「博士号のあとを考える:研究者キャリアと企業経験」
日本視覚学会若手の会は、2026年冬季大会に合わせてサテライトイベント「博士号のあとを考える:研究者キャリアと企業経験」を企画しています。博士号取得後に企業で活躍されている方、あるいは企業での勤務経験を経てアカデミアに戻られた方をお招きし、アカデミックキャリアにおける企業経験の活かし方について3名の若手研究者にご講演いただきます。博士課程修了後の進路は年々多様化しており、研究者としてのキャリア形成においても、企業での経験が新たな視点やスキルをもたらす重要な要素となっています。本イベントでは、それぞれのキャリアパスを通じて得られた知見や課題を共有し、研究者としての成長や将来設計について議論します。また、講演者と参加者が自由に意見を交わせる交流の時間も設けています。若手の会は、本イベントが博士号取得後のキャリアを考えるうえで貴重な機会となることを期待しています。 多くの方々のご参加をお待ちしております。
【日時】2026年1月22日(木) 9:30〜11:00
【会場】工学院大学 新宿キャンパス アーバンテックホール (東京都新宿区西新宿1-24−2)
【講演者】
林大輔 先生(日本たばこ産業株式会社 )
大西まどか 先生(フェンリル株式会社 )
田村秀希 先生(豊橋技術科学大学)
【参加費】無料
【参加資格】どなたでも参加いただけます。
【スケジュール】
- 9:30 開会挨拶
- 9:30〜 9:55 講演1 林大輔 先生(日本たばこ産業株式会社 )
「視覚研究で博士号を取得してから企業で声研究プロジェクトを立ち上げるまで 」
講演者は、視覚に関する心理物理学研究で博士号を取得した人間ですが、企業に入社してのちの研究活動では、視覚研究を主として行ってきたわけではありません。本講演では、事業部の研究所における研究開発業務から、コーポレートのR&D組織における声に関する研究プロジェクトまで、講演者が企業の中でどのように「研究」を行ってきたかをご紹介します。個人の一事例ではありますが、企業における研究者キャリアを考える参考になれば幸いです。
- 9:55〜10:20 講演2 大西まどか 先生(フェンリル株式会社 )
「「リサーチ力」を武器に異分野へ飛び込む:専門知識をキャリアの資産に変えるロードマップ 」
研究者のキャリアパスにおける「企業でのスキル活用」や「やりがい」への不安は尽きません。私は、博士号取得後に民間企業でのキャリアを選択しました。ユーザーの行動を分析し、プロダクト改善に貢献するUXリサーチにおいて、博士人材にはユニークな強みがあります。本講演では、その強みとキャリアチェンジのポイントをお話します。ご自身の育んできた知識やスキルがビジネスの世界でも価値ある「資産」であることを実感し、今後のキャリアを描くヒントを得ていただければ幸いです。
- 10:20〜10:45 講演3 田村秀希 先生(豊橋技術科学大学)
「自分が楽しいと思える仕事は何か? 」
私たち現代人の、人生の大半は労働が占めています。一度しかない人生ですので、なるべく自分がやっていて楽しいと思える仕事に時間を割けたほうが幸せだと思います。今の時代に博士課程に進むということは、①自分のやりたい仕事が何なのか考える時間が増やせる、と同時に、②どんな仕事に就くかという選択肢も増やせます。博士号取得後に企業と大学で働いた私の経験談が、自らのキャリアを考えるきっかけになれば幸いです。
- 10:45〜11:00 質疑応答
- 11:00 閉会挨拶
【問い合わせ先】相田紗織 (若手の会代表、山口大学)
saoaida [at] yamaguchi-u.ac.jp
日本視覚学会若手の会
相田紗織(山口大学)
兼松圭(九州大学)
中山遼平(東京大学)
村井祐基(CiNet)
楊嘉楽(中京大学)
日本視覚学会2026年冬季大会 2026.01.21-23 工学院大学新宿キャンパス [Web]