山内 康司

(やまうち  やすし)

教授,博士(工学)

(2023年度まで)
東洋大学大学院 理工学研究科 生体医工学専攻
東洋大学 理工学部 生体医工学科

(2024年度より下記の通り)

東洋大学大学院 生命科学研究科 生体医工学専攻
東洋大学 生命科学部 生体医工学科

医療福祉支援工学研究室 (山内研究室)について

本研究室のテーマは「命を支える工学技術」です。IoTやAIなど最先端技術や人間工学の観点から、診断・治療・予防・健康増進につながる機器やアプリを開発・評価します。ヘルスケアに携わる医療従事者などを工学技術で支え、健常者・患者・高齢者・障害者が共生できる社会を目指します。

※当研究室は2024年度に朝霞キャンパスに移転予定です

2023年度~2024年度における学部・研究科の開設・移転について

主な研究テーマ

医療機器の使いやすさ

同じ医療機器でも形状やサイズの僅かな違いが「使いやすさ」に大きく影響します。

本研究では操作力計測や人間工学実験で「使いやすさ」を測ることにより、より高品質な製品の選択や、多様な医療従事者にも受け容れられる製品の開発に繋げます。

BLS VRトレーニング

心室細動(Vf)による突然死から人を救うAEDの使用率は、救命救急件数の4%にすぎません。

本研究室ではVR(バーチャルリアリティ)を用いた一次救命処置(BLS:人工呼吸やAEDなど)のトレーニングシステムを開発しています。

飲み残し防止IoT薬箱

薬の飲み残し(残薬)は症状悪化などの副作用を及ぼすほか、約500億円/年の経済的損失をもたらします。

本研究室では薬の服薬履歴を自動的に記録したり、患者さんに服薬時刻を通知する「IoT薬箱」を開発しています。

バリアフリー評価車いす

屋外や公共施設には、小さな段差や障害物など、車いすの走行を妨げるバリアが数多く残っています。

本研究室では様々なセンサを備えた車椅子により、通行するだけで段差や障害物・通路幅などバリア箇所を数値化し、バリアフリー化に役立てる研究を行っています。

新人看護師の与薬支援アプリ

与薬(病棟で処方通りに患者さんに薬を投与する)間違いを防止するために、新人看護師は先輩看護師のダブルチェックが必要です。

本研究室の開発したアプリにより、このダブルチェックをスマートフォンで行え、病棟の業務効率化につながります。

AIによる鉗子操作評価

内視鏡手術で用いられる鉗子(かんし)の操作では、体内を直接見ることができないため、高い技術力を要します。

そのトレーニングにおいて技能を定量的に評価するために、AIを用いた画像解析で鉗子の位置と開閉状況を自動的に認識する試みを行っています。

 研究室に興味のある学生・生徒へ

「親戚が重い病気にかかった。病気がもっと早く発⾒できる機械があれば…」「⾃分がかかった病気や怪我が、新しい治療法で治った」「介護体験を通じて、介護する⼈・される⼈の苦労を知った」⽣体医⼯を、そして私の研究室を志望してくる⼈には、こんな⼈たちがたくさんいます。

⼈間には得意不得意があります。IT、数学、⽣物、スポーツ、デザイン…けれども医療機器の研究開発は、そのどの才能も活かすことができます。医療機器を通じて社会の役に⽴ちたい、そのような志を持つ若者を待っています。