< 読売テレビ構内でロックアウト解雇が >
Aさんは、読売テレビ(以下、YTV)の 100% 子会社のよみうりテレビサービス(以下、YTVS)などで 20 年近く働き続けてきました。
2020 年 1 月 17 日、Aさんが出社すると、入館証などを取り上げられて、自宅待機命令書と質問状を渡され、
自分のデスクから私物を取る時間も与えられず、YTV 本社から追い出されました。
そして YTVS は、そのままAさんの事情も聴かず、一方的に就業規則違反と決めつけて 2020 年 2 月 14 日に不当解雇しました。
< 団体交渉は一度だけ >
Aさんはロックアウトされた当日、近畿地区労組に加盟しました。
組合はすぐに団体交渉を申し入れましたが 1 か月以上も遅れての開催となりました。
組合から再び解雇理由の詳細を示すように迫りましたが、具体的な内容を示そうとしませんでした。
その後会社は交渉で解決したいと言い、事務折衝が開きましたが、交渉責任者であったB交渉委員長(YTV 社員)は、交渉を続けながら
A組合員から脅迫を受けたと警察に告訴をしましたが、この件は全く言いがかりで、当然不起訴になりました。
労働組合はこの不当解雇争議解決をめざして、民放労連に結集している仲間に訴え、
大会の度に不当解雇撤回の決議文を YTVS に申し入れています。
この争議の解決をすすめる為、2022 年 3 月、YTVS、YTV、YTV 社員 2 人、の 4 組を相手に大阪地裁に訴えました。
原告A組合員より
私はハラスメントや無責任な放置を、上司や周囲に相談しました。上司の勧めで心療内科を受診し診断書も提出しました。
会社の産業医面談でも、病院でも辛い胸の内を話しました。そして、その数ヶ月後、私は突然ロックアウトされ、そのまま解雇されました。
解雇理由を聞いても、被告に「あなたがご存知」と答えてもらえず、あげくに脅迫で刑事告訴されました。
私には何故しかない、訳がわからない三年間でした。
被告達は組合に対して真摯に向き合うことをせず、裁判するしか事実を知ることが出来なかった私に
、三年答えずにいた会社がようやく出してきたのは、なんと、解雇事由の“後付け”でした。誰もがやっていたようなこと、
何年も昔の個人的な話、家族の要介護状態までが、私を解雇した理由だと言ってきました。本当に唖然としました。
なぜ私は解雇されたのでしょうか?被告に言われたようにブスだから?パワハラを相談し診断書を出したから?人員整理のため?
いいえ。それだけではありませんでした。
私を解雇することで、他の従業員に恐怖を与え、会社の理想的な秩序を統率する手段のために、私は“見せしめ”にされたのです。
目をつけられるような私に落ち度があったかもしれません。だけどどうか、こんな誰でも簡単に解雇出来るやり方を許さないでほしいのです。
お願いします。今すぐ、こんな、どんな労働者も守られなくなる、『見せしめ解雇』『後付け解雇』をやめさせてください。