ゼミ
研究領域
マーケティング
マーケティングとは、顧客にとって価値のある交換を創造し自然とモノが売れる仕組みを作ることです。
なぜA社ではなくB社の製品が売れているのか、同じ業界に属する企業にもかかわらず、異なるチャネル形態を選択するのはなぜか、あの広告は本当に有効か、などなど。マーケティングに関する研究テーマは意外にも身近なところに転がっています。
白石ゼミでは、マーケティングを巡る現象について、原因と結果の関係(因果関係)を探究することを目指します。因果関係を解明することによって、企業や自治体に何らかを提言することが期待できます。たとえば、高い満足に至った観光客は、その地域に再来訪したり、肯定的なクチコミを発信したりしてくれるはずです。もし高い顧客満足に至った原因を特定することができれば、企業や自治体はその知見を使って観光客を増やすことができるかもしれません。あくまでも因果関係の探究が目的であって、提案・予測は副産物であることに注意してください。
研究方法
実証研究
多変量解析を用いた「仮説検証型の実証研究」を行います。実証研究とは、現実の問題について、なぜそれが生じているのかを説明する仮説をたてて、データを集めて、その仮説が正しいかどうかをチェックするタイプの研究です。
多変量解析はゼロから指導しますし、難しい数式も使いません。数字・数学が死ぬほど嫌いで見たくもないという人にとっては厳しいかもしれませんが、手を動かしているうちに覚えてしまうと思います。
回帰分析(OLS、ロジットモデル、パネルデータ分析)、t検定、カイ二乗検定、分散分析、因子分析、クラスター分析、構造方程式モデリングなどの分析技法を扱います。
ゼミ活動の概要
理論
マーケティング戦略を策定したり、現実を説明するオリジナルの仮説を構築したりできるようになるには、理論やフレームワークを身につけなくてはなりません。そこで、まずはマーケティングの理論やフレームワークをインプットします。3年前期では、テキストや論文を輪読したり、テキストを要約してレポートを提出したりしながら、集中的に知識をインプットします。
実証
オリジナルの仮説を構築したら、それが現実に当てはまるかどうかを確かめます。回帰分析(OLS、ロジットモデル、パネルデータ分析)、t検定、分散分析、カイ二乗検定、因子分析、構造方程式モデリングなどの分析手法を修得します。
3年前期は、毎週、1つの分析手法について、レクチャー→分析→レポート提出というサイクルを繰り返し、分析手法を身に着けます。背景知識(統計学など)は、ひとまず後回しにして、まずは手を動かして、データを分析し、アウトプット(分析結果)を正しく解釈できる力を身に着けます。
統計ソフトはR Studioを使います。フリーのソフトウェアなので、お金はかかりません。
ケースメソッド
マーケティングの理論やフレームワークをインプットしただけでは不十分です。それを自在に使いこなせるようにならなければなりません。STPや4Pなどを暗記するだけなら簡単です。いかにして、理論やツールを使いこなして、自分の頭でマーケティング戦略を策定できるか、その力が求められています。そのトレーニングに最適なのがケースメソッドです。ケースメソッドとは、現実の経営事例を教材として、その問題を分析し、インプットした知識(理論)を用いながら、解決策を考案する教育手法です。
その他
合同ゼミ、懇親会、夏合宿、企業調査などを行ったり、起業家講演会やアイデアソンに参加したりします。
ゼミ生の研究成果
卒業論文
小草真帆(2023)「移住広告の効果―宣伝文句の誇張が田園回帰に及ぼす影響―」
藤原浩高(2021)「どのような地域資源が観光消費を喚起するのか?都道府県別パネルデータによる実証分析」
椿 真衣(2021)「消費者は本当に熱望集団に関連したブランドを高く評価するのか?」
今城鮎里(2020)「テレビCMへの反復露出がブランド・カテゴライゼーションに及ぼす影響」
地域学研究大会
椿真衣・白石秀壽(2019)「買い物カゴの中身は何か?ジビエのアソシエーション分析」第10回地域学研究大会ポスター発表(2019年11月24日)。
ポスター
今城鮎里・藤原浩高(2018)「満足したのにリピーターにならない?制御焦点理論を用いた地域マーケティングの提案」第9回地域学研究大会ポスター発表(2018年11月24日)。
関西大学商学部ビジネスプランコンペティションKUBIC
今城鮎里・藤原浩高(2018)「ごとうチェ」(一次審査/二次審査)
