砂山 2025
砂山 2025
10日間、浜辺で砂山をつくり続ける。砂を積み上げ、波に流され、また積み上げ、風雨で削れて、積み上げて、たまに人と出会って、そしていつかは平らになる。
10日間、浜辺で砂山をつくり続ける。砂を積み上げ、波に流され、また積み上げ、風雨で削れて、積み上げて、たまに人と出会って、そしていつかは平らになる。
身体について
自分の身体で浜辺に通い、スコップとバケツで砂山をつくる。砂をかき集め、バケツで運び、砂山にかける。腰と手首が特に疲れる。手で押し固めれば手跡がつく。
生きることについて
砂を積み上げ、波に流され、積み上げて、風雨で削れて、また積み上げる。次第に高さや造形に拘りだす。技術を向上させようとする。砂山はいつか平らになる。それらは、生きる事と似ている。
時間について
時計は持たず、次第に潮の満ち引きが時間の尺度として内面化する。潮汐は月と太陽の引力に依るため、それは宇宙的な尺度である。
境界について
砂山は大地と連続している。風雨が平し、波が削り、人が悪戯する。砂山は自分のものでは無い。作品でも無い。
人について
大抵は無視されるか、横目で見られる。偶に話しかけられる。毎日通えば顔見知りが出来る。
遊びについて
子どもの頃に夢中になった遊び。砂山をつくること、秘密基地をつくること、白線を踏んで歩くこと、絵を描くこと。それらを大人になってやってみる。