名古屋地区NLPセミナー

自然言語処理(Natural Language Processing)に関するインフォーマルなセミナーです。

どなたでも参加できます。申し込みは不要です。直接、会場にお越し下さい。

発表者も随時、募集しています。

2023年度の開催予定

第73回 12月19日(火曜日) 15:00-18:00@オークマ工作機械工学館202講義室 (クローズド開催)

恒例の学生発表会


2023年度の記録

第72回 12月12日(火曜日) 17:00-18:30@名古屋大学IB電子情報館中棟013講義室

多言語処理の研究動向とアメリカでの博士課程を終えて 

藤沼祥成 (AWS AI Labs)

私が研究を開始した2012年から今年にいたるまで、多言語処理を念頭においた様々な論文が発表されました。特に近年、言語モデルの研究がより盛んになってきましたが、英語以外の言語ではどのような状況にあるのでしょうか。また、それらの研究に従事している最中に複数の論文を投稿・査読し、どのような知見として得たのか。本発表の前半では、多言語処理研究の動向を私が関わった論文を交えて紹介し、後半では多言処理研究に従事して得た知見、および日本とアメリカでの修士・博士課程を通じて得た反省・知見について議論します。

 参加者:20名

第71回 11月27日(月曜日) 17:00-18:30名古屋大学IB電子情報館中棟015講義室

AI・自然言語処理、激動の五年間ー大規模言語モデルとKotoba Technologiesの現在、そして未来ー

小島 熙之 (Kotoba Technologies, Inc)、笠井 淳吾 (Kotoba Technologies, Inc / Toyota Technological Institute at Chicago、オンライン)

私たちがアメリカの博士課程に在籍した期間は、まさに激動の5年間でした。ディープラーニングが機械翻訳などNLPに与えた影響も束の間、ELMo、BERTに始まり、GPT-2、GPT-3を経て、ChatGPT、大規模言語モデルの時代になりました。一体我々は何を学んだのでしょうか?これからどのような未来を創っていきたいのでしょうか?今回は、弊社Kotoba Technologiesが昨年立ち上げたGPT富岳、社会実装プロジェクトにも触れながら、私たちが考える自然言語処理の未来と希望を語れればと思います。

参加者:31名

第70回 7月3日(月曜日) 17:00-18:30@名古屋大学IB電子情報館中棟015講義室

文書要約タスクの評価指標の現状と課題

鴨井 遼 (Penn State University)

言語モデルは飛躍的な発展を遂げているが、生成される文には依然として様々な誤りが含まれている。この問題に対処する方法のひとつとして、評価指標を用いて誤りを検出することが考えられる。言語生成タスクの評価指標については数多くの研究が発表されているが、人間による評価を代替できるほどの性能は達成されておらず、いくつかの課題が残されている。本発表では特に文書要約タスクの評価指標に焦点を当て、近年の研究を紹介するほかに、我々の研究を中心に解釈可能性や入出力が長い文書の場合における課題を議論する。

関連論文:Ryo Kamoi, Tanya Goyal, Greg Durrett. 2023. Shortcomings of Question Answering Based Factuality Frameworks for Error Localization. EACL.

参加者:18名

第696月12日(曜日) 17:00-18:00@名古屋大学IB電子情報館中棟015講義室

状況に即した対話応答エンジンの実現に向けて

大谷 直樹 (Carnegie Mellon University)

数多くの対話データセットの構築により、対話システムの性能は飛躍的に向上している。しかし、一般的に使用されているデータセットの多くは、会話が繰り広げられている状況に関する情報をほとんど、あるいは全く含んでいない。その結果、発話に対する望ましい応答がしばしば定まらず、システムの開発・評価において問題が生じている。そこで我々は状況の短い記述に紐づいた対話事例をクラウドソーシングを介して収集し、新しいデータセットを構築した。また、このデータセット上で既存の応答システムを評価したところ、ニューラルネットベースのシステムは追加情報をよく考慮できる一方で、無関係の情報にミスリードされ得ることがわかった。本発表はデータセットのモチベーションと構築方法を簡単に紹介し、実験から得られた知見と今後の展望について議論する。

関連論文: Naoki Otani, Jun Araki, HyeongSik Kim, and Eduard Hovy. 2023. A Textual Dataset for Situated Proactive Response Selection. ACL (To appear), Naoki Otani, Jun Araki, HyeongSik Kim, and Eduard Hovy. 2023. On the Underspecification of Situations in Open-domain Conversational Datasets. NLP4ConvAI workshop (To appear).

参加者:36

名古屋地区NLPセミナー

主催:価値創造研究センター(自然言語処理グループ)

セミナー代表世話人:佐藤理史(名古屋大学)、佐々木裕(豊田工業大学)

問い合わせ先:  takedasu (*) i.nagoya-u.ac.jp    (*=@)