約束の地

2022年 ゆめぷらっと小城

9月18日(日) 18:00

    9月19日(月祝)13:00

            18:00

無事に終了いたしました。本当にありがとうございました!

劇団はがくれ

 企画・演出・出演

 脚本 谷口文章

(小城映画・牛津映画脚本担当)

令和4年 石體まつりプレイベント特別公演

あらすじ

今の小城町の山奥の石體(しゃくちゃー)という村には神様がたくさんおった.その昔、いまの唐津からここに移り住んだ奥方さまがおられた。肥前草野氏の奥方さまで戦から逃れる為に山づたいに逃げてこられたのだ.身重の身体での逃がれてきた奥方様は、ここ石體の御神体である、大きな大きな石の前で赤ちゃんを産んだ。

 村はもともとたくさんの神様にまもられていた。草野家の領地でもあるこの地で、奥方様は安心してお子を育てた。しかし、奥方様の心は、殿様のいる海辺の城にあった。ある晩、奥方様があまりに悲しむのを見かねて、十一面観音様が奥方様の夢枕に立たれた。「生きてるうちは叶わぬが、魂となったそなたを、一年に一度だけ、海辺の城に帰しましょう」時は流れ・・・城が無くなり、草野家の菩提寺である功岳寺で供養はいとなまれておった。


ところが時代とともに石體村からの参詣が途絶えた時に決まって、寺が大火事にみまわれた。住職が困り果てたころ石體村では十一面観音様のお告げがあった。

「毎年の参詣はかかさぬように」

それからというもの、今でも石體からの参詣はつづいている。人里離れた隠れ里。たくさんの神様とともに。人々の祈りとともに。


わたしたちの想い

佐賀県小城市石體。八百万の神々の棲むこの場所には、あちこちに石仏や石のご神体が祀られており、長い間この集落に住む数家族の住人によって守られてきました。誰の故郷にも、その土地の神様がいて、歴史があります。大事にしなければならない、「しきたり」も、残しておきたい「言い伝え」も、日本中、世界中のすべてにあり、誰かによって守られているのです。この本を読んで、少しでも多くの方が、特に子供たちが、自身の土地の神様やそのルーツについて、知るキッカケになりますように。そして、自分が住んでいるところを大切にする=「自分を大切にする」という神様からのメッセージを感じとって頂けますように。


イラスト:宮近由紀子

【小城町石體 この歴史に触れて】

 毎年春になると、功岳寺の住職から石體にお手紙が届きます。草野忌への招待の手紙で、

丁寧につづられた文字が並んでいます。当日は石體の3世帯それぞれの代表者が、 正装で功岳寺に向かいます。


大石富一(大正9年~平成17年)手記による

 昔、車のなかった時代は肥前草野氏の「命日」の前日から山越えで(石體~市川~七山越え)、お寺についてお風呂に入り、それからお寺に一泊して草野公のお経が始まっていたそうです。


大石ヨシエさん(昭和9年生まれ)

「その時分はね、こまーか(小さい)子供ば抱えて、汽車で行きよったよ。小さい子供を抱えてねえ。子供のおむつを、功岳寺さんの前の川で洗わせてもらって、昔は大人数で行きよったよ。子供たちが帰り道は虹の松原の砂浜歩くちゅうてねえ、重たか荷物ば抱えて大変やった(笑顔)」




 今、石體には数件の世帯しかありません。若い人の多くは、山を降りてしまいました。高齢化が進み、神様のことを知る人も言い伝える人も少なくなりました。この物語の奥方様が、城を想いながら安心して暮らせたのも、石體が八百万の神々に守られた土地だったからと、私は考えます。山には今も変わらず、たくさんの神様が祀られています。どうかこの物語を知って、私たち自身がその価値に気づき、「意味合い」を持って、昔ながらの習わしを続けていけますように。変わっていくものと変わらないものの中で、うまく折り合いをつけながら、守り続けることの大事さを、さらに後世に伝えられますように。


劇団はがくれ

(歴史顕正劇団)

街の歴史を楽しくわかりやすく学んでもらう

をコンセプトとして、2016年に立ち上げられた劇団。

過去には11代斎藤用之助や島義勇を顕正した部隊を上演し、テレビや新聞に紹介され注目を浴びた。脚本は、小城映画と牛津映画の全ての脚本を書き、佐賀の特攻隊員を描いた「神風の詩」の舞台脚本も担当した谷口文章が今回も担当。

団員は、演劇経験の長い役者のみで構成。今回は、小城市岩松の石體地区を舞台として、「歴史顕正劇団はがくれ」と小城市民とのコラボ企画という新たな試みに挑む!乞うご期待!

