスト児童と一緒に、又は別に地方の観光を手配してもよい。

受け入れ終了後、ホストファミリーにこのプログラムについて何らかの評価をして、感想を書いてもらうと、とても役に立つ。これらをISSEコーディネーターに渡し、ISSE委員会で反省する。

9 派遣団の責任

派遣生は、ISSE代表者として選ばれたことに大きな責任があると、認識していなければならない。良いふるまいが、ホストの家と同様に学校でも期待されている。出発前にこのふるまいをクラスで話し合うことが有効である。派遣団員は、ホストファミリーに感謝を表すことを恥ずかしがってはいけない。自分のベッドメイキングをし、必要なら洗濯をし、ホストの家を手伝う。適応性があり、つつしみぶかく、自発的に参加することがとても大切である。

引率者と派遣生の親は、派遣中の子どもの積極的な態度の重要性をしっかり教える。派遣生が、ホスト校での児童に与える印象は、一生残る。出発前に派遣団は、次のことを話し合っておく。

(1) 派遣中の携帯電話、iPadなど私用のための機器の使用禁止

派遣生の目的は ホスト児童とその文化と関わり学ぶことである。

(2) 集団によるいじめ、しっと、異なる文化の中でいかにうまく対応するか。

(3) バスの中や教室での決まりを守ることの大切さ。

(4) ホームシックの可能性と対処する方法。

(5) 思いやりや「最良」のマナーが、どれだけみんなにいい感じを与えることができるか。

派遣団の引率者とホスト側責任者は、ホストの国へ到着時に個人的機器の回収をし、自国への帰国の時に返却する計画をした方がよい。

出発前の数か月からの、毎週の打ち合わせが引率者と派遣児童にとって、とても大切である。児童は、グループとして結束して参加する方法を学ぶ。親は、関われるようになるし、引率者と知り合いになれる。

ある派遣団は、ISSEバッジのついた旅行のためのユニフォームとして、学校の制服がある。他のある派遣団は、旅行中(時にはプログラム=カルチャーショーのときなど)に着用するISSEのブレザー又はベストがある。また、まったくユニフォームのないところもある。ユニフォームを着るかどうかの決定は、各学校の裁量による。ISSEのバッジやワッペンは、他の児童に誰が代表者か知らせられるし、またISSEへの興味を広められるので有効である。

受け入れ校での集会やクラスでの発表の計画は、簡単で楽しく興味深い構成(普通30分以内)にするのが、賢い方法である。何が楽しいのか想定する。派遣児童は、プログラムを熱心に、態度よく発表する。練習プログラムは、親に見せたり、派遣団の学校で披露する。

派遣中、ほとんどの学校は、受け入れ校へおみやげを渡している。たいてい、本、地図、旗を提供している。いろんなクラスからの、手紙、絵画、彼ら自身の児童の話、地域や自国についての報告書を贈っている学校もある。スクラップブックやちょっとしたコインと切手の収集したものも、興味深い内容である。

派遣児童は、受け入れ校で気持ちよく信頼を受けられるように、準備しなければならない。帰国後、児童は、いつもどおりの学校生活に復帰しなければならない。引率者は、この変化がスムーズに行くように手助けする必要があるかもしれない。

親たちに、派遣生の出発10日から2週間前に自分の子宛に手紙を書くように助言する。そうすれば到着時に手紙を受け取れる。まさにこの新しい経験の始まりのときに児童が自宅からの便りを手にする。そのような短い手紙が、安心感を与える。代わりに1通のEメールでもよい。(TSIEでは、過去の経験上ホームシックを招く場合があったので、勧めていない。)

派遣団が、自分の学校のクラスから文通の手紙を持っていけば、ISSEを広く知ってもらえる。相手校にいる間、そこの児童に返事を書いてもらい、持って帰れるようにする。

派遣生は引率者と共に派遣中にその国で何をしているかを写真を添えて母校にメールしたり、ブログの更新をする。その方法は、派遣団が帰国した時、母校の人はすでに何をしていたのかをある程度知っていることになる。また、派遣団はISSEのウェブページへ体験談と写真を共有するために投稿することも大切である。

ホスト児童が宿題で忙しいとき、派遣生は日記を書いたり、派遣されている国のことをもっと学ぶ。自宅で読むと退屈なその国に関する社会科の本が、その国にいる間に読むと、もっと興味深いものになる派遣生に海外滞在中通常の授業の宿題をこなせると期待しないように。

