ゆるデザイン学徒
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ユーザーのために、デザイナーが学ぶべきすべて。
2024/01
無印良品の化粧品のボトルに使われているフォントが、「ゴシックMB101」から「游ゴシック」になって、賛否両論が巻き起こってるらしいです。
無印良品は1997年から化粧水を販売し、該当のシリーズは、2000年以来初めてリニューアルされたそう。昔からのファンは、今回のリニューアルで、「こんなの、無印良品じゃない」と抵抗感を示しているらしいです。
これまでのデザインについて話題になることは、倫理観的な問題や、「パッケージがオシャレすぎて、商品を間違える!」など、機能面の話が多かったのですが、今回どちらでもないのに、ここまで話題になったのでびっくりしました。ネットの反応を見ていて分かったのは、無印良品はユーザーも提供側も強い思想があるってこと。
公式の資料を改めて読むと、「消費社会へのアンチテーゼ」として、強い嗜好性を誘う「これがいい」という商品づくりではなく、「これでいい」という理性的な満足感を持ってもらうことを目指しているらしい。
ロゴマークの価値が一人歩きすることや、環境へ配慮しない大量生産・大量消費への違和感などが根底にはあって、「素」を旨とする日本古来からの生活の美意識を体現して、生活のための「必然」や「普遍」の価値を提供するブランドなんだそう。
その思想に基づいて考えれば、「ゴシックMB101」というデザイン性の高いフォントから、
webでも広く使われている「游ゴシック」になるのは納得できるかな。天然水を使用するなどの持ち味は残しつつ、天然由来成分100%に切り替えるなど、中身も変わって店舗で回収した容器を、再び化粧品の容器に再生する取り組みもするらしいので、一貫したコンセプトになっているみたいですね。
フォントで騒いでるのなんて、デザイナーだけでしょ?と思ってたのだけど、この間、デザイナーじゃない人にも、話題を出されて...でも、ここまで話題になるってことは、消費者にとって、まだ、大きな問題があるってことなのかな?
私も一応デザイナーなので、真面目に考えた方が良いですか?コメント欄で教えて。
参考記事
無印良品について
https://www.ryohin-keikaku.jp/about-muji/message/
https://www.ryohin-keikaku.jp/about-muji/history/
パッケージリニューアルについて
https://www.ryohin-keikaku.jp/news/2023_0912_01.html
https://www.wwdjapan.com/articles/1640887
BGM
https://peritune.com/ 様
2023/04/14
ダブルダイヤモンドモデルは、1980年代初頭に開発され、2000年代に英国デザインカウンシルによって提唱されたことで、有名なフレームワークとして世界的に定着したらしいです。
一つ目のダイヤを完了する前に、二つ目のダイヤに着手すると仕事が終わらないという話をしてしまいましたが、完成形ではなくプロトタイプを作成しテストながら課題の洗い出しを進めるという方法もあり、けしてすぐに手を動かすことが「悪」という訳ではありません。
しかしそれには、「プロトタイプを作ってテストした後に、課題を見つける1つ目のダイヤに戻る」ということが、プロジェクトチームの間で共有されている必要があります。
また、どこまでダイヤを広げれば良いのか悩むこともありますよね。
私の場合、シンプルに開発工数の規模感で考えています。
工数が掛かるプロジェクトであれば、ダイヤを目一杯広げ、エンジニアさんに無駄な開発をさせないことを考えますし、
工数が掛からないものであれば、ダイヤを広げるのは程々に小さくリリースして、ビジネスサイドの担当者と共にユーザーの反応を観察します。
プロジェクトによって、技術・事業・ユーザーニーズ...どの側面でもまったく同じケースはありません。一口にユーザーと言っても、色んな方がいらっしゃいます。
だからこそ、決まったプロセスで開発を進めようとしても、結局のところ、そのプロジェクトに居合わせたメンバーで進め方を臨機応変に考える必要があります。
このダブルダイヤモンドモデルは、メンバーの認識を合わせるのに役立ち、「このように進めなさい」というよりは、「このように認識を合わせなさい」という教えと考えた方が、実情に合っていると思います。(私の実感として)
英国デザインカウンシル公式:
https://www.designcouncil.org.uk/our-work/news-opinion/double-diamond-15-years/