Works - 人文書

若者たちのBC級戦犯裁判 さまよう責任と埋もれた無念

版元商品ページ

版元内容紹介:1982年生まれの著者は、祖父の兵籍簿を読んだことを発端として、太平洋戦争の「埋もれた記録」に着目する。横浜支局への配属を機に、横浜で開かれた国内唯一のBC級戦犯裁判(横浜裁判)の調査を開始。日本側資料の「黒塗り」に悪戦苦闘しながらも、米軍公開の裁判記録や巣鴨プリズン文書を収集、2年以上かけて解読・取材に取り組む。戦争犯罪で死刑となった20~30代の元日本兵。彼らはなぜ処刑されたのか。米軍資料から掘り起こした膨大な裁判記録が示すのは、不毛な戦争と命令によって未来を破壊された若者の姿だった。

埋もれつつある惨禍の記憶を、若い記者が自ら掘り起こし、忘却に抗おうとする本書ならではの、希望を感じさせるデザインをというリクエストをいただいて制作。カバー表1の石碑は、BC級戦犯裁判にかけられ、刑死した若者たちの無念が宿る場所。そこに記された「永久平和を願って」の言葉を中心に据えつつ、凛とした佇まいでタイトルをレイアウトすることで、無念を悼みながらも非戦を誓う心持ちを反映しました。カバーの地模様には、インクジェットプリンターでベタ刷りをしたものを水で洗い流したあとに浮かび上がった絵を用いています。

仕様

カバー・帯

表紙

見返し

別丁扉