けやきQ&A

■ 就労継続支援B型事業所とは何ですか。

障がいのある人が、雇用契約によらず、福祉的な支援を受けながら、その人にあった働き方をするところです。

法令に基づいてスタッフが配置されていて、しごとの支援、生活の支援を提供します。

厚生労働省ホームページが参考になります。

http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/shingikai01/pdf/5-2i.pdf

■ どのような方が働いているのですか。

男女、年齢をとわず、喫茶業務が好きな方が働いています。

お客様に素敵なひと時をお過ごしいただくため、毎日努力しています。

■ 普通の喫茶店と違うのですか。

違いません(^O^)。

薫り高いコーヒーと、滋養あるお食事をご用意して、お客様をお待ちしております。

障がいのある人が働いているというよりも、喫茶店で働いている人の中に障がいのある人もない人も

いるといったほうが現実に即しているでしょう。世の中とはもともとそうしたものですね。

生きにくさ、暮らしにくさ

■ 「障がい」のあるひとの、生きにくさや暮らしにくさは、どこから生まれるのでしょう。

社会の仕組みは、例えば道路や階段などのハードウェアも、経済や法律、教育や文化などのソフトウェアも、すべて「標準的」なひとに適合するように作られています。例えば、自動販売機で飲み物を買うため硬貨の投入をするとき、その投入口は平均的な身長を持つ右利きのひとが入れやすいように設計されています。

また例えば140円の飲み物を買うとき、それに見合った硬貨、つまり100円玉と50円玉の投入を計算できることを、機械が人間に対して求めています。

こうした仕組は、平均的な人間、つまりMr.アベレージにとってはたしかに使いやすく、しかも社会全体の効率に貢献しているともいえます。

しかし現実の人間は、決してMr.アベレージばかりではありません。

世の中には身長の高い人も低い人もおり、右利きの人も左利きも人もおり、あるいは様々な制約から硬貨の投入に他者による支援を必要としている人もいます。

このように、人間は本来的に多様な存在であると私たちは考えます。

障がいの有無、年齢、性別、身体的・精神的能力といった個人的な特性だけでなく、家族関係、居住、収入などの外的な条件においても、ひとりひとりは全く異なっています。そうした差異や多様性を認めあい、一人ひとりが自分らしく豊かな生活を求めることができる地域社会を私たちは提案します。

■ 喫茶けやきの役割

私たちの「喫茶けやき」は、障がいのある人とともに働く喫茶店です。

特別支援学校を卒業してその後の進路を選択するとき、「働く」ということも選択肢のひとつとして用意されているべきだと私たちは考えます。

そして一般企業で働く場合であっても、あるいは福祉的な就労の場で働く場合であっても、ひとり一人に適した支援が何よりも重要です。

“自立”ということの意味が、ひとの力を借りずに全てを自力で行うことではなく、他者との相互関係・相互依存の中で自分らしく生きることだとすれば、障害のある人が自分らしく働くためには、“支える場所”と、“支える人”が不可欠です。

「喫茶けやき」の役割はそこにあるといえるでしょう。

また一方で、本格的な高齢社会を迎えた今、豊かで潤いのある生活をするためには、街の中に「ほっ」と和む場所、人と人とが憩い交流できる「止まり木」があることが大切ではないでしょうか。

「喫茶けやき」では、障がいのある人を支えるとともに、地域の皆様にコーヒーの香りと安らぎのひとときを提供してまいります。