キャスト紹介













市民キャストのみなさん





















製作チーム





石體太鼓の演奏

舞台当日は、石體太鼓の演奏もあります。上映時間より少し早めにお越しください。

ご協賛のお願い

ご協賛いただいた企業様につきましては、上演時に配布されるパンフレットに協賛企業として掲載させていただきます。また、2口以上ご協賛をいただいた企業様には、上演時のエンドロールにて企業名のご紹介をさせていただきます。

以下今までにご協賛くださった企業様 (順不同、敬称略)

法撰寺
(有)サンシステム
梶原整骨院
㈱古賀木材センター
㈱グリーン開発
㈱ウッドライフ
㈱江里口造園
八頭司伝吉本舗
アウトドアショップベースキャンプ
清水和子
小城鍋島家Ten
(株)エルブリッジ
合同會社 樹プロジェフト
㈱安永
靴工房JUMBO
5
R
オギテック
田中鉄工所
ひらまつ病院
功岳寺
天山酒造株式会社
佐賀リハビリテーション病院
LANA(株)
快眠ジムKON Company
麹料理の店 陽だまり
腸寿きくらげ屋
Cero J
株式会社アートマン
ヤマトカンキョウ㈱
㈱コーディネートスタジオふろしき
㈱弥川畜産
船津歯科
西村鐵工所
アロマリラクゼーションルームシャンティー
株式会社旅ステージ
大坪産業
富永製作所
HOUSE SUPPORT
小城観光まちづくりプロジェクト合同会社
CEサロンエンジェルクルー
リンパドレナージュサロンSunflower
株式会社ジェイテック
マミ洋装店
株式会社サガプリンティング
(有)天山環境開発工業
株式会社バンボード運輸
豊穣 初恋ほのか
大園ひろ基
水田建設
有限会社旭屋
有限会社三浦事務所
リンパドレナージュ Ryuri
今泉接骨院
SAIGON CAFE 開泉閣グループ
今村農園
江島左建

石體の神々と春


農業体験in石體


2022年8月25日 練習風景


2022年8月20日 練習風景


2022年8月18日 練習風景


2022年8月16日 練習風景


ゆめぷらっと9月のイベント情報


練習風景 2022年7月30日






LINEでお問合せ

いやしの宿ほのか あやこ

https://lin.ee/uobDnGb

お気軽にお問合せください!

ゆめぷらっと小城

〒845-0001
佐賀県小城市小城町253−21

ウェブサイト

ご挨拶 


この度は、公演「約束の地(やくそくのち)」を上演する運びとなりました。

実はこの公演は、ある絵本がきっかけでした。

その絵本の舞台は小城市の石體【しゃくたい】という地区です。その地区は高齢化と過疎化が進み将来的に、このままだと消滅するのではないかと思われるような地区です。しかし、石體地区には数多くの神様がおられ、大切に祀られており、その祀られている祠の一つが、唐津市浜玉町にあった鬼ヶ城城主草野鎮永(しずなが)の奥様であったという伝説があります。

小城市石體地区は元々は草野鎮永の領地でありましたが、龍造寺隆信に攻められ、草野鎮永は城を明け渡します。しかし、身重だった姫君は一足先に小城市石體地区に逃げのびて、子供を産み落としました。その後、姫君は我が子を抱えつつも、城に戻ることは叶わず、悲しみに打ちひしがれていました。

そこに石體地区の神様である十一面観音様が現れ、現世では会うことは叶わぬが、亡くなった後に魂は年に一度の草野家の供養の日に会うことができるようにしてやろうという約束を交わします。

そんな思いで石體の地を守り続けた姫は亡き後に草野鎮永の魂と出会えます。

しかし、数十年後に、遠いという理由から、石體から唐津の草野家の供養に行かなくなった時がありました。石體からの参詣者の身体を借りて草野の魂と会っていた姫の魂は悲しみにくれ、それは炎となり、菩提寺である功岳寺が燃えてしまいます。【史実で三度火災で焼けているそうです。】その後、石體地区からの参詣は欠かさず今も続けられている。という物語です。

私は、この物語を舞台化することで、山村の過疎化した地区の魅力を発信し、歴史的遺産でもある神々の保存やひいては移住先としての石體地区を紹介できるのではないかと思いました。

そして、劇団はがくれのメンバーだけでなく、小城市民や佐賀県民を巻き込んで一緒にこのお芝居を作っていくことで、演劇を町づくりに活用する一つのモデルケースとなれたらどんなにか素晴らしいだろうと思いました。

このお芝居には、小さな地区に伝えられる伝説を自分の足で取材し、空気を肌で感じて魅力を何とか伝えようと必死になった私の思いも込められています。そして、それに乗っかってくれた方々の思いも詰まっています。

地方の小さな地区の物語ですが、戦国時代に詳しい方にとっては勿論のこと、詳しくない方にとっても、絶対絶対心にささる作品になっていると信じております。

小城市石體地区の過疎化を何とか押さえ、活性化へと望みを繋ぐ我々の取り組みを広く知って頂き、他の地域の町づくりのヒントとして役立てて頂ければ、

これ以上の幸せはありません。


脚本家 谷口文章

主催 小城石體舞台製作委員会

 代表 大石啓太