派遣生は、自分の学校集会で帰国報告をする。その報告会では、学んできたゲーム、歌、ダンスがあり、相手校、教室、ホストの家、など学んだことの写真を入れても良い。帰国報告会がうまくいけば、とても役に立つものになる。

10 公との関係

新聞やラジオ、テレビの報道は、ISSEプログラムを地域の人々に知ってもらうのに、重要な意味を持つ。国または州単位報道より、地域の日刊や週刊ニュース報道の方が学校やISSE全体にとってより効果的である。ある学校は、新聞の切り抜き、スナップ写真、それぞれの仲間からの思い出のものを他の人が見ることのできるようにスクラップブックにまとめている。そうすれば、ひとつの「ISSE国際・学校と学校の経験」の状況を共有できる。

ISSEの目的は、世界中の人びとに、まだ子どものうちに、外国の仲間に気づかせ理解しあうことを手助けする事なので、より多くの国の学校がISSEネットワークについて聞いたり、加わることが大切である。参加校がISSEプログラムを広めるために最良で簡単な方法のひとつは、雑誌、新聞、ラジオ、テレビを利用することである。派遣のチームが相手校へ訪問の前後や、相手校の派遣生を受け入れているときには、メディアに連絡する。もし、ISSEがメディアの報告や、親の間、他の学校でうまく公表されると、多くの人が国際交流に興味を持つようになるだろう。

注意すべき重要なこと:メディアの代表者と話すときには、ISSEの目的は、学校の全児童のために国際的な接触と経験の場を提供するということを強調する。そうでなければ、報道者は、彼らの注意をまずホストや派遣に選ばれたほんの一部の子に向けやすい。この誤った報道は、学校や地域の人にISSEプログラムは、ほんの一部の人にだけのために組織されていると思われやすい。このようなことがあると、人は援助するのをためらってしまう。たとえば、派遣生と低学年の児童たちが教室でいっしょに撮った写真や、全校集会での写真を渡すようにする。派遣団とホストだけの写真を見せることは、「自然」ではあるがISSEの目的とは違った印象を与えてしまう。

11 フォローアップ:追跡

各ISSEのパートナーシップの評価は、ISSE校とISSEプログラム全体にとり貴重なものになる。アンケートを各クラスの担任や保護者、派遣団、ホスト児童とその親、派遣団のプログラムに係わった地域の人達に手渡す。幅広いグループへの調査が今後の活動に役に立つものになる。このフィードバックから、プログラムがどのような効果があったか、またより効果的にするには何をすべきか、改善点は何かを知ることができる。

多くの学校は、ISSEに積極的に関わっている最中の、児童や家族のリストを作成している。これらの人々全員が、ISSEに継続的に活動しないかもしれないが、いろんな方法でアドバイスや協力してもらう。年1回の懇親会(アメリカでは持ち寄り夕食会)を、最近のパートナーシップや派遣の報告を聞くために開いている学校もある。これは、ISSEでの友情を確認しあったり、ISSEを継続させていくのにすばらしい機会である。

12 資金

ISSEプログラムの資金は、理想的には、学校全体への教育課程の一部なので各学校の予算に組み入れられるとよい。航空運賃、ISSE参加料、その他雑費が必要である。それぞれの国や学校の状況によるが、いろんな資金繰りの方法がある。

● 地域で、すべての支出のために十分な資金を調達できれば、親の支払能力にかかわらず、10歳から12歳のどんな子も派遣生として応募できる。いくつか資金調達の方法として、キャンディーや花、食べ物を売ったり、自転車大会、スペル大会の開催、不用品バザーや資源回収、ラッフル(くじ、慈善資金集め)等がある。

● 学校は、状況によっては、いくらかお金を提供する。親は、子どもの必要な費用を払い、学校によっては引率者の費用を分担する場合もある。

● 学校は、親が全額旅費を払える家族、または奨学金等の援助を受けられる家族からのみ、派遣団を選ぶ。

● ほとんどの学校は、(a)現在、150ドルのISSE学校参加費、(b)代用教師への支払い、(c)引率者する教師へ通常の給料の支払いをする。

この目的のための資金繰りは大変だが、ほかの方法で出費をカバーする必要がある。カリキュラムの下、学校の予算でカバーされる日が来るまでみんなで協力する。

13 ISSEガイドライン、フォーム

ISSEのすべての内容はホームページ http://www.isseonline.com で知ることができる。また、「必要なISSEフォーム」もここのフォームのページからプリントアウトして使用する。参加校は利用できる。