最後の庭



2026.   4/29 (wed) − 5/13 (wed)


Open : 12:00 − 19:00

Closed : 5/7 (thu), 5/8 (fri), 5/11 (mon), 5/12 (tue)


Opening Reception : 5/2 (sat) 16:00 − 19:00


Gallery Talk : 5/9 (sat) 15:00 − 

中村ケンゴ  Kengo Nakamura  ×  多田さやか


Artist : 

多田さやか   Sayaka Tada




Artist Statement



20代半ば。山形で暮らしていた頃、ふと最後の砦という言葉が頭をよぎった。庭でぼんやりと花や遠くの山を眺めていて、いや、ここは最後の庭なのかもしれないと思った。


10代後半を神奈川で過ごし、大学入学を機に山形へ戻った。先のことは何もわからなかったが、ただ絵を描くことだけを考えていた。

山形は穏やかな街のようでいて、子どもの頃に親しんだ景色や人の多くはすでに失われていた。その後再び上京し10年が経ち、あの頃見ていた風景も今はもう違うものになっている。


実家の庭には、今も母の愛する草花が所狭しと植えられている。


人との関係に深く根を下ろすことがあまり得意ではなかった。いくつかの場所を移りながら、どこか浅い関わりのまま過ごしてきたように思う。

それでも季節が巡り、それぞれの花が咲くとき、かつてそこにいた人や、遠くにいる誰か、昔見た景色を思い出したりする。


誰にとっても、今いる場所が最後の庭になるのだと思う。今暮らしている街もすぐに姿を変えてしまうだろう。

それでも、このとりとめのない瞬間、その空気を、私の理想郷として描きたい。