椿真衣(2019)「楽ick(ラクイック)ー雪下ろしを安心安全にー」(本選会出場 準優勝)
その他
藤原浩高(2020)「観光消費額の地域間差異に関するパネルデータ分析」(統計データ分析コンペティション2020総務大臣賞)。
今城鮎里(2020)「テレビCMへの反復露出が消費者意思決定プロセスに及ぼす影響」(NRIマーケティング分析コンテスト2019最終候補作品)。
今城鮎里(2019)「満足した高関与消費者でもブランド・スイッチするのか?制御焦点理論からのアプローチ」(一般社団法人日本経営管理協会第30回黒澤賞佳作)。
活動記録
成果報告
2021年2月12日(金)鳥取大学地域学部地域政策学科/地域学科地域創造コースの卒業研究報告会において、4年生が卒業論文を報告しました。
2020年10月19日(月)1期生の藤原浩高君の論文が統計データ分析コンペティション2020において、総務大臣賞を受賞しました。
2020年2月14日(金)鳥取大学地域学部地域政策学科の卒業論文報告会において、4年生が卒業論文を報告しました。
2019年12月末 NRIマーケティング分析コンテスト2019において、1期生の今城鮎里さんの論文が最終候補作品に残りました。
2019年11月24日(土)第10回地域学研究大会において、2期生の椿真衣さんがポスター報告を行いました。
2019年10月5日(土)関西大学商学部ビジネスプラン・コンペティションKUBICにおいて、2期生の椿真衣さんがビジネスプランを発表し準優勝に輝きました。
夏合宿
2020年9月9日(水)ー11日(金)新型コロナウィルスの感染拡大を受けて、県内で集中ゼミを行いました。
企業調査・地域調査
2022年8月22日(月)ー24日(水)地域学総説Cにおいて、有限会社久保木畳店(@福島県須賀川市)が計画する畳ヴィレッジについてのマーケティング戦略を策定し、現地でプレゼンテーションを行いました。
2020年11月3日(火)コンテンツによる倉吉地域活性化プランコンテストに参加しました。
2020年8月27日(木)コナミデジタルエンタテインメントによるWeb連動型音楽配信企画「ひなビタ♪」の聖地を自転車で巡礼し、円形劇場フィギュアミュージアムでヒアリングを行いました。
2019年8月2日(金)ビーフリー株式会社(@倉吉市)で防災行政無線のイノベーションに関するヒアリングを実施しました。また同日、グッドスマイルカンパニー楽月工場(@倉吉市)において、企業見学を行いました。
合同ゼミ
2020年12月19日(土)合同ゼミ(@東京orオンライン)を予定しています(with 東京経済大学経営学部の森岡ゼミ、東洋大学経営学部の竹内ゼミ)。
2020年6月12日(金)慶應義塾大学商学部の小野ゼミ主催のオンラインOB講演会(with 関西大学商学部の千葉ゼミ、立命館大学経営学部の菊盛ゼミ、東洋大学経営学部の竹内ゼミ、専修大学経営学部の中村ゼミ、福井県立大学経済学部の石井ゼミ )に参加しました。
講演会
2021年1月25日(月)「隼駅祭りの展開」(ソーシャルマーケティング論ゲストスピーカー講演)に参加しました(隼駅を守る会事務局・事務局長 山村俊太様)。
2020年11月28日(月)「海外勤務のススメ」を実施しました(自動車メーカー 氏名非公表)。
2020年1月24日(月)「地産外商による年商1億円UPを実現するために」(ソーシャルマーケティング論ゲストスピーカー講演)に参加しました(株式会社ダブルノット代表取締役 高林努様)。
2019年12月13日(金)ICEEスペシャルレクチャー2019(起業家講演)に参加しました(株式会社KIJIN 代表取締役 石川玄哉様「ゼロからはじめるものづくり起(木)業」 、TMI総合法律事務所 アソシエイト 阿部洸三様「ゼロからはじめるものづくり起(木)業 ~リーガル(法的)視点編~」)。
2019年5月17日(金)ゲストスピーカー講演「市場調査と市場調査業界」を開催しました(株式会社矢野経済研究所 油井智様)。
その他
2021年10月12日(火)OB・OG会(オンライン)を開催しました。
2020年1月28日(火)「スマートグラスを活用したサービス開発に挑戦しよう!」 (実践プロジェクト成果報告会)において、有志の2期生が成果報告を行いました。
2019年6月1日(土)「スマートグラスを活用したサービス開発に挑戦しよう!」(アイデアソン)に参加